やっとかけました
海軍省の車は、参謀本部に向かう道路を進んでいた
クレッチマーは、まだ読み残していた書類を読んでいたが、何気なしに車内から外の風景を見た。
立ち並ぶ建物には帝国の国旗が掲げられ、ある店の前ではラジオの戦果情報を聞いて市民達が歓喜の声を上げていた。
そして、街頭や色々な所にブロパガンダのポスターや兵士募集の張り紙があった。その様子を見て、クレッチマーは思った。
(この国はまだ勝ち続けていられるだろう…。でも、負けだしたらまずい…。まだ協商連合は海軍国家ではないから…だから、なんとか今はやっていられる…。協商連合を倒したら、必ず共和国や連合王国と戦争をするハメになる…。そうすると、連中はこの国を倒すために海上封鎖をするだろう…。その瞬間、この国は瞬く間に崩壊を始める…。この国は資源を輸入するしか、手に入れる方法がない。
石油とかが無ければ、艦は動かないどころか…工場も動かない。
そうすれば、この国は亡びてしまうだろう…。さぁて、ここからどうするか…それが問題だな)
クレッチマーはもう一度書類に目を向けると
少し溜息を吐いて、書類を見始めた
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クレッチマーが書類を読むのに没頭していると、車は参謀本部に到着した。
神殿の様に立派な建物で大きな階段と柱と至る所に掲げられた軍旗…そして、参謀本部の前の大きい広場には凱旋の塔があった
運転手は車のエンジンを止めると、慌てておりてきて、クレッチマーのいる方のドアを開けた。
「クレッチマー少尉殿!参謀本部に到着致しました!」
クレッチマーはその声を聞いて、書類をブリーフケースに入れると、軍帽を被り直し車を降りた。
「うん。ご苦労様…」
「これにて失礼致します!ここからは…そこにいるものが案内しますので!では!」
運転手はクレッチマーに敬礼すると体の向きを変え、車に向かいドアを開けて乗り込むと、エンジンをかけて帰っていった。
クレッチマーから車が離れていくと、兵士が近づいてきて言った
「クレッチマー少尉殿ですね!お待ちしておりました!ささ!こちらへ!参謀本部の大浴場へと御案内させて頂きます!」
「うむ…!ありがとう!」
そう言うと、クレッチマーは兵士と共に参謀本部へと入っていった
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レルゲンside
「むむむむ…。ぬぅ…」
書類に囲まれたデスクの真ん中で、レルゲンは新しい作戦の案を出すのに悩んでいた
「くっ…!いかん!この案では駄目だ!もっと…!何かが必要だ…!」
レルゲンは顔を上げて、上を見上げながら目頭を押さえると、眼鏡を外した。そして、ふと時計を見ると言った
「このままでは…埒があかんな!少しは気分転換でもしてみるか…」
そう言うと立ち上がり、書類の山を崩さないように避けながら、部屋の中から出るとこう言った。
「シャワーでも浴びれば…気分転換になるだろう。良し…!大浴場にでも向かうとするか…」
レルゲンはそう言うと、大浴場へと歩いていった
中途半端ですが
次回はシャワー室