紅糸清澄   作:茶蕎麦

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第十二話 私の方が

 

 学校生活に、私生活。それぞれに楽しみは沢山ある。しかし、結局のところ、一日の中で最も大切なのはこの間隙の時間なのだと彼女は思う。

 下校途中に二人きり。長野の自然溢れる車通りの少ない道を、二人並んで歩く。降りる沈黙の中をも楽しめてしまうのは、互いに馴染みきっているがためのことか。

 暇を使って、遠くに見える山景に向うように飛んでいく一羽に心を乗せたり、風に舞い散る髪の長さを気にしてみたりして。彼と共にある安心感かときめきからか、彼女の心は四方に開き出す。

 

「……なあ、咲」

「どうしたの、京ちゃん?」

 

 しかし、そんな最中であっても一番に心寄せている相手の言葉は何より気になってしまうもの。彼女、宮永咲は集中して、彼、須賀京太郎の長身を伺う。

 相変わらず、あどけないながらも整っている、そんな素敵な顔立ちだと、惚れた彼女は思った。

 

「ちょっと相談したいことがあるんだが、いいか?」

「いいけど……内容によるよ? それで、何?」

 

 咲を放って、しばらく沈黙させる程に京太郎の思考を占めさせていたのは、悩み。休日明けの今日に起きた騒ぎをよくよく知っている彼女には、相談内容の予想がついていた。

 それでも、他の可能性もあるだろうと、少し嫌そうな顔をしながら咲は促す。

 

「優希とのことなんだけれどな……」

「やだ」

「はぁ。即答かよ」

「べー」

 

 咲はそんなこと聞きたくもないと、一声で遮断した。自身の色恋沙汰を、自分に恋心を向けて来ている少女に解決を乞おうなど、たとえ恋情を察していなかったところで相当にアウトな行いである。

 ただ、おっかなびっくりながらも、それなりに本気で助けを求めていた京太郎はにべもない反応に困り顔。惚れた弱みか、その歪みすら魅力的に思えてしまった咲は、頬に集まる熱を誤魔化すように、涙袋を人差し指で引き下げあかんべえをした。

 

 恋人ではなく幼馴染とすらもいい難い、しかし縁深い二人は歩みを止めて、互いを伺い合う。それは、変化に揺れ動き始めた関係に拠っていた。

 そう、片岡優希の積極的な恋愛は、今や停滞していた京太郎と咲の仲すらも、動かそうとしているのかもしれない。

 

 

 優希が大好きを表明した翌々日の月曜日。自然、清澄高校に登校して京太郎と顔を合わせた優希は、その好意を大いに顕にした。

 出会い頭に跳びつき、周囲の視線を釘付けにして。そうしてから当然のように共にあった咲に向かって京太郎は私のものだじぇ、と宣言。

 多数の動揺に大荒れした場が治まるのは息を切らしてやって来た和が優希を引き摺っていった程度では無理であって。通りかかった誠がその体格からくる圧力を活かして野次馬に睨みを利かせるまでざわめきは続いた。

 

 そして、迎えた休み時間。京太郎はチャイムとほぼ同時にやってきて、席の前にてむくれる咲と腕を組んだ誠により、立ち上がって教室から逃げようとしたのを止められる。

 騒ぎ収めた誠がその際に、後で詳しく聞かせてもらうぞ、という言葉を残していたことを思い出して、京太郎は溜息を吐く。

 

「……京ちゃん。優希ちゃんと、何があったの?」

「宮永の言う通り、ホントどうしてお前は片岡にあそこまで懐かれてるんだよ。先日までそんな素振りまるでなかったってのに」

「それは……まあ、簡単に言うとだな。休みに偶然出会ったアイツが悩みだしたから俺はそれを解決しようとしたんだ。そうしたら、何でか分からないんだが……告白されたんだよ」

 

 その言は非常に曖昧。だが、馴染みの二人にとって、それで殆ど理解に充分のようで。また無自覚にやったことで相手を惚れさせたのか、と咲と誠は同時に理解した。

 嘆息は、一揃え。京太郎は、妙なシンクロニシティに驚きを覚える。

 

「絶対、大切な部分を端折っているよね」

「というか、やらかしたことを意識すらしていないんじゃないか? 全く。コイツはなんで自分の一番でもない相手に、好意を引き出すところまで頑張れるんだろうなぁ」

「京ちゃんだからね……」

「まあ、京太郎だから、仕方がないか」

「お前達……人をそんな子供を見るような目で見て……おいっ、二人揃って溜息吐くなよ! この短い間に二回目だぞ!」

 

 京太郎は、自分の分からないところで友人等に意見を一緒にされているのを不快に思う。だが、彼の子犬が吠えているような文句なんて、柳に風。ただ溜息が重なったことに、友人二人は奇妙な連帯感を覚えた。

 咲も誠も彼に救われた者同士、意見通ずるところがある。決して愛想よくしてばかりな訳でもないが、それでも関わる者を惹き付けてしまう京太郎の性質。優しさ、またそれ以外の何か。彼彼女は、それが働くことを嫌っていた。

 もっとも、それも当然のことであるだろう。大事な人との時間を、他に取られるのは決して面白いことではない。そして、性差もあるのだろう誠は然程ではないが、咲の独占欲は高いもの。

 続いて質問する際に、咲の口元が大いにへの字に落ち込んだことを、誠は確認する。

 

「それで、京ちゃんはどうするの?」

「どうする、か……」

「告られたら、選ぶのは二つしかないだろ。受け入れるか、拒絶するか。はっきりしないと、門松先輩の時みたいに面倒なことになるぞ?」

「分かってるって……だがなぁ。……少し、考える時間が欲しいな」

「ったく。曖昧は一番残酷だと思うんだが……」

 

 まあ、俺はそんなに大した恋愛なんてしたことがないからこれ以上は何とも言えないが、とぼやきながらも誠は渋々引き下がった。それは、自分なんかよりもずっと前に出たいと思っている彼女を知っているがために。

 彼女、咲は告白に揺れている、そんな様子の京太郎が嫌だった。悩ましげに歪んだ彼の眉根を確認してから彼女は一言、口にした。

 

「私、知らないから」

 

 ただそれだけ。目の前の自分のことを無視して勝手に彼女を作って、また徒に傷つこうともそんなことは知ったことではないと咲は伝える。それが嫌だから結局また邪魔してしまうのだろうことも、呑み込みながら。

 言葉短く。しかし思いは届いたのか、ぷんとして去っていく咲の背中に京太郎は思わず手を伸ばす。そのまま何か声を掛けようとして。

 

「……はぁ」

 

 しかし、黙したままに、彼は手を下ろした。その手はだらりとそのまましばらく垂れ下がったままで。

 糸は結ばれず。花は、未だに咲かない。

 

「どうして、俺は……」

「……京太郎。俺は、片岡をお前の嫁とは認めないからな」

 

 そんな未開振りに傍がもどかしさを覚えるのも仕方のないことだろう。もう、何年応援しているのだろうと、誠は胸中で指折り数える。

 下ろした手を閉じたり開いたりしながら、そこに目と気を落としている様子の京太郎に向かって、早咲きを願う誠はそう牽制した。

 

 

 

 

 その後、部活動の時間でも優希によって散々に京太郎との時間を荒らされて、斜めっていた咲の機嫌が直ったことに別段理由はない。

 最初から咲の気分を悪くさせていたのは、京太郎を独り占め出来なかったことだ。下校にまで付いていこうとした優希を、少しためらいを見せながらも、ほら帰り道は反対ですよと、確保していった和に感謝をしながらの帰り道。

 麗しい信州の風光の中に溶け込んでいれば、邪魔など湧くこともなく。きっと、京太郎がつまらない相談を持ちかけてこなければ、咲の気持ちは楽しい今にばかり向き続けていたことだろう。

 

「……ま、京ちゃんだし、仕方がないね。それで、京ちゃんは優希ちゃんとの何を聞きたいの?」

 

 しかし、残りの道々全てを仲違いしたまま過ごすのなんて、下らない。大いに嫌がりもったいぶった後、咲は思い切って相談を聞いてみることにした。

 咲の言に改めて顎に手を当て考え、京太郎は言葉を選ぶ。

 

「いや、俺は現金なんだな、って思ってさ」

「どこら辺が?」

「正直なところ、俺は土曜まで優希のことをカピーと同じ枠で捉えていたんだよ。だが、告白された今では到底そう思えないんだ」

「意識しちゃってるんだね」

「まあ、な」

 

 つい、目で追っかけちまうんだよな、と呟く京太郎に、私を見てよと叫び出したくなる気持ちを咲は必死に抑える。

 直ぐ触れ合えるくらいに隣りあっているというのに、相手の気持ちを思い通りにすることが出来ないというのはもどかしい。

 京太郎が自分を目に入れながらも別の少女を見つめていることに、咲は気持ちの悪さを覚えた。しかし、衝動に目を逸らすこともなく、ただ吐き出すように、彼女は肝心なことを質問する。

 

「……京ちゃんは優希ちゃんのこと、好きなの?」

「優希のことは嫌いじゃないし、親愛には出来るだけ応えたい、と思う。……でもやっぱり俺は、間違ってるのか?」

「前も言ったけれど、私は、好きと口に出来ない状態で付き合うのっておかしいと思う」

「そっか。そう、だよな。もっと、自分の気持ちと相手のことを知らないとなぁ」

 

 京太郎は、金地の頭を掻いた。そして、当たり前のことを自分に言い聞かせるように独りごちている彼を、咲は少し哀れんだ。

 恋愛は、一人ですることではない。そして、今回の場合はエゴによって恋慕に応えるのを選択する必要があった。

 利己意識の薄いところがある京太郎にそれは苦手分野に入る。彼は他人の心の声に敏感で、自分の心の声に疎い。縁繋ぎが特に上手いわけである。逆さにすれば、それは縁断ちが苦手ということ。

 そう、確かに須賀京太郎は魅力的ないい人ではあるが、そればかりに留めるには少し悪心が足りていないのかもしれない。

 

「……私のことは、よく知っているよね?」

「それはそうだろ。何年一緒に居ると思ってるんだよ」

「はぁ。もう、京ちゃんにはがっかりさせられるなあ……」

「何でがっかりしてるんだよ。しかし、これじゃ今日は何時もと反対みたいだな……」

 

 ぼやきを無視して、咲は傾いている内心を知らず、京太郎が自分とのことを深く考えてくれないことに、歯噛みした。

 彼女は言わずとも自分を見て欲しいのだ。伝えずとも好きになって欲しいとは傲慢かもしれないが、重ねた時間が自ずと愛を育むことを願うのは違いなく浪漫だった。

 それは山の頂きの花を欲しがるような、高望み。しかし、未だ夢見る時間は残されている。幾ら悩んでいたところで、彼は今のところ一人。一番近いのは自分だという自負がある。

 だから、もう少しこの間隙を愉しむのも悪くはないだろう、せめてこの帰り道の間くらいは――そう咲は思っていた。

 

 とんだ危急が、唐突に訪れるまでは。

 

 

 彼女の姿に気付いたのは、京太郎だった。家族を抜かせば一番に馴染んだ少女。共に過ごした時間も、咲に次ぐ。きっと、想いの大きさもそれくらいで。

 だから、自宅の門前にて俯いた様子の津山睦月の、その落ち込みを京太郎が認められずに思わず足を走らせたのは、自然なことだったのだろう。

 咲いた花々の横を通り過ぎながら、京太郎は思い詰めてぐしゃぐしゃになった睦月のところへと足を早めた。

 

「っ、どうしたんだ、睦月姉さん。一週間と少し振りか? 今日来るって言ってなかったじゃ……」

「……京太郎!」

「うおっ」

 

 それは、唐突な抱擁。何時ものスキンシップとは違い、まるで縋るようなそれを見て、追いつくために息を切らして駆けていた咲は目を丸くした。

 勿論、強く抱きしめられている京太郎の驚きは、傍目以上。ただ、彼はただそれを受け入れて抱き返そうとはせずに、先ずは引き剥がして様子の異常を問おうとする。

 

「どうしたんだよ、睦月姉さん……っ!」

「……あ、ああっ」

 

 しかし、それは悪手だった。自分が拒絶されてしまったと勘違いした睦月は、痛いほどに強く肩に置かれた京太郎の手を掴んだ。そして、手の甲に食い込んだ爪による痛苦によって眉をしかめる間近の彼を慮って、彼女は更に慌て出す。

 動揺によって奇しくも、乱れ混濁した心に空白が生まれた。隙間に、意識が満ちる。睦月が真っ先にはっきりと認識したのは、赤だった。目の前でぷくりと浮かんだ血液に、彼女は驚く。

 

「す、すまない京太郎! 血が、許してくれ……」

「こんなの平気だって。そんなことより、なんでそんなに様子がおかしいんだ?」

「おかしい……か」

「はぁ。ふぅ。……何かあったの、睦月さん?」

「咲……」

 

 動揺のあまり左手で京太郎の傷口を擦り、赤を広がらせながら、睦月は彼の言を呑み下し。呼吸を整えながら寄ってきた可愛かった筈の妹分を、目を細めて見つめた。

 血に粘りはなく、決して糸のごとくに広がらない。血に汚れた手を素直に離して、睦月は自嘲する。

 

「ふふ。何もおかしなことはない。私は、こんなものなんだ」

「睦月、姉さん?」

「違うよ、京太郎。私は今お姉ちゃんをやれていないだろう?」

「……じゃあ、今の貴女はただの睦月さんっていうこと、なの?」

「そう。お姉ちゃんとしてしっかりしようとしていない時の私なんて、この程度。京太郎を求めることしか出来ない、ただの子供なんだ」

 

 睦月は京太郎から目を逸らし、咲の問いに答えて。そうしてから今度は自分を強く抱きしめ始めた。まるで、震えを抑えようとしているようなその様子に、彼は別れに涙する少女の姿を思い出す。

 そして、それは彼の庇護対象。京太郎は注目を知らずに睦月に迷わず近づいて、小さく纏まろうとする彼女を抱きしめた。

 

「睦月姉さんは、俺の姉さんだ。子供だろうが、変わらない」

 

 何とか思い伝えようと、必死になる京太郎。彼は心から、睦月を姉と慕う。しかし、届いた想いに、彼女は失望を覚える。

 

「あはは……やっぱり、京太郎は私をお姉ちゃんとしか見ていないんだな!」

 

 身じろぎ、抱擁から逃れた睦月は感情溢れさせて、笑い出す。それは先より大きな自分に対する嘲り笑いであり、溢れぬ涙の代替でもあった。

 何度も自分に言い聞かせたしっかりしなくては、という言葉は最早呪いのようで。睦月が京太郎の前で泣くことなど、もう出来ないのだった。

 自分を望み通りに見てくれない想い人に対して、最後に残された想いの表現は乾いた笑い。それは、あまりに哀れなものに見えた。特に、一つ心に隠したものがある、咲にとっては。

 

「睦月さん……」

「はは。残念だったな、咲。私は私の想いに気づけたよ」

「残念?」

 

 呟きを聞き留めて、濁った瞳は手を強く握って感情を留めていた咲へと向く。投じられた言葉に対して疑問符を浮かべる彼女を睦月は、白々しいものと見る。

 そう、今や睦月は、京太郎と一緒になってくれると嬉しいんだが、と以前公言していた咲へと敵意の視線を向けていたのだ。その変心が、京太郎には理解できなかった。

 何時もと違い、気持ちがまるで分からない。今にも壊れそうな睦月に出来ることなど殆どないだろう。しかし京太郎は無力を嘆くでもなく、ただ間近の遠い彼女を逃さぬように、その手を握る。

 すると、睦月は愛おしそうに、彼のうす乾きの傷ごと握り返した。そして、彼女は口を開く。

 

「――私は麻雀が好きだ。どんな辛いことがあろうと、牌を投げ出すことは、決してないだろう」

 

 始まったのは、睦月の独白。思い篭ったその短い言葉を、二人は確かに聞いた。

 投げ出す、のくだりにて睦月は、今まで下げながらもしっかりと握りしめていた右手を見せつけるように開ける。その手には、麻雀牌、よく磨かれた白が一つばかり収められていた。

 そして、逆手、左手だけは決して開かず、むしろ白くなるほど強く。睦月は京太郎と繋がった。

 

「でも、それ以上に。この気持だけは、私は、投げ出したくない!」

 

 思いは接触のみで、どれだけ伝わるものだろう。間近の言葉に掌で。その激しさだけは、彼に届く。

 愛は恋とどう違う。それが判らなかった少女は、悩みの果てに答えを得ていた。ただ、一つ。津山睦月という女の子として、彼女は彼に言の葉を送る。

 強く強く、睦月は想いの成就を願い、京太郎に告白をした。

 

「京太郎、好きだ! お姉ちゃんじゃない、ただの私を、見てくれ!」

「は? って。あれ……本当に?」

 

 その思いは真っ直ぐに届いて、京太郎を惑わせる。好意、その色が変わってしまった彼女を手離すことも出来ずに、彼は答えを返せない。睦月は手の握りを恋人のするように変えて、更に近寄った。

 至近にて、口ごもる京太郎と茹でダコのように真っ赤になった睦月の間には沈黙が。その場の雰囲気は一重に甘いものに変じてしまったようだ。

 きっと、このまま一度京太郎がそれに呑まれてしまえば、睦月の告白が成就するのは間違いないだろう。それだけの時間と思いを、二人は重ねてきていたのだから。

 

「あーあ」

 

 しかし、そう易々と、目の前にて想い人が奪われることを認める乙女はいない。嘆息してからは黙して。一歩、二歩と咲は京太郎へと近づく。

 アクションは静かに行われる。肩に二度三度、つつかれたような感を覚え、何も考えることも出来ないそのままに、京太郎は振り返った。

 

「京ちゃん」

「何だ?」

「ん」

 

 首に両手を巻いて顔を下ろさせ。そして彼女と彼は、カチリと、僅かに歯と歯がぶつかるキスをした。離れる互いの間に、唾液の糸が出来ることはなかった。ただ、何かが結ばれ、繋がったことを、その場の誰もが理解する。

 咲は京太郎に向ける紅い瞳に、蠱惑的な色を乗せた。そして、我が子を安心させるように、微笑んだ。

 

 

「京ちゃんこれで分かったでしょ? 睦月さんより、私の方が、好きだから」

 

 

 もう、握りしめられていた手と手は驚きによって離れた。そして、ピンと張られる筈だった赤い糸も、もうこの場で結ばれることはなく。

 ただ、花は開いたようだった。それが何色かは、伺えないまま。

 

「やったな、咲……!」

「うん。これで私の方が、深く繋がったよ」

 

 そして恋敵として、彼を間に二人の視線は真っ直ぐ繋がった。

 

 

 

 

「あわわわわ」

「ワハハ……修羅場だなー」

「怖いっす……正直、むっちゃん先輩置いて帰りたいんすけど……どうするっす?」

「論外だ。足がないと津山が帰れないだろう。しかし、蒲原の運転のダメージと合わせて、この空気を味わうのは心身ともに厳しいな……」

 

 そんな三角関係を、四対の瞳は木陰に隠れた車内から見つめていた。

 京太郎に見つかった彼女等が雰囲気をぶち壊しにするまで、あと少し。

 

 

 




 花は少し開いたようです。


 ダイスの結果……宮永咲71+32

 また、百を超えてしまいました。


 睦月さんに関しては筆が勝手に……因みに後で合わせてダイス振ってみた所

 ダイスの結果……津山睦月97+10

 となった感じです。こちらも百は超えたのでこの展開でもいいのでしょうかね。

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