超能力でいく!僕のヒーローアカデミア   作:羽柴光秀

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入学 ※3

 (だい)種目(しゅもく):50(メートル)(そう)

 

 よっしゃ!最初から原作乖離してるんなら、一位目指してもいいだろ。

 

攻撃形態(ウェポン・アームズ)Ver.(バージョン)砂鉄!」

 

 全長2m程の大きめか砂鉄の手を作り出し、その(てのひら)の上に寝転(ねころ)んだ。指をシートベルト代わりに、体が落ちないよう固定させる。

 

 しっかし、まさかの()()()()走ることになるとは……やっぱり私が増えた分、少しずつ変わっているのかなあ。

 

「ろ、六覚、お前めっちゃ優雅だな!」

 

「最下位は除籍されるというのに、(くつろ)ぎ過ぎでは?」

 

 一緒に走るのは八百(やお)ももちゃんと峰田君だった。

 

「これが一番早くて安全なんだ。それに本気出さなくても一位くらい簡単に取れるしね」

 

 八百万ちゃんと峰田君に不敵な笑みを向ける。

 

 うん、何でだろう……思ってもないのに挑発してしまったあぁぁぁ!

 

(あいつ……やはり怪しいな)

(相澤先生が六覚くんを睨んでる……?)

 

「……用意、スタート」

 ビュンッ

 

「六覚、3秒15!」

 

 うん、委員長に少し負けるくらいだね…いい感じだ。

 

「お前言うだけはあるな!」

 

「まさか負けるとは思いませんでしたわ」

 

 へへへっ、原作キャラに一目置かれている感じ……(さい)(こう)にテンション上がるね!

 

「まあね、ありがとう」

 

(これで本気じゃないのか?……分からないな)

 

 (だい)種目(しゅもく):握力(あくりょく)

 

「400kg!?六覚のその手って、なんなの!!」

「エロくはないけど、すげえな!」

 

 (だい)種目(しゅもく):()幅跳(はばと)

 

「六覚、200m」

「おお、すげえな!()()()()のが仙人みてえ!」

 

 (だい)種目(しゅもく):反復横跳(はんぷくよこと)

 

「六覚、50回」

「普通だな!」

「ははは…仕方ないよ」

 

 こればかりは素の能力でやるしかないからなあ。まあそこまで悪くはないだろうし、他の種目もあるしね。

 

 (だい)種目(しゅもく):ボール()

 

 今からデク君の番だ。やっぱり大分追い詰められた顔をしているね。

 

「緑谷くんはこのままだとマズいぞ……?」

「ったりめーだ、無個性のザコだぞ!」

「無個性!?彼が入試時に何を成したか知らんのか!?」

「はあ゛?」

 

 ……頑張れ、デク君!結果を知っていても、応援したくなったよ。

 

「緑谷、46m」

「な……!今確かに使おうって……!?」

"個性"を消した

 

 相澤先生の首に巻かれていた布がほどけた。

 

「!?」

 

 あっオールマイト発見。うんうん、愛弟子だし担任が相澤先生だし心配だよね。いやあ、張り詰めた空気の中で癒されるなあ。

 

(今六覚くんと目が合ったような……?)

 

「つくづく入試は合理性に欠くよ。お前のような奴も入学出来てしまう」

「消した……!あのゴーグル…そうか……!」

 

 視ただけで人の"個性"を抹消する"個性"!!

 

「抹消ヒーロー、イレイザーヘッド!!!」

 

「イレイザー?俺…知らない」

「名前だけは聞いたことある!アングラ系ヒーローだよ!」

 

 

 

(「仕事に差し支える」とメディアへの露出を嫌っているからな……そうさ、緑谷少年!私は彼と―――

 

 ウマが合わないぞ!!

 

 

 

「見たとこ…"個性"を制御()()()()んだろ?また行動不能になって、誰かに(たす)けてもらうつもりか?」

「えっそんなつもりじゃ……!」

「どういうつもりでも、周りはそうせざるを得なくなるって話だ」

「昔()()()()()()()()が大災害から一人で千人以上を救い出すという伝説を創った。同じ蛮勇でも…おまえのは一人を(たす)けて木偶(デク)の坊になるだけ。緑谷出久、おまえの"力"じゃヒーローにはなれないよ」

 

 フッ

「"個性"は戻した……とっとと済ませろ」

 

「彼が心配?僕はね……(ぜん)(ぜん)

「誰きみ……?」

「指導を受けていたようだが」

「除籍宣言だろ」

 

 ああ!原作を知ってても不安になる!相澤先生、目薬指してるし!

 

「デク君、頑張れ……!」

 

「あ、あの!六覚くんは緑谷くんを応援してるの?」

 

 つい口に出してしまったのが、麗日ちゃんに聞こえたのか声をかけてきた。

 

「ええっと、麗日さん…だったかな?よろしく」

 

「うん、そうだよ!よろしくね!」

 

「それで応援してるかだけど……当然、してるさ」

 

「……そっか!私もなの…一緒に応援しよ!!」

 

 さすが原作ヒロイン!すごくいい子だ!

 

「緑谷くん、頑張れ!!」

「緑谷君、君の原点を思い出せ!」

 

「……ちっ、あいつらデクなんかを応援しやがって」

 

 ブツブツブツ

 「力の調整…僕にはまだ出来ない……!この一投で“出来る可能性”に懸けるのか?オールマイトも言ってたのに?一朝一夕にはいかないって……!ダメだ…ダメだ」

 

 頑張れ!デク君!!

 

「……見込み、ゼロ………」

 

 「まだ……」

 

「―――――!?」

 

 「まだだ!!!」

 「まだ!!!!!」

 

(おいおいマジか!)

 

 「最大限で…最小限に……」

 

(いま)!!!

 

 ピピッ

 

 ズキッズキッ

「あの痛み…程じゃない!!」

「……!緑谷、705.3m」

「先生……!まだ…動けます!」

「こいつ……!」

 

 

 

(心配になっちゃって来たけど……なんだよ少年!!―――――かっこいいじゃないか!!!)

(流石だよ、デク君(原作主人公)……!)

 

 

 

 

 




“入学 ※3"でのNGシーン
(ソフトボール投げ、デク君の後に)

「六覚、785.3m。……六覚、次に()え抜いたら即除籍だからな」

「……!はい、分かりました」

 やっべえぇぇぇ、顔が本気(ガチ)だった!ちゃんとやらなきゃまじで除籍だな……!

文字数の関係で削りました。

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