IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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D「待たせたな」

NK「レギュラー復帰、レギュラー復帰、ネオケケッ」


という訳でとうとう奴が登場。こいつ、キャラ濃いんだよなぁ・・・・

ちなみに、パフ達は原作通り一時離脱してます。

余力のある方はアンケート4もご協力下さい。


88話 復活のDと新バイザー 兎、色々と企む

無事にシシーを救出し、ピースを手にした雪兎達。しかし、ピースはガン=ザルディの持つ半分と残りの半分のはずが、協力者が何を危惧したのかその半分を更に三等分して分散させたらしい。そして、次のピースはムーロンという場所にあるらしく、そこに行く為に一度ナムールリバーのキュプロクスを回収する事になったのだが・・・・

 

「ナムールリバーが落ちたか」

 

そう、ナムールリバーはつい先日JAの手に落ちたのだ。そのせいでナムールリバーに隠したキュプロクスの回収が困難になってしまったのだ。

 

「フライング・ラビットがあるからどうしても必要って訳じゃないが、やっぱり勿体ないな」

 

「そうだな、数人で取りにいってこの大容量storageで回収するか」

 

「何でもありだな、お前達は・・・・」

 

という訳で、道案内のセラに加えて雪兎、シャルロット、簪、聖でキュプロクスの回収に向かうことになった。この編成の理由は上空から一気に移動する為で、機動力重視の装備を持つ者が選ばれた。雪兎とシャルロットは高機動パック【NJ:ネオイェーガー】、簪は高機動パッケージ【暴風】、聖は高機動バイザーボード【ソニックレイダー】、セラはエアバイザーにパフが残していったストームバイザーもある。だが、ここでもう二人この作戦に参加したいという者が現れた。

 

「俺も一緒に連れていってくれないか?」

 

「すまない、私も同行させてくれ」

 

それはシーンとニルギースだった。

 

「また珍しいコンビだな?ついてくるのは構わないが、装備がなぁ・・・・」

 

ストームバイザーを貸し出せばシーンかニルギースのどちらかは大丈夫なのだが、こういう時ジャイロバイザーが無いのが悔やまれる。理由はそれぞれ、シーンは興味から、ニルギースは協力者への連絡とのこと。

 

「ん?そういや実験的に作ってたアレがあったな」

 

そう言って雪兎が自身のstorageから量子変換して呼び出したのはモトバイザーとストームバイザーを足して二で割ったようなデザインの灰色のバイザーだった。

 

「こいつは?」

 

「ある実験で作ってたバイザーでジェットバイザー【ペガサス】だ。まだ未完成ではあるが、ちゃんとブリガンディモードにもなれるぞ」

 

「ペガサス・・・・天馬か、それにこの機構は・・・・中々に面白い発想をする」

 

ニルギースも兄がアムテクノロジーの技師あり、その研究データを使って自身のアムジャケットやバグシーンを作らせていたからか雪兎が未完成だと言った機構が何であるか気付いたらしい。

 

「ならこいつはあんたに預けるよ、ニルギース」

 

「承知した」

 

その結果シーンがストームバイザーを借りる事になり、他にも念のため改修したエッジバイザーとランドバイザーをstorageに格納して一同はキュプロクスのあるナムールリバーの外れを目指す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うむ、これはいいな」

 

ナムールリバー周辺の上空にてジェットバイザーを乗り回すニルギースはその乗り心地に感心していた。

 

「モトバイザーと同じバイクみたいなバイザーだな」

 

「発想的にはエアバイクが元だからな」

 

しかも、このジェットバイザーは搭乗者のアムジャケットのカラーに合わせてカラーリングが変化するというオマケ機能やチューブチャージシステム対応だったりと地味に高性能なバイザーだった。

 

「ニルギースのはまだネオアムジャケットじゃないからチューブチャージシステムは使えないが、それでもストームバイザー並みの性能は保証するぜ」

 

「またとんでもないものを作ったな・・・・」

 

「そろそろナムール周辺か」

 

既にナムールリバー周辺はJA達が警戒網を敷いているも、雪兎達は高度をとって移動しているため楽々通過し、キュプロクスのある滝までやってきた。

 

「こいつがキュプロクスか・・・・」

 

キュプロクスをstorageに格納し、ニルギースは地下組織に連絡を取り、手配していた補給物資を受け取っていた。これもstorageがあった為、多めに手配出来ていた。

 

「これで補給物資は大丈夫だな」

 

「じゃあ、早いとこフライング・ラビットに戻るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

警戒網を抜け、陽動の為に別行動しているフライング・ラビットに合流しようと合流ポイントへ移動を開始する。警戒網を越えてからはエネルギーの節約の為に雪兎が作成した小型のホバートレーラーで移動していた。その途中、大きめの川を通りかかった時だった。

 

「この反応は・・・・アムエネルギー、JAか?」

 

追ってきたのは黒いJA製のトパスを引き連れた黄色の装甲を持つアムドライバーだった。

 

「見つけたぞ、裏切り者にシーン=ピアース、それと未知の技術を使う小僧共か」

 

「お前は!?」

 

「ディグラーズか!」

 

その正体はかつてニルギース達と共にジェナス達を苦しめたアムドライバー・ガングリッド=ディグラーズだった。

 

「死んだはずじゃ」

 

「ああいう奴に限って中々死なないんだよなぁ」

 

「雪兎、エッジバイザーを!」

 

「ストーム、エッジ、ジェットバイザーセット」

 

逃げ切るのは困難と判断しシーン達はそれぞれバイザーをトレーラーから出撃させ、シャルロット達もISを展開する。

 

「いけっ!」

 

対するディグラーズもトパスを迎撃に向かわせ、自身も肩のハンマーギアとアームのエクステンションクロー、ハンマーシャフトを組み合わせてギガンデスハンマーにするとシーン達を迎え討つ。

 

「まずは裏切り者からだ!」

 

「ジェットバイザー、お前の力を見せてみろ!」

 

パワーアップしたディグラーズに対してニルギースは原作では一度も行わなかったバイザーのブリガンディモードを使用するという行動でギガンデスハンマーの一撃を凌いでみせた。

 

「ぬぅ!旧型のアムジャケットで俺のネオアムジャケットの攻撃を凌いだだと!?」

 

ディグラーズが驚くのも無理は無い。本来ならば通常のアムジャケット装備ではいくら強力なバイザーを装備してもネオアムジャケットとは勝負にならない性能差が存在する。かつてシーンもエッジバイザーを装備していながらネオアムジャケットのロシェットに圧倒されている。しかし、ニルギースはいくら通常のアムジャケットより強力なアムジャケットといえど出力的にはネオアムジャケットに大きく劣るはずなのだが、ニルギースはチューブを繋いでいるギガンデスハンマーを受け止めている。実はジェットバイザーにはISのパワーアシストシステムを組み込んでおり、ネオアムジャケットに負けないパワーを発揮出来るのだ。

 

「驚くのはまだ早いぞ、ディグラーズ」

 

「・・・・何、だと?」

 

そう、通常のアムジャケットでこの出力なのだ。つまり・・・・

 

「こうしたらどうなるのかくらいお前でも判るだろう?ディグラーズ」

 

例えば『他からチューブチャージしてもらえれば』どうなるのか?それは簡単な事だった。

 

「シーン=ピアース!?いつの間に!?」

 

いつの間にかニルギースの背後にいたシーンがジェットバイザーのチューブ接続部に自分のネオアムジャケットのチューブを接続していたのだ。

 

「「はぁああああっ!!」」

 

「ぐああああ!?」

 

そのパワーは容易くディグラーズを弾き飛ばしトパス達のど真ん中まで飛ばされてしまう。

 

「今だ!」

 

そこへシャルロット、簪、聖の三名(重複装備G、【白雷】、シャープガンナー装備)による集中攻撃を受け、トパスは全滅、ディグラーズもネオアムジャケットをボロボロにされながら何処ぞの悪役三人組のように夕暮れ空の星にされる。

 

「くっ、覚えていろぉ~!」

 

「残念、無念、また来週~・・・・やなかんじ~、ネオケケッ」

 

「なんでそのセリフ知ってんだよ・・・・ってか混ざってるし」

 

やられ際のネオケケの台詞につっこまずにはいられない雪兎なのであった。




はい、ディグラーズも咬ませ犬枠です。
それにしてもあいつ、崖があれば確実に落ちてますよね・・・・よく生きてんなぁ。


次回予告

ムーロンへ向かう前に最後の補給として立ち寄った町で出会ったのは頑固な技師とその娘。一方、ガン=ザルディに疑問を抱くニルギースはジェナス、シャシャ、雪兎を連れて彼に会う事になり、その道中にニルギースは己の過去を語る。

次回

「頑固親父とニルギースの過去 兎、ガン=ザルディに会う」




ジョイ「今回のメカは今回登場した新バイザー、ジェットバイザーッス!」

ラグナ「俺のネオアムジャケットじゃないのかよ!?」

ジョイ「通称はペガサス。実験的に作られたバイザーで未完成ながらディグラーズを圧倒する性能を秘めているッス」

ラグナ「無視かよ!?ところでその実験って?」

ジョイ「それはまだ秘密ッス。でも、雪兎が言うにはビークルモードとブリガンディモード以外の形態が存在するんだとか・・・・」

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