IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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新章はコラボによる原作十巻と十一巻の間に起こった幕間の物語となります。
今回コラボするのは『GetRideアムドライバー』そこそこ古い作品なので分かる人がどれだけいるか不安なところです。

当然、新ISやIS以外のメカ、オリジナルのバイザー等も出す予定です。

それではISー兎協奏曲ー第十二幕開演です。


十二章「兎と異世界とアムドライバー」
81話 夢への一歩と御披露目会 兎、師弟で移動拠点を作る


京都での戦いの傷も癒え、日常が戻ってきたと感じる十一月末。その事件は束と雪兎のとあるものの完成に端を発する。

 

「出来たね、我が弟子よ」

 

「ええ、これで聖剣も怖くありませんね、師匠」

 

そのとあるものとは、束が移動ラボとして使用していた【吾が輩は猫である名前はまだない】を原型を留めない改修を行ったものだ。

 

「陸海空は勿論、宇宙空間だってへっちゃら!」

 

「収容可能人数、整備・開発設備、その他衣食住も抜かり無し!」

 

「他にも様々な機能を満載した我らが最高傑作!」

 

「「移動拠点型(・・・・・・)IS(・・)その名も【宇宙飛ぶ兎(フライング・ラビット)】!!」」

 

このフライング・ラビットは兎師弟がこれまで開発してきた技術の粋をこれでもか!と盛り込んだプロジェクト・フロンティアの移動拠点にして旗艦とも言えるもの。ちなみにISにしたのは「聖剣とかいう攻撃衛星ISがあるなら宇宙船とかもありじゃね?」と雪兎が言い出したのが発端だ。フライング・ラビットには他の登録したISとリンクさせてそれぞれの単一仕様能力を船に付与出来る機能があり、絢爛舞踏を使える紅椿をリンクさせれば無限に活動可能なのだ。※紅椿は束がバックアップを取っていたのですぐにデータは復元出来、絢爛舞踏も箒がコツを掴んでいた為に再度発現させることに成功している。

 

「そういえばコイツの御披露目するんでしたよね?」

 

「うん、スポンサーとかへのアピールも兼ねてるから大々的にやる予定だよ」

 

そう、このフライング・ラビットの開発には宇宙開発が実際に可能であることを証明する為のアピールとして作られた側面もあり、御披露目会が予定されている。だがこの時、雪兎はおろか束すらも御披露目会後の処女航海であのような事件が発生するとは思ってもいなかった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、フライング・ラビットの御披露目会当日。

 

「まさかこんなイベントに俺達まで招待されるとはな・・・・」

 

「しかも後で乗せてくれるってよ」

 

「何か場違いな気が・・・・」

 

学園祭に引き続き弾、蘭、数馬の三人は雪兎の友人枠でその御披露目会に招待されていた。弾は虚に会えるかもと期待もしている。

 

「でも、あんなスゲーの作ってるのがダチってのは誇らしいよな」

 

「昔から何やかんやと作ってたもんな、アイツ」

 

「ですね」

 

そして、御披露目会は大盛況で幕を閉じ、試験的な長距離飛行テストにはいつもの特訓メンバー(雪兎、シャルロット、一夏、箒、セシリア、鈴、ラウラ、聖、本音、晶、エリカ、アレシア、カロリナ、マドカの十四名)に加えて生徒会から楯無と虚、船のオペレーターとしてクロエ、ゲストとして弾達三名、開発者の束、引率として千冬と真耶に雪菜の三名、それにミュウの総勢二十四名+一匹が乗り込んでいた。

 

「結構大所帯だな・・・・」

 

「まあ、何かあってもこの人数なら一ヶ月は問題無い物質は積んであるがな」

 

「あれ?でもそんな量積んであるようには・・・・」

 

「storageの応用で保管してる。だからスペースも取り出すスペースだけで十分なのさ。あと賞味期限とかもきにする必要は無い」

 

「IS関連も数十機分新造出来る分しまってあるから問題無いよ」

 

storage万能過ぎる・・・・

 

「とりあえず日本をぐるっと一周ーー」

 

そんな最中、事件は起こった。

 

「束様!進行方向に異常な磁場を確認!」

 

「これは・・・・磁場だけでなく、重力場まで!?船が吸い寄せられてます!」

 

「振り切れないのか!?」

 

「ダメです!重力場が強過ぎて振り切れません!」

 

突如発生した謎の異常な力場にフライング・ラビットが捕らわれ吸い込まれていく。

 

「くっ・・・・総員、対衝撃用意!」

 

「「「「うわぁああああ!!」」」」

 

力場の中央は空間が歪み穴のようになっており、抵抗虚しくフライング・ラビットはその中へと呑み込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ・・・・一体何が起きたっていうんだよ」

 

酷い揺れが船を襲い、気が付けばフライング・ラビットは何処かへ着陸しているようだ。

 

「とりあえずは外の様子を確認します」

 

クロエが外部の様子をモニターに映すと一同は揃って絶句した。そこに映っていたのは見慣れぬ光景、荒野とその先に見える寂れた廃墟と化した街の姿であった。

 

「・・・・ここは一体何処なんだ?」

 

判ったのは、彼らは何かとんでもない事態に陥ったということだけであった。




短いですが、今回は導入部なのでこんなところで・・・・

動画とかでシナリオ確認しながらになるので更新が少し遅くなるかもしれませんがご容赦下さい。


次回予告

突如発生した謎の重力場によって何処かも判らない場所に跳ばされた雪兎達。とりあえず廃墟らしき街を散策する雪兎達を謎のロボットとパワードスーツを纏った集団が襲いかかる。そして、続いてそこへ現れたのは・・・・

次回

「ヒーロー達との邂逅 兎、異世界に行く」

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