IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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いよいよ京都へ・・・・

閃の軌跡Ⅲでやっと海都・・・・
今回は結社の連中ガチ過ぎね?

消防団の出動要請が週に二度とかマジでやめて・・・・


73話 京都と風の戦乙女 兎、二代目と邂逅する

作戦が伝えられて二週間が経ち、雪兎達は新幹線で京都へと向かうことに。途中、ラウラが駅の売店でひよこ饅頭に心奪われ駅弁を買いそびれたり、日本の駅弁に海外組が唖然としていたり、いつもの四人が一夏の隣の席をジャンケンで争っていたり、いつものように雪兎とシャルロットがイチャイチャしていたり、束が千冬に絡んで拳骨食らったり、と割といつものノリのまま京都に到着した。

 

「久しぶりの京都だな」

 

「そういえば雪兎達は来たことあったんだったね」

 

「小中と修学旅行が京都だったんだ。他所の中学校は東京にも行くんだが」

 

東京の学校の場合、わざわざ東京に行く必要性がなく再び京都になるパターンが多いんだとか。

 

「だから鈴は不機嫌なんだ」

 

今回で三度目な上に来年も京都だと聞いてウンザリしているのだ。セシリアも「京都?ロンドンより美しい古都は無いですわ!」などと言っていたが、雪兎に「ロンドンが素晴らしいのは分かるが、何を美しいと感じるかは人それぞれ感性の差がある。それにセシリアにその気は無いんだろうが、俺達からしたら自分の国の古都を馬鹿にされたと捉えてもおかしくないんだぞ?セシリアに分かり易く言うなら「ロンドンなんか大したことない」と言われるようなもんだ。入学当初も似たような問答をしたよな?その辺を考えて発言しろ。そもそも京都が選ばれたのも国外を選ぶとその国を贔屓したように思われかねんからと日本の文化を知ってもらおうという狙いがあってだな・・・・」と雪兎のOHNASHIが始まってしまった。しかも、苦手な正座付きである。少しでも崩そうものなら怒声が飛ぶ中でのお説教は相当堪えたらしい。鈴もそれを見ていたため、文句はあれどそれを口にする愚行はしなかった。

 

「今日の予定は表向きは全体行動で明日からは数人のグループに分けての班行動か・・・・」

 

全体行動でまずは自分達が京都に来たことをあちらに認知させ、班行動で少人数にして襲撃を誘発する作戦だ。無論、千冬達教師陣が直ぐに駆けつけれるよう待機しているし、この二週間の特訓で力をつけた一夏達があっさりやられもしないだろう。それでも保険は多いに越したことはない。

 

「一夏、コイツをやる」

 

雪兎が一夏に渡したのは剣を抱く鳳の意匠が施されたペンダントだった。

 

「これは?」

 

「御守りみたいなもんだ。一応、肌身離さず持っとけ」

 

「ふーん・・・・お前がそう言うなら着けとくか」

 

ペンダントを受け取った一夏は首を傾げつつも素直にそれを身につける。

 

「そういや雪兎は班行動は誰と組むつもりなんだ?」

 

「とりあえずシャルと簪に本音、あとアレシアとカロリナと回る予定だ」

 

ちなみに一夏は箒、セシリア、鈴、ラウラの四人と一緒らしい。

 

「簪と本音はわかるが、アレシアとカロリナも一緒なのか」

 

「カロリナは本音とも仲いいからな。アレシアはちょっと別件絡みだ」

 

「別件?」

 

「楯無さんがもう一人協力者がいるって言ってたろ?そのお迎えでな」

 

「それがアレシアの知り合いなのか?あれ?アレシアの知り合いだからイタリア人だよな?ってことは・・・・」

 

珍しく一夏が何かに気付いたようだ。そう、アレシアが同行するのはアレシアが彼女(・・)の知り合いだからだ。

 

「一夏、多分その予想通りの人だ」

 

千冬がある条件で呼び寄せたその人物。イタリア人で亡国機業を相手にするにあたって呼び寄せたともなれば必然的に候補は絞られる。その人物を迎えに行く役割を雪兎は命じられていた。千冬曰く「あいつのことだ、放っておくと一人で勝手に始めかねん」とのこと。本当に国家代表や代表候補生にまともな人は少ないらしい。米国のナターシャ?あの人は数少ない例外だろう。ちなみに雪兎自身は自分をまともな人物とは認識しておらず、また束からは自身と同類の人間だと評されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視察初日は特に問題もなく終了し、二日目の班行動になると雪兎達は待ち合わせの人物がいるホテルの前にやって来た。

 

「よく来たネ」

 

そこで雪兎達を待っていたのはイタリアの国家代表のアリーシャ・ジョセスターフ。世間一般では二代目ブリュンヒルデと呼ばれる人物だった。

 

「に、二代目ブリュンヒルデ!?」

 

「その呼び方は好きじゃないネぇ。まだアイツとの決着は着いてないサ」

 

アリーシャは今も千冬との決着を望んでおり、今回の件は千冬との決着の場と対等に戦える環境を与える。それが彼女が望んだ条件だった。

 

「久しぶり、アーリィ姉」

 

「久しぶりサ、シア」

 

「随分と親しそうだな、アレシア」

 

「はい!お姉ちゃんと一緒によく遊んでもらってたの」

 

どうもアリーシャとアレシア達は昔からの付き合いがあり、アレシア達にISの操縦を教えたのもアリーシャなのだとか。

 

「どうりで・・・・あの近接格闘はアリーシャさん仕込みという訳か」

 

「キミが天野雪兎(ラビット・ディザスター)ネ。チフユやユキナから話は聞いてるサ」

 

「俺もその呼び方は好きじゃないんだがね・・・・それはそうと今回はよろしくお願いします」

 

「そういう契約サ。こちらこそよろしくなのサ」

 

雪兎とアリーシャが握手を交わしたその時、突如雪兎の端末から緊急連絡時の呼び出し音(某潜入ゲーの発見音)が鳴り響く。

 

『天野、奴らが織斑のところに現れた!』

 

「ちっ、食い付くの早すぎだろ」

 

こうして京都での騒乱の幕が開く。




アリーシャの口調難しい・・・・

次回より戦闘パート突入?


次回予告

雪兎達と別行動をしていた一夏達。そこに現れたのは新たなISでリベンジに燃えるオータムと闇夜の星座のレグルス。このピンチを一夏達は凌ぐことが出来るのか?そして雪兎達にも刺客の魔の手が・・・・

次回

「復讐の蜘蛛と狂える獅子 兎、襲撃される」

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