IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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今回は騎馬戦。騎馬戦やったことないので上手く書けてるか心配ですが・・・・

活動報告で行っているオリジナルISの方はまだ募集中です。細かく設定書かなくてもこちらで補完するので気にせずアイデアを書きなぐって下さい。


65話 熾烈!女子だけの騎馬戦 兎、実況する

騎馬戦。それは数人の馬役の上に乗った人のハチマキ等を奪い合う競技。ハチマキを奪われても、落馬しても失格となるため、その戦いは熾烈を極める。

 

「ゆくぞ!」

 

「出るからには狙うは一位のみ!」

 

「その通りですわ!」

 

「僕も頑張るよ!」

 

1組のプレイヤーは箒、ラウラ、セシリア、シャルロットの四人とその馬役に各三人ずつがついての計十二人のチームだ。

 

『さあ、始まりますは騎馬戦です。司会進行は私、放送部の国枝椎名と・・・・』

 

『実況の織斑一夏です・・・・』

 

『解説の天野雪兎の三名でお送り致します』

 

そして、その騎馬戦の実況・解説には雪兎と一夏も参加していた。

 

『さて、実況と解説のお二人はどこが勝つと思われますか?』

 

『俺は同じクラスとして1組に勝って欲しいですね』

 

椎名の質問に一夏は無難に答える。

 

『確かに1組は四人とも代表候補生。実力的にも十分ですが、代表候補生以外にも実力者はいますし、2組と4組にも代表候補生はいます。それに、騎馬戦は一人が突出していても勝てる競技ではないので何とも言えませんね』

 

対して雪兎は解説らしく冷静に戦力分析した結果から発言する。

 

『なるほど・・・・つまり、どのチームにも勝ち目はあると?』

 

『そう思います。俺個人としては自分のクラスに頑張っては欲しいですがね』

 

そんなこんなで騎馬戦が始まる。

 

「せ・し・り・あ~!」

 

「鈴さん!」

 

まずはセシリアの騎馬と鈴の騎馬がぶつかる。

 

『おっと、早速1組のオルコットさんと2組の凰さんが激突!』

 

『これはいつもの組み合わせですね。この二人は何といいますか、強敵と書いて友と読む関係ですからね』

 

『確かにこの二人はいつもこうだよなぁ』

 

激しい取っ組み合いになる二人を見て、雪兎と一夏はいつものことと流す。

 

『近くでは2組の宮本さんが他の生徒を指揮して凰さんのフォローをしています』

 

『聖は状況判断能力が高いので指揮官向きですからね。多分、鈴がこうなることを想定して彼女を遊撃に据えたんでしょう』

 

『なるほど・・・・』

 

セシリアと鈴は互角であれど、騎馬戦は団体競技。聖は鈴のフォローに周りつつセシリアを他の四人から引き離し隔離することで鈴に有利な状況を作り出す。

 

「流石だな、我が友よ。だが、こちらを忘れてもらっては困る!」

 

「忘れてないよ、ラウラ。神宮寺さん!」

 

「イエス、コマンダー!」

 

その包囲を崩そうとラウラの騎馬が聖を狙うが、聖はそれを予想していたのか、箒に似た茶髪のポニーテールの少女・神宮寺晶を投入する。

 

「むっ、貴様。できるな」

 

「ドイツの代表候補生にそう言っていただけるとは光栄だな」

 

『あれは空手部の神宮寺晶さんですね。彼女は一年生ながら期待の新人とのことです』

 

『空手部・・・・なるほど。ラウラの対人格闘能力に対して空手で対抗してきたか』

 

『ラウラとやりあえるって・・・・凄いな、彼女』

 

聖によってセシリアとラウラを抑えられた1組。しかし、箒とシャルロットは二人ならばそう簡単にはやられないと踏んで残るチームのハチマキを奪いにかかる。

 

「私達もいく」

 

一方で簪率いる4組もまとまって他のクラスのハチマキを奪いにかかる。

 

『4組は多人数で一人ずつ確実にハチマキを奪いにいく作戦の模様』

 

『四人の騎馬で一人の騎馬を引きずり込んでハチマキを奪う。簪も指揮官の戦い方だな』

 

『こうやって見ると騎馬戦って言っても戦い方が色々あるんだなぁ』

 

個人の技量で戦う1組。鈴の行動力と聖の指揮で戦う2組。簪を中心に一つの生き物のように動く4組と皆戦い方が違う。

 

『3組が全滅!ここでリタイアです』

 

『今のは完全にとばっちりでしたね・・・・』

 

『セシリアと鈴の巻き添えって・・・・あっ、二人とも落ちた』

 

その後も3組が聖と簪の策略でセシリアと鈴の争いに巻き込まれて落馬してリタイアしたり、5組が箒とシャルロットに全滅させられたり、6組が簪の戦術で全滅したりし、セシリアと鈴が同時に落馬してドローになったり、簪の指示で神風特攻をかました4組の生徒によって箒とシャルロットがリタイアしたり、そして最後に残ったのは聖と簪の二人の騎馬のみとなっていた。

 

『の、残ったのは2組と4組!そのそれぞれの指揮をしていた二人だけです!』

 

『雪兎はこの結果は予測できてたのか?』

 

『まあな、あの二人はこの手の戦術詳しかったしな』

 

ちなみに、この騎馬戦の結末は結局は二人がどちらも攻めあぐねて時間切れ。双方のチームのハチマキ獲得数で勝った4組の勝利となった。




ちょっと難産だった・・・・
騎馬戦はやっぱりキツい。


次回予告

騎馬戦を終えて午前の部が終了し、昼食の時間。いつもの四人は一夏にアピール合戦を始めるが、一夏の様子がいつもと違い・・・・

次回

「ランチタイムとアピール合戦 兎、彼女のお弁当を食べる」

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