IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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今回の種目は軍事障害物走です。

ある意味IS学園らしい競技かも。


64話 進め!軍事障害物走 兎、呆れる

『次の競技は軍事障害物走です』

 

ルールは普通の障害物走に近いこの競技だが、最初と最後に他には無いIS学園が一応は軍事系の学校であることが伺える要素を含んでいる。それは、最初にバラバラに分解されているライフルを組み立て、それを持って三メートルの梯子を登り、五メートルの鉄骨を渡り、ポールを降りた後に匍匐前進で網を潜り抜けてゴールまでライフルを運び、最後に的に当てて初めてゴールというものだ。ちなみに外したらスタート地点まで弾をもらいに行かねばならない。

 

「この競技はラウラが有利だな」

 

確かに軍事経験豊富なラウラにこれ以上ない競技だ。他にもスナイパーのセシリアや銃器の扱いに長けたシャルロットもこの競技は得意であろう。そして、原作と違いあの人物も・・・・

 

『1着、1組・布仏本音』

 

そう、射撃を苦手としていた本音も雪兎の猛特訓のおかげでその脅威的な整備技術を生かし無事に1着でゴールしたのだ。

 

「まあ、組み立ての段階であんだけ差つけれればこの結果は順当だろ」

 

ちなみに一発外して弾を取りに戻って1着だったことを考えれば本音の組み立てが如何に速かったかが分かる。

 

「雪兎、この競技、目のやり場に困らないか?」

 

確かに跳んだり揺れたり挟んだり潰れたりと一部の生徒の身体の一部分は気にはなるだろう。

 

「お前さ、恋愛感情には鈍感な癖に思春期真っ只中だな?」

 

「仕方ないだろ!というかお前はどうなんだよ!?」

 

「シャル以外眼中に無い」

 

「・・・・そう言い切れるお前は眩しいぜ」

 

シャルロット一筋と言い切る雪兎を一夏はある意味尊敬する。

 

「お前はもうそろそろ周囲から向けられる好意ってやつに真剣に向き合え。じゃないとさっきも言ったが、刺されるぞ?」

 

「周囲って・・・・箒やセシリア、鈴にラウラのことか?」

 

「お前、やっと自覚したのか」

 

ワールドパージによる彼女らの妄想を垣間見ていないため、もう少し時間がかかるのでは?と思っていた一夏は何とか鈍感から鈍いへと改革されていた。

 

「誰か一人選ぼうが、ハーレム作ろうが、四人以外を選ぼうが、どんな結末を選ぶかはお前次第だ。だが、親友が優柔不断で刺されて死にました、ってなのは勘弁してくれよ?」

 

「お、おう。ちょっと真剣に考えるわ」

 

やっと、恋愛のスタート地点に立った一夏に呆れつつも雪兎は障害物走の応援に戻った。その後もラウラを筆頭に代表候補生達が奮闘し、軍事障害物走は1組の圧勝に終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その次に行われたのはクラス対抗リレー。

 

「任せたぞ、アンカー(一夏)!」

 

「任せろ!」

 

これは雪兎と一夏が男子の意地を見せ、他のクラスに大差で勝利し、1組に貢献する。

 

「残るは騎馬戦に二人三脚」

 

「パン食い競走に・・・・」

 

「コスプレリレーか」

 

「あれ、出場者が衣装用意しなきゃいけないんだよね」

 

衣装に関しては雪兎と簪の助力で揃えることが出来た。それぞれの衣装に関しては二人共妥協せず選定したため自信があるという。

 

「騎馬戦、頑張ってこいよ」

 

「俺達は放送のテントにいるから」

 

午前の部最後は騎馬戦。これには色々配慮があって男子二人は参加はしない。この手の競技では絶対に面倒な事故(Toloveる的な何か)が起きると雪兎の判断で色々企んでいた楯無を止めたのだ。

 

『続きまして、クラス対抗騎馬戦です』

 

こうして、女子達の熱い戦いが始まる。




呆れたのは一夏の鈍さでした。これでも原作よりはマシ何ですがね・・・・


次回予告

午前の部最後の種目は騎馬戦。実はこの騎馬戦、女子達のある賭けがあり・・・・

次回

「熾烈!女子だけの騎馬戦 兎、実況する」

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