今後も駄文かと思いますが、お付き合い願います。
今回はマドカの専用機のお話。千冬のクローンだからスレードを・・・・という方もいるかもですが、私はマドカは凶鳥が似合うと確信しております。
いつものように凶鳥ことフッケバインも設定上げておきました。
マドカを保護してから数日後。雪兎は千冬に呼び出されていた。
「マドカの専用機ですか?」
「そうだ。あいつの護身用にISを持たせることになったのだが、あいつはお前が作ったのじゃなきゃ嫌だとごねてな」
今は雪兎謹製の腕輪でナノマシンを無力化しつつ、体内のナノマシンを除去する薬を飲んでいるマドカだが、サイレント・ゼフィルスを返却したため自衛手段が無い。そこでISを持たせようという話になったのだが。
「あー、マドカのやつ、前に生徒だったら専用機組んでやるって言ってたの覚えてたんだ」
「そういう訳だ。責任を持ってあいつに作ってやれ・・・・ただし、少しは自重しろよ?」
「アドヴァンスド程やらかすつもりはありませんが・・・・」
「あれには各国も言葉を失っていたぞ?まあ、自国の最新鋭機が手も足も出んなどとは笑えん話だ」
あのレースを見た各国のお偉いさん達は雪兎を
「・・・・あれでもアドヴァンスドシリーズでは一番マシな方だったんですけど」
「あれでマシとはな・・・・やはり天災の弟子は天災か」
千冬は雪兎の規格外っぷりに頭を抱えるも、本家天災に比べたらまだマシだと割り切る。
「くれぐれも問題を起こすなよ?イギリス、中国、ドイツ、フランス、ロシアは黙ってはいるが、警察国家を自称するあの国はまだマドカのことでとやかく言ってこんとも限らん」
「あの国ですか・・・・黙らせる手段は無くはないですけど、面倒なのでやりませんが」
そう、かの国の代表候補生のとある秘密を知る雪兎は黙らせようと思えば簡単にできたのだ。
「本当にお前達師弟というやつは・・・・あの国を黙らせるなどどんな手段を使う気だ?」
「あの国の代表候補生の秘密を知ってる・・・・そんなとこです」
「私にも言えんことか?」
「いえ、今はまだ言っても確証とかないので逆に面倒なことになるから言えないだけです。まあ、個人的に脅したりはできますが」
「確かにお前は
「その二つ名はあまり好きじゃないんですけどねぇ」
そして、雪兎は去り際にこういい残した。
「あの国、もう少し警戒しといてください。そのうち絶対にあの無人機のコアとか白式にちょっかい出しにくると思うので」
「なるほど、それで私にだけでなく山田先生にまで
「出来れば先生方で何とかしてください。俺は身内に手出されて穏便に済ます程気は長くないんで」
「わかった。お前が動くまでもなく終わらせてやる。お前が作ったこの
職員室を後にした雪兎は早速部屋にマドカを呼び、専用機の話をすることにした。
「という訳でお前の専用機は俺が用意することになった。なんか要望あるか?」
「また雪兎がとんでもないものを作る気がしてならないよ・・・・」
一応、シャルロットがストッパーとしてついているが安心は出来ない。
「兄さん、既に草案くらいは出来ているのでしょう?まずはそれを見せてください」
そして、マドカは雪兎の妹になった以降は雪兎などにはこうして敬語を使うようになった。一夏などには相変わらずぶっきらぼうな態度を取るが、シャルロットには「義姉さん」と呼んでくるのでシャルロットもマドカを気に入っているのだが。
「基礎フレームまでは出来てるからな。ほれ」
そう言って雪兎はモニターにそのISのデータを表示する。そのISの名は・・・・
「【フッケバイン】・・・・相手に凶事をもたらす烏ですか?」
「高機動系のフレームにマルチウエポンバインダーか・・・・他の武装もマドカに合ってると思うよ」
ちなみにマドカも雪兎達について朝練や放課後の特訓にも参加している。セシリアなどはマドカに偏向射撃のコツなどを聞いてかなりレベルアップしており、一夏も誕生会で渡した映像ディスクのおかげか動きが大分よくなっていた。その際に一度リヴァイヴⅡを使わせてみたのだが、雪兎の推察通り千冬とは違った戦闘スタイルを好むマドカにフッケバインはマッチするように設計されていた。
「マドカを除くと特訓メンバーじゃ俺かシャルくらいしか使いこなせないピーキーな仕様ではあるが、常識の範疇でマドカに合わせようと思ったらこうなった」
「確かにアドヴァンスドシリーズ程無茶苦茶ではないけど・・・・」
実はシャルロットも【LA:ライトニング・アサルト】以外のアドヴァンスドパックのデータを見せてもらっているのだが、何れもとんでもないキチガイパックだったのだ。
「兄さん、これも追加して欲しいんですが・・・・」
すると、マドカは別のモニターに表示してあった試作品の武装に目をつけ、雪兔に着けてもらえないかと頼む。
「試作型シールドブースタービット【ソードブレイカー】をか?まあ、ゼフィルスのビットを使えたんだから使えなくはないだろうが・・・・」
その後も雪兎とマドカが意見を交わし、シャルロットが二人の意見をまとめながらフッケバインの設計を進めていった。
数日後、完成したフッケバインのお披露目は放課後の特訓の時間に行われた。
「こい、我が凶鳥!フッケバイン!」
マドカの声に応えるようにマドカをフッケバインが覆うように姿を現す。
「へぇ、マドカの専用機はそんなISなのか」
装甲の大部分が黒で、所々が赤く、縁取りや細かいパーツが金で構成されたフッケバイン。その最大の特徴は背面にマウントされたマルチウエポンバインダー【レーヴァテイン】だ。マドカはビットを扱う要領でレーヴァテインを手元に持ってくると大剣へと変形させる。
「可変武装か、聖のバイザーボードに似ているな」
「一応、バイザーボードと同じように乗ったりも出来るぞ。マドカ、他の武装も使ってみろ」
そう言うと雪兎はアリーナの機能を操作してターゲットを出現させる。
「まずはお前からだ【ヴァイス&シュヴァルツ】」
レーヴァテインを背面に戻して取り出したのは腰にマウントしてあるホルスターに納められた白と黒の二丁拳銃【ヴァイス&シュヴァルツ】だった。白のヴァイスがリボルバータイプ、黒のシュヴァルツがマガジンタイプのハンドガンだ。それでマドカは次々とターゲットを撃ち抜いていく。
「拡張領域があるのにわざわざホルスターがあるのには意味があるの?」
「まあ、見てろって」
その理由はすぐに明らかになった。それぞれ弾を射ち尽くしたのかヴァイス&シュヴァルツをホルスターに戻すとガシャンという音と共にすぐさまリロードが完了する。
「
そう、高速切替を持たない人間でも高速リロードを可能にする自動装填機能を持つホルスターだったのだ。続いてマドカが取り出したのは雪兎やシャルロットが使うのと同じソードライフル系の武装ソードライフル改【レイヴン】だった。
「ふっ!」
その名の通り漆黒の翼のようなレイヴンを剣と銃のモードを切替ながらターゲットを破壊していくマドカ。更に腕部内蔵のアンカーショット【スティンガー】も使いターゲットに撃ち込んで引き寄せてからレイヴンで斬り刻む。最後にシールドブースタービット【ソードブレイカー】を起動させてターゲットを破壊しつつレーヴァテインをビームキャノンモードにしてターゲットを破壊すると、腕部に取り付けられたもう一つの武装、三刃のブーメランのようなファングスラッシャーを手にし、最後のターゲットに投げつけ破壊した。
「すごい・・・・」
「あれだけの武装を使いこなすマドカさんもすごいですが、あのフッケバインというISもとんでもないISですわね」
「ああ、装備の一つ一つが洗練されたデザインで無駄が無い。性能も文句のつけようがないな。あれを量産されたら厄介だ」
「しかも、あれでまだ拡張領域に余裕ありそうな感じよ?汎用性も高いんじゃない?」
「何だか参式とはコンセプトが逆な印象があるね」
代表候補生達の評価も上々である。
「よし。マドカ、ちょっと模擬戦でもするか?」
「はい!」
それから雪兎、の雪華と模擬戦になったのだが、その凄まじい戦闘に一同は負けていられないと刺激を受けるのであった。
という訳でフッケバインのお披露目回でした。
重力系の武装はとりあえず今はつけてません。
そのうち作るかもですが・・・・
次回予告
ある日、雪兎は久しぶりに束に呼び出しを受け、束のラボへと足を運ぶ。雪兎や箒達の近況を聞き天災は何を思うのか・・・・そして、新キャラ登場?
次回
「おいでよ天災のラボ! 兎、ペットを飼う!?」