機体の詳細はオリジナル・改修機設定にあげてあります。
ついでに特訓組以外にも新型が・・・・
楯無とも対話も。
楯無が特訓に一夏のコーチとして参加するようになって数日。とうとう新生リヴァイヴが完成した。更に聖にモニターをしてもらうISとオマケで作っていた特殊装備のISも同時期に完成した。
「まさかデュノア社がこんなのまで送ってくるとは思わなかったが・・・・」
ついでにデュノア社に提出しておいた完成したリヴァイヴの量産試作機のデータを送ったらコアを除いた試作1号機を送ってきたのだ。
「コアはカスタムEVOLに使ってる分を初期化して回して誰かにモニターしてもらうか・・・・確か山田先生もリヴァイヴ使ってたよな?」
元代表候補生で実力も確かで信用も出来る人物なので丁度良いかもしれないと雪兎は考える。
「さてと明日の放課後にでも御披露目しますか」
翌日、特訓メンバーが揃ったところで雪兎が全員を集めた。
「全員呼び集めてどうしたんだ?」
「もしかして、完成したの?」
「ああ、リヴァイヴと新型二機がな」
「二機?聖用の機体だけではないのか?」
「いや、聖に新型渡すと本音だけ訓練機ってことになるだろ?だからオマケで作ったやつだ」
そう言って雪兎が取り出したのはリヴァイヴの待機状態であるペンダントと黄緑色の珠のペンダントと黄色のカチューシャだった。
「まあ、オマケと言っても手は抜いてないから安心しろ」
それぞれをシャルロット、聖、本音に手渡す。
「名前はそれぞれ、【ラファール・リヴァイヴ
「来て、リヴァイヴⅡS!」
「いくよ・・・・ウェーブ・ライダー」
「おいでませ、ナインテイル!」
三人がISを展開すると、シャルロットはカスタムⅡと似ているがシルエットは雪華に近いISを。聖のウェーブ・ライダーは細身だが各所にハードポイントを持ち、大きなサーフボードのような武装を装備した白いボディに黄緑色の装甲を纏ったISを。本音は着物のような黄色の装甲と何より特徴な9本の尻尾を持つISを身に纏っていた。
「おー!あまあま、この子可愛いね」
「イメージは九尾の狐と狐巫女だ」
ぴょこぴょこ動く耳とゆらゆら揺れる尻尾が狐らしさを表現している。
「こっちのはサーファー?」
「【バイザーボード】っていう専用武装だ。三種類拡張領域に入れてある。変形したり分離して本体武装にもなるぞ」
「雪兎、バイザーボードという武装はまさか・・・・」
「箒は気付いたみたいだな?あれは雪片弐型と紅椿の中間みたいな展開装甲武装だ。つまり、ウェーブ・ライダーは疑似第4世代機なんだよ。もちろん束さんにも意見もらって作ったから完璧だぜ?」
「またとんでもない機体のモニターになってしまった・・・・」
そうは言うが聖は嫌そうな顔はしていない。
「これが、新しいリヴァイヴ・・・・」
「とりあえずシャルが使い慣れてたカスタムⅡの装備を発展させたパック【C:カスタム】を装備してるが、雪華と同じパックが使えるようにしてある。シャル用の各パックとstorageも作ってあるからパックの入れ替えはそれでやってくれ。今はカスタムEVOLと同じパックをインストールしてあるから」
「それじゃあ・・・・【G:ガンナー】!」
すると、オレンジだった装甲が赤くなりパックが【G:ガンナー】に換装される。
「色まで変わるんだ・・・・」
「そいつはシャル仕様のⅡSだけの機能だ。量産試作機はリヴァイヴと同じカラーだよ」
「はぁ!?もう量産試作機までできてんの?」
「ああ、ⅡSの簡易版とも劣化版ともいえるやつがな。この前、コアのない外装だけの試作1号機がデュノア社から送られてきてな」
「あんた、もうデュノア社乗っ取ってない?」
事実、デュノア社では雪兎に開発主任の席を与える準備があるとかないとか。
「流石は篠ノ之博士の弟子ね・・・・この短期間にこれだけのISを三機も開発するなんて」
これには楯無も驚愕していた。
「リヴァイヴⅡSは雪華の応用ですし、実質新規で作ったのは二機ですけどね」
「そういえば試作1号機はどうなさるんです?」
「リヴァイヴⅡは山田先生にでも貸し出そうかなと。山田先生も元代表候補生ですし、使ってるISもリヴァイヴでしたから」
「流石は雪兎。自重とか全然してない」
「自重なんてしても守りたいもの守れん。そんなことなら俺は自重なんてしないよ」
「雪兎らしい」
弐式の時のことを思い出し、簪は何か納得したように頷いた。
「弐式用のパッケージもいくつか出来たから今度試しといてくれ。ほい、簪用のstorage」
「ありがとう、雪兎」
「簪までパワーアップするのか・・・・これまで以上に気合を入れねば」
「わたくしも早く偏向射撃を習得しなくては」
四人がいきなりパワーアップしたことで特訓に気合を入れる箒とセシリア。
「私も今度雪兎に頼もうかなぁ・・・・本国に確認取ろ」
雪兎の改修で大きく化けたリヴァイヴを見て自分にも何か作ってくれないかなぁ、と考える鈴。
「聖、少し模擬戦をしてみないか?新しい機体の性能を見てみたい」
「お願いしていい?私もこの子に慣れておきたいから」
ラウラは聖の専用機の性能が知りたいらしく、早速模擬戦を始めていた。
「反応速度も良い・・・・これなら僕も自信を持って雪兎のパートナーを名乗れるよ!」
「当たり前だ。そのリヴァイヴⅡSは雪華並みの俺の傑作機だぞ?」
シャルロットも新しくなったリヴァイヴの反応にご機嫌だ。
「あまあまー。この子ってどんなISなのー?」
「今から説明してやるよ」
本音も整備科志望ではあるもののやはり自分のISというのには憧れがあったらしく、はしゃいでいた。
「オートクチュール・・・・専用パッケージまで用意してたんだ。今のが攻撃と機動力メインだとするとこのパッケージは・・・・」
簪もstorageに入れてあるパッケージのデータを見ながら新たな戦術を考え始める。
(本当にあの子は生徒会に欲しいわね・・・・一夏君と一緒に引き込んじゃおうかしら?)
そんな中、楯無も雪兎をどうにか味方にできないか考え出すのであった。
新型の御披露目も済み、雪兎は楯無を部屋に招いて話をすることに。
「それで話とは?」
「貴方に回りくどい話は必要なさそうね。生徒会に入ってくれないかしら?」
「俺の監視と引き込みですか?」
「やっぱりお見通しみたいね」
楯無の考えを雪兎は正確に見抜いていた。
「今日見せてもらった新型もそうだけど、君の技術力と観察眼は出来れば敵に回したくないの」
「俺も更識みたいな暗部組織は敵に回したくありませんよ」
「なら了承ってことでいいのかしら?」
「断っても一夏みたいに負かして会長権限使うんでしょ?」
「君相手だったら私でも簡単には勝てないと思うわ・・・・私のISの情報だって少しは知ってるんでしょ?」
「まあ、簡単に負けてやるつもりはありませんよ」
互いにそこまで意地を張るつもりがないのか雪兎は割りとあっさり生徒会の手伝いを了承した。
「出来れば整備部か料理部とかにも参加したかったですけどね」
「整備は確かに君なら大歓迎でしょうね。料理部は彼女さんかしら?」
「そんなとこです」
「その辺はまた何とかするわ」
そこまで話すと楯無は姿勢を正した。
「ここから生徒会長としてではなく私個人としての話よ・・・・簪ちゃんのこと、色々助けてくれてありがとう」
簪のことを気にしてはいたが、自分が動くと逆効果だと知って動けずにいた楯無は雪兎に感謝していた。
「あれは本音に頼まれて、俺個人も打鉄弐式に興味があったから手伝っただけですよ」
「それでもよ・・・・君が友達になってくれるまで簪ちゃんは色々無理をしてたわ。あのまま一人でやっていたらいつか大きな事故を起こしてたかもしれないし」
事実、原作では飛行テスト中にエラーを起こして墜落。一夏が傍にいなかったら大怪我をしていただろう。
「そんなに心配ならちゃんと話し合えば良かったのに・・・・どうも俺の周りの姉という人種は不器用なんですから」
「うぐっ」
「簪も今は貴女のことをそこまで嫌ってはいませんよ。ただ、今は貴女が簪をどう思っているのかわからなくて距離が掴めないだけですから」
「そう・・・・」
「そっち関係は簪の友達として関係修繕に協力しますよ」
「うん、ありがとう」
どうも楯無は原作通り簪のことになると弱気になってしまうようだ。
「そんなに弱気にならないでくださいよ、学園最強の名が泣きますよ?俺は一夏のことを貴女に任せます。だから簪のことは任せてください」
「これじゃあどっちが年上かわからないわね。一夏君はことは任せなさい。代わりに簪ちゃんのこと、お願いね?」
こうして雪兎と楯無の対話は終わった。雪兎の部屋を出た楯無はどこか憑き物が落ちたように気が楽になっていた。
「さてと、気も楽になったことだし、今度は一夏君に噂のマッサージしてもらって身体の方も解してもらおうかしら?」
頼りになる後輩を得て楯無は嬉しそうに現在居座っている一夏の部屋へと戻っていくのだった。
やっと新型三機出せました。
そして楯無さんは雪兎という援護を受け簪と仲直りするため頑張ることに・・・・
次回予告
学園祭が迫り1年1組の出し物は原作通りに御奉仕喫茶に決まり、準備に取り掛かる。一方で、雪兎は更識姉妹の関係修繕と襲撃してくる亡国機業対策をシャルロットと行い始める。
次回
「学園祭準備と亡国機業 兎、メタの準備を始める」