レヴィ「ひどい目にあったよ~」
ディアーチェ「アレはお前が悪い・・・・ところで、また我らか?」
シュテル「ええ、何でもマスターと作者の機嫌が悪いそうで」
ユーリ「マスターさんは本編で、作者さんは何かあったみたいですね」
ディアーチェ「全く、塵芥の事など無視しておけというのに・・・・」
レヴィ「二人とも、触れちゃ駄目なとこに触れられたみたい」
ユーリ「という訳で、前回は街にスマッシュが出現。その対応に出たマスターさん達でしたが・・・・」
シュテル「ブラッドスタークを名乗っていたあちらの篠ノ之束こと束スタークがマスターの地雷を踏み抜きました」
ディアーチェ「感想でも言われていたが、もうどうしようもないな」
シュテル「あのEXCEEDが出た以上、ただでは済まないかと」
レヴィ「O・HA・NA・SHI、だね」
ユーリ「私達にも出番あるそうなので、そろそろ行きますよ~」
レ・ディ・シュ・ユ「「「「さてさてどうなる第121話!」」」」
「・・・・少し、頭冷やそうか?」
白をベースとし、所々に青のハードパーツを装備したとある世界で『管理局の白い魔王』や『ACE OF ACE』などの呼び名を持つ魔導師を模したEXCEEDであるそれを纏い、雪兎がそう言うと、周辺の気温が三度程下がったような気がした。
『え、え~、や、やだなぁ~、冗談だよ、冗談!』
束スタークは本能的に不味いと察して雪兎を宥めようとするが、それは逆効果だった。
「・・・・アクセルシューター・ジェノサイドシフト」
すると、雪兎の周囲に無数のピンク色の光弾が出現する。
「いけ」
そして、雪兎の号令と共に一斉に束スタークへと向かっていく。
『ちょっ!?ちょっとちょっと!?これは洒落にならないって!?』
何とか回避し続けている束スタークだが、仮面の下は既に涙目だ。しかし、光弾は遠隔操作による誘導弾である為、打ち消さないと永遠と追ってくる。そのため束スタークは必死にスチームブレイドやトランスチームガンでそれらを打ち落としていく。
『ぜぇ、ぜぇ・・・・やっと抜けーー』
「ディバイン、バスターッ!」
それをやっとの事で弾幕を切り抜けたと思ったら今度は直射砲で吹っ飛ばされる束スターク。だが、まだ雪兎の
『えっ?まさか、連射可能?』
「正解だ。景品はこいつだ、2連打!」
ディバインバスターの連射を食らいピンボールのように吹っ飛ぶ束スターク。カートリッジが切れればマガジンを交換して容赦無く射ち続ける雪兎。そして、束スタークは気付けば公園の近くの海に叩き落とされる。
『ぷはっ!何なんだよあのIS!こんなの束さん聞いてないっ!』
「敵にそう簡単に明かす馬鹿がいるかよ・・・・さて、この辺ならいいか」
雪兎は周囲に被害が出ないと確認すると束スタークの四肢を
『えっ?このっ!えいっ!取れないっ!?』
「コードSLB起動」
すると、ストライクカノンが変形し、霧散したエネルギーを収束し始める。
『・・・・そ、それ、ISが使っていい火力じゃないよね!?』
「何を言ってるんだ?まだこれからだぞ?」
『え”っ!?』
「サテライトシステム起動」
雪兎がそう言うと、とある目的の為に雪兎とこの世界の束が作成した人工衛星【
「こいつはちょっとばかし火力が高過ぎてまだ試し射ちしてねぇんだわ・・・・本当にいいタイミングだったぜ」
『それ死んじゃう!?そんなの食らったらいくら細胞単位でオーバースペックな束さんでも死んじゃうから!?』
「安心しろ、
『それでも安心出来る要素が0なんだけどぉおおおおお!!』
物凄く激しくもがく束スタークだが、バインドによる拘束は外れない。そうこうしている間にストライクカノンの前には雪華の全長の二倍以上のピンク色のエネルギーが渦巻いている。
「いくぞ、これが俺の全力全
『いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?』
その瞬間、IS学園付近の海にて凄まじいピンク色の光が轟音と共に弾けた。
「ご主人、派手にやってるなぁ・・・・」
その頃、レヴィ達マテリアルズはディアーチェの指揮の元、スマッシュの撃退をしていた。
「さてと、そろそろ僕も遊んでないで本気出さないとご主人や王様に怒られちゃうな」
そう言うと、レヴィは自分に合わせて小型化されたバルニフィカススラッシャーを大剣に変形させる。
「という訳でまとめてぶった斬るけどいいよね?答えは聞いてない!」
何処ぞの紫のやんちゃ坊主のような事を言いながらレヴィはスラッシャーを振るいスマッシュを一掃する。
「うん、僕ってやれば出来る子だもんね」
「さて、マスターの方も終わったようですので、私も終わらせるといたしましょう」
シュテルもレヴィと同じく雪兎が束スタークを倒したと確信し、目の前の数体のスマッシュを見る。
「心火を燃やして参ります・・・・ディザスター、ヒート!」
こちらも小型化したルシュフェリオンドライバーでスマッシュを黒焦げに変えていく。
「やはりこの程度では物足りませんね・・・・おや、王からですか・・・・わかりました。すぐに向かいます」
元になったキャラの影響か、若干戦闘狂な節があるシュテルはディアーチェの指示で別のメンバーの援護へと向かった。
「まったく、この程度の相手ならば我らが出るまでもなかったのではないか?」
「ディ、ディアーチェ」
「わかっておるわ、ユーリ。ふん!」
ディアーチェとユーリのコンビもディアーチェが重力操作でスマッシュを拘束、それをユーリが攻撃して着実にスマッシュを減らしている。
「こっちも終わりましたよ、ディアーチェ」
「よくやった、ユーリ。他の者共も片付けたようだな」
「次に行きましょう、ディアーチェ!」
「そうだな、レヴィとシュテルも終わらせたようだ。合流するぞ」
その後、合流したマテリアルズはそのまま箒達とも合流し、シャルロットを追っていった龍我達の方へと向かった。
一方、スマッシュとなったオータムと戦っていた龍我はボロボロだった。理性も無くただ暴れ回るスマッシュでも十分に厄介なのにオータムは自分の意識を保っており、かつオータムは雪兎達にこそ連敗しているが、並みの代表候補生などでは相手にもならない実力を持っているのだ、いくらクローズの力を持っている龍我とて苦戦するのは当然だった。
「ま、まだだ・・・・」
『雑魚のくせにしつけェなァ』
その持ち前の頑丈さのおかげで致命傷こそは避けているが、正直なところいつ変身が解けてもおかしくはない。それでも龍我は諦めてはいなかった。
『まだこっちはメインが残ってんだ・・・・前座はさっさとくたばれっての!』
そう苛立つオータムがトドメとばかりに腕の鰭を巨大なブレードに変え、龍我に振るおうとしたその時、龍我とオータムの間に一振りの剣が飛来し地面に突き刺さる。
「これは、ビートクローザー?」
それは折れてしまい雪兎に修理を頼んでいたビートクローザーだった。
『ちっ!誰だ!』
「ちょいと邪魔するぜ」
そこに現れたのはパックをトライアルに切り換えた雪兎だ。
「雪兎・・・・」
「わりぃな、少してこずった」
「スタークの野郎は?」
「倒すには倒したんだが、逃げられた・・・・まあ、色々お土産は残していってくれたがな」
そう、あのスターライトブレイカーで束スタークを倒す事は出来たのだが、束スタークは雪兎がEXCEEDの反動で動けないうちにすたこらさっさと逃げ出したのだ。その際、束スタークも余裕がなかったのか色々な物を落としていったのでそれをマテリアルズに回収させ、慣れてきて多少動けるようになった雪兎は苦戦しているであろう龍我の元へと駆けつけたのだ。
「って訳だ」
『ちっ、あのコブラ野郎も使えねぇな』
「他のメンバーもシャル達と合流してる頃だろう。ってことでオータムはお前に任せるわ」
「『は?』」
しかし、雪兎のその言葉で龍我とオータムが声を揃えて驚いた。
『お前、この状況がわかってんのか?』
「そこのサメ野郎に同意するのは癪だけどよ、お前、本気で言ってんのか?」
「大真面目だとも・・・・ってか、RAISINGの反動で今の俺はまともに戦えねぇからな」
よく見れば雪兎の動きはどこかぎこちない。よくビートクローザーをあのタイミングで投げられたものだ。
「それに、もうお前の勝ち筋は見えてるんだ・・・・決め台詞風に言うなら、勝利の法則は決まった、って感じかな?」
「何だよそれ」
龍我は呆れつつも雪兎の言葉を聞いてビートクローザーを杖代わりに立ち上がる。
「まずは
「あっ、本当だ」
どうやら龍我は雪兎に言われるまでそれに気付いていなかったようだ。
「試しにロックボトル差して下のレバー引いてみ」
「こうか?『スペシャルチューン!』うおっ!?何か鳴った!?」
「あとは最大三回までレバー引けて、引く回数で効果変わるんだが」
『私がいるってのに何暢気にくっちゃべってやがるっ!!』
「とりあえず今回は二回引いてトリガー押せ」
「おう」
『ヒッパレー、ヒッパレー』
『くたばれェ!』
『ミリオンスラッシュ!』
するとビートクローザーから金色の鎖が放たれオータムを拘束した。
「おー!」
「次は三回引いてみ」
「おう!」
『ヒッパレー、ヒッパレー、ヒッパレー』
「うりゃ!」
『メガスラッシュ!!』
今度は金色の光弾が飛び出しオータムを吹っ飛ばした。
「多分、差すボトルで効果が違うんだと思う。ロックフルボトルだから鎖ってとこなのかね?」
『くっ・・・・よくもやってくれたなァ!!』
まだ鎖が残っているのにも関わらず起き上がり吼えるオータム。しかし、雪兎と龍我の頭にもう負けるイメージは無かった。
「そ・し・て!俺の新・発・明!【
そう言って雪兎が取り出したのは赤い炎のマークが付いたフルボトルだった。
「何じゃそれ?普通のフルボトルと違うのか?ってか、どうやって浄化したんだよ・・・・」
「こいつは厳密に言うと浄化されたボトルじゃないんだわ。こいつは少量のネビュラガスと属性力を強引に複合させて、これまた無理矢理ボトルに詰めた結果出来たボトルでな。無理矢理詰めたもんだから一度使うとエンプティボトルに戻っちまうんだわ。だから基本的に使い捨てだと思ってくれ」
「お前、本当にとんでもない事を平然とやるよな・・・・」
雪兎から属性ボトル【ブレイズボトル】を受け取りながら龍我は改めて雪兎の非常識さを痛感する。
「ついでだからナックルも試しとけ。そのブレイズボトル差してみ」
「こうか?」
『ボトルバーン!』
「うおっ!?」
ビルドドライバーからナックルを呼び出しブレイズボトルをナックルにセットすると迫力のあるボイスがした。例えるならとある英雄殺しの男ボイスだ。
「その状態でナックルの正面のボタンを長押し」
「ふむふむ」
言われるがまま龍我は右手に持ったナックルの正面を左手で押さえボタンを長押しする。ボタンを押すと、激しいチャージ音が鳴り響き、ナックルは蒼炎を纏う。
「あとはボタン放して叩き込め」
「おおっ!ビートクローザーより分かり易いな!」
そう言うと、龍我はボタンを放しナックルをオータムに向けて叩き込む。
「食らいやがれっ!」
『ドラゴニック、フィニッシュッ!!ブゥラァアアア!!』
『ぐあぁあああ!!』
そして、ナックルに纏われていた蒼炎がドラゴンのように変化しオータムを貫き、オータムを数十メートル吹き飛ばし意識も飛ばしてしまう。
「す、すげェ・・・・」
そのあまりの威力に龍我は暫し放心してしまう。だが、セットしたブレイズボトルは中身を使い果たしたのかエンプティボトルに変わってしまっていた。
「属性ボトルの方はもう少し改良が必要か・・・・龍我、そのエンプティボトルでオータムのスマッシュ成分抜いとけ」
「おっと!忘れるとこだった」
ナックルから抜いたボトルに成分を回収すると、囚人服姿のオータムが残った。
「さてと・・・・終わったみたいだな」
「ああ、助かったぜ、雪兎」
龍我が変身を解き、雪兎に礼を言うと、雪兎も雪華の展開を解除するが・・・・
「そい、つは・・・・よか・・・・った」
「雪兎?」
「悪い・・・・限界みたい、なんで、あとは・・・・任せた」
それまで気合いで意識を保っていた雪兎も意識を失い、龍我がそれを慌てて支える。
「お、おい!?あとは任せたって・・・・どうすりゃいいんだよ」
突然の事に戸惑う龍我。
「とりあえずシャルロット達と合流するか・・・・まっ、たまにならこういうのもいいか」
その後、雪兎を背負い龍我はシャルロット達と合流する為に歩き出すのであった。
クローズナックルはクローズマグマナックルとは少し違います。なので、音声も少しだけ異なります。
コラボシナリオも次くらいで終了。コラボ後はオリジナルシナリオに突入する予定です。
これからもISー兎協奏曲ーならびにINFINITE・CROSS-Zをよろしくお願いいたします。
次回予告
束スタークによるスマッシュ騒ぎも一段落し、龍我が帰る時がやってきた。別れを惜しむ一夏達は龍我の為に送別会を開く事に・・・・
次回
「送別会と龍我の帰還 兎、龍との別れと再会の誓い」