IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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もうこの章だけでもう16話。25話までにはアムドライバー編を終わらせたいところです。

モンハンワールド、何とかゾラ・マグダラオスまではやりました。やっぱり普通のモンスター相手だと麻痺チャーアクは優秀だな。
FGOの百重の塔はストーリークリアが限界でした。陽炎までは時間が足りない・・・・そして、今年バレンタインはお前か、セミラミス。


96話 パフ再び、ダラート潜入作戦 兎、交渉する

ケーナの防衛に成功し、住民から信頼を勝ち取った一同は今は使われていない空港を拠点として借り受けることに。ただ、今後も包囲網の為にケーナが狙われる可能性があるため、防衛にも戦力を割く必要があった。

 

「・・・・となると、ムーロンに向かう部隊、ダラートに潜入する部隊、防衛班の部隊の3つに分かれる必要があるか」

 

幸いにも移動手段にはフライング・ラビットの他にプロメテウスが2機に兎謹製のトレーラーもあるので困りはしないが、防衛班はローテーション等の事を考えて多めに配分する必要がある。

 

「ムーロンやダラートでも目立つのは避けたいが敵と鉢合わせる事も考慮しなくてはな」

 

「そうだな・・・・1:1:3くらいの配分が無難か」

 

雪兎達は戦力として数えれるのは18人程(弾達民間人3名と非戦闘員の虚とクロエの2名、基本的に戦闘に興味の無い束を除いて)、ジェナス達を8人の計26人。それを小隊数で割ると1小隊当たり5~6人となる。しかし、それでは少々人数に不安がある。すると、弾と蘭、更に数馬の3人が「手伝わせてほしい」と願い出てきた。

 

「弾、状況が状況だったからお前には何度か戦わせてしまったが、お前らは一応民間人なんだぞ?」

 

「今更水臭い事言うなよ、雪兎」

 

「そうだそうだ、ダチが命張ってくれてんのに何もさせてもらえないってのは辛いんだぞ」

 

「わ、私だって皆さんの役に立ちたいんです!」

 

「・・・・はぁ~、わかったわかった。ここで断っても前の蘭みたいに勝手されるよりは参加させて監視させといた方が安心だしな」

 

「うぐっ」

 

雪兎がやれやれといった顔でそう言うと、蘭が苦い顔をする。

 

「数馬には仕方ないからアーマードギアの2号機を貸してやる。弾はまあいいとして、数馬と蘭は戦闘なんてした事ないだろうから防衛班な」

 

「俺はいいのか?」

 

「前回あれだけ暴れておいて今更何を言うか。援護つったのに敵陣の真っ只中のプロメテウスに突撃かますとか・・・・結果だけならファインプレーだがな」

 

「うぐっ」

 

兄妹揃ってやらかしている事を指摘される五反田兄妹。

 

「あとは・・・・ジョイ、ジャックさんと連絡出来るか?」

 

「ジャックさんッスか?ああ!なるほど、その手があったッス!」

 

雪兎が何をしようとしているのか察したジョイは直ぐにジャックへと連絡を取る。

 

「となれば編成はこんな感じかな・・・・」

 

そんなこんなで雪兎が決めた編成は・・・・

 

ムーロン組

イヴァン、シャシャ、楯無、マドカ、ラウラ、カロリナ、弾、虚

 

ダラート組

雪兎、シャルロット、シーン、セラ、ミュウ

 

防衛班

その他(18人)

 

「ダラート組、少なくない?」

 

ムーロン組は潜入工作に長けたメンバーを中心に編成し、サポートとして虚を加えている分少し多いが、ダラート組は雪兎とシャルロット、そしてミュウも連れているとはいえ少人数だ。ちなみに今回シャルロットが一緒なのはシャルロットが「雪兎と一緒の編成以外やだ!」と珍しく我が儘を言ったのが原因だ。まあ、このところ別行動が多かったので今回こそは一緒がいいという可愛らしい我が儘なので皆了承している。

 

「そいつに関してはちょっと考えがあってな」

 

「雪兎!ジャックさんからOK出たッス」

 

「なるほど、そういうことか」

 

イヴァンも雪兎の考えを察し、この編成になった理由を理解する。

 

「そんじゃあ、ミッションスタートといきますか」

 

そして、残るピースを回収する作戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪兎のトレーラーでダラートを目指すダラート組。少人数とはいえ雪兎にシャルロット、そしてシーンのエースクラスが3人いるのでそう簡単にはやられはしない編成だ。それにこの後合流するパフ達を含めれば十二分の戦力だ。それに、雪兎にはパフ達に協力を要請する為に用意した切り札もある。

 

「妹を溺愛してる姉ってのは妹と同じものを欲しがるものだ」

 

「あ~、それでコレ(・・)を用意したんだね?」

 

「オマケにアレ(・・)まで用意して・・・・用意周到だな」

 

「で、溺愛って・・・・」

 

「きゅ」

 

『絶対喜ぶと思うの』

 

兎(ミュウ)にすら断言されるパフのシスコンっぷり(正確には妹ではなく妹分だが)。今回、ミュウはセラに抱っこされている。猫派のセラもミュウはお気に召したようだ。

 

「そろそろジャックさんが指定したポイントなんだが・・・・」

 

「おーい!こっちだ」

 

すると、JA仕様のプロメテウス(エンブレムは塗り潰してある)とジャックの姿が見えてきた。パフ達も一緒だ。

 

「ミュネーゼ以来だな、雪兎」

 

「ええ、またよろしくお願いします、ジャックさん」

 

「ジャックで構わないさ」

 

実はジャックとも同じメカニックマンとして交友を深めており、そのノリは年の離れた兄弟のような感じだ。

 

「で、今回は何やら厄介事があって協力してほしいとジョイから聞いてるが?」

 

「それについては中で・・・・盗み聞きされると不味い情報なんで」

 

「判った」

 

という訳でプロメテウスの中で詳しい話をする事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼアム・・・・そんなものが」

 

原作ではイヴァンに止められて依頼する際にはパフ達に明かせなかったゼアムの情報を雪兎はイヴァンの許可を取ってパフ達に話した。原作ではそれが原因でパフから信用してもらえなかったからだ。

 

「俺達の目的はそのゼアムの抹消・・・・過剰な争いの火種に成りかねない力は必要無い。これが俺達のゼアムを求める理由だ」

 

「確かにそんな力があると知られれば今以上に戦火が拡がりかねないね」

 

やはりパフは聡明で雪兎の話からゼアムの危険性に気付いていた。

 

「そのデータの一部が入ったディスクがダラートにあるらしくてな。その回収に協力してほしい・・・・無論、報酬は用意した」

 

「「報酬?」」

 

依頼である以上報酬は当たり前なのだが、この依頼に見合う報酬とは何か?

 

「ここでは出せないから格納庫に行こうぜ」

 

格納庫に移動すると、雪兎はstorageからその報酬を取り出した。

 

「こ、これは!?」

 

「ほう、新型のバイザーか・・・・ジョイのヤツが言ってたビーストバイザーってやつか?」

 

「ああ、こっちの黒いのがウイングバイザー【ストームウイング】、そっちのオスプレイ・・・・プロペラが2基あるヘリ型がフロートバイザー【ワイズ】だ。これがカタログスペックだ」

 

「なるほど・・・・コイツは面白いのを作ったな!」

 

「ちなみに、ストームウイングはセラのと色違いの御揃い(・・・)さ」

 

(ぴくっ)

 

御揃いと聞いてパフが僅かに反応したのを一同は見逃さなかった。

 

「コイツらを報酬として前渡しする。それでどうだ?」

 

「・・・・私達が持ち逃げするとは思わないの?自慢じゃないけど、私達は二度も味方を裏切ったんだよ?」

 

そうパフが問うが、雪兎はそれを鼻で笑いこう断言する。

 

「いいや、あんたは裏切らないさ。大切な妹分をもうあんたは裏切れない」

 

「・・・・貴方とは話が合いそうね、天野雪兎君」

 

「同感だ、パフ=シャイニン」

 

何故か固い握手を交わす雪兎とパフ。実の妹のように接する妹分がいる同士共感する部分があったらしい。

 

「雪兎・・・・」

 

「パフ・・・・」

 

それを見て一同の空気が緩む。

 

「この依頼、受けさせてもらうわ。いいわね?皆」

 

「こんな前報酬を貰ったんじゃ受けざる得ないな」

 

「「私達も賛成~」」

 

こうしてパフユニットの協力を得た雪兎達。原作より万全な態勢でダラートでのピース回収に挑む・・・・ダラートに配属されているJAの安否は如何に。




という訳でパフユニット懐柔w
個人的にジャックさんのキャラが好きです。
そして、本作のパフは少々シスコン気味になってます。


次回予告

パフユニットを加えてダラートに潜入した雪兎達。その潜入方法はミュネーゼでも使ったアレ(・・)で・・・・だが、原作と違いこの時のダラートにはある部隊が駐留していた。

次回

「ダラート潜入作戦その2 兎、女の戦いに戦慄する」






ジョイ「今回のメカはフロートバイザー【ワイズ】ッス」

パフ「ジュリ達のバイザーね?」

ジョイ「これはジャイロバイザーの改修型のビーストバイザーで、オスプレイ型ッス」

パフ「ジャイロバイザーとはどう違うの?」

ジョイ「まず、プロペラが左右で2基あり、向きも自在に変えられるッス」

パフ「ということはレーヴァテインも前屈みにならずに射てるのね」

ジョイ「その通りッス!正直、ジャイロバイザーって量産向きのバイザーなのに主兵装が使い難いって不評なバイザーなんスよね・・・・」

パフ「滞空出来る事が強みなのに地上でしか使えないものね、レーヴァテイン・・・・まともに使われたのってK.K.が使った時くらいじゃなかったかしら?」

ジョイ「空気なバイザーッスね・・・・」

雪兎「言ってやるな・・・・双子まで空気扱いされる」

ジョイ「でも!このワイズはビーストモードも可愛らしい梟型!」

雪兎「梟・・・・ディグラーズんとこのケケも梟型だったような・・・・・」

ディグラーズ「つまりケケバイザーか!?」

雪兎「うわっ!?どこっから沸いたし」

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