IS―兎協奏曲―   作:ミストラル0

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今回も兎共がやらかします。

先程、別の設定資料と間違えて書きかけのものを投稿してしまいました。申し訳ありませんでした。

アムドライバー編の設定集作りましたので興味があればどうぞ。


94話 護るべきものと機械仕掛けの獣達 兎、大盤振る舞いする

連邦評議会と決別した為、直接ムーロンへは向かえず、もう一つの目的地であるダラートもJAの支配地域であったため、一行はムーロンに程近いケーナに降り立つ事に。

 

「雪兎、何故このケーナを選んだ?」

 

「このケーナはムーロン包囲網の一角だ。ゼアムのピースを得る為には今ムーロンに落ちてもらっちゃ困るからな」

 

「ゼアムはこの戦いを終わらせる鍵ではない、そう言いつつもお前がゼアムのピースを集めるのは何故だ?」

 

「ピース一つだけでもゼアムの存在を知らせる事になる。そうなればゼアムを巡って新たな争いが起こる。それだけは避けなければならない」

 

「つまりお前はゼアムを揃え、その存在を闇に葬ろうというのか?」

 

「力とは救いでもあり、滅びでもある・・・・ゼアムなんて過ぎた力はこの世界には必要無い」

 

ゼアムを不要と断ずる雪兎。その言葉を聞き、イヴァンは雪兎の考えを理解する。

 

「だから間違ってもゼアムをアムジャケットに転用なんかするなよ、ジョイ」

 

「うっ、確かにゼアムの力をそんな形で示したらゼアムの存在をばらす事になるッスもんね・・・・」

 

そして原作でガン=ザルディがジェナス達を敵視するようになった要因・ゼアムジャケットを作成しないようジョイに言い含める雪兎。ジョイもその危険性を理解してその開発を取り止める事を約束する。

 

「今回の目的はケーナに向かってるJAの連中を蹴散らして包囲網の完成を遅らせる事と、ここの空港をムーロンとダラートへ向かう為の一時的な拠点にする事だ」

 

「なるほど、ここなら双方にアプローチするには絶好の場所だ」

 

「でも、俺達だけでここを護りきれるのか?」

 

「それは俺に考えがある」

 

そう言って雪兎はジェナス達と同じ数のコンテナを示す。

 

「これは?」

 

「俺や束さん、それにジョイやカロリナ達の手伝いで完成させた新しい力さ」

 

「これってまさか俺っちのガルムと同じ・・・・」

 

「その通り、全員分のビーストバイザーさ」

 

そのコンテナに納められていたのはそれぞれ用に調整されたビーストバイザーだった。

 

「俺達のビーストバイザー・・・・」

 

ジェナスにはワイバーン型のドラグバイザー【ドラグーン】、セラにはイーグル型のウイングバイザー【ストームウイング】、シーンにはライオン型のストライクバイザー【シーザー】、ダークにはカジキ型のスピアバイザー【スピアヘッド】、タフトにはバイソン型のブラストバイザー【ブラストホーン】、イヴァンにはペガサス型のジェットバイザー【ペルセウス】、シャシャにはエイ型のフライトバイザー【エアフライアー】が与えられた。

 

「それぞれが使ってた装備をベースに俺が改造したバイザーだ。全員のアムジャケットもISと同じ瞬間装着機能も付加してある」

 

「お、大盤振る舞いだな」

 

「少数勢力の俺達には力が必要だからな(他にも保険は掛けてあるんだがな)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、空港にいたトトとナナという兄妹の案内で街を訪れるが、市民達は街を守ってはくれなかったアムドライバーを信用してはおらず、ジェナス達ピュアアムドライバーも受け入れてはくれなかった。

 

「だろうな・・・・一度失った信用は容易くは取り戻せない」

 

「でも、彼らを放ってはおけない!」

 

「だったらやる事は一つだな」

 

「私達が口だけじゃないって示す」

 

「そういうこった。全ては行動で示せばいい」

 

市民の信用が無くともジェナス達は護ると決めた。それは他でもない「誰かを護る為にアムドライバーになった」と普段から口にするジェナス達らしい言葉だった。

 

「今のうちにビーストバイザーの特性を理解しとけよ。今までのバイザーとは一癖も二癖も違うからな」

 

このビーストバイザーがこの後のケーナ防衛戦でとんでもない事態を引き起こすのだが、流石の雪兎にも予想出来なかった。




短いですが、ケーナ防衛戦前ということで区切ります。

次回予告を忘れてました(汗)


次回予告

ビーストバイザーを投入してのケーナ防衛戦。敵の指揮官はジェナス達のよく知る人物だったが・・・・

次回

「ケーナ防衛戦、獣の蹂躙 兎師弟、反省する」

メカコーナーはお休みします。

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