コズミックプリキュア   作:k-suke

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第32話 「襲来!! 驚異の火の車 (後編)」

 

 

 

遠藤平和科学研究所

 

 

 

遠藤「ひいひい、もう動けんぞ… 次からは絶対に車で行こう、なっ」

 

 

どうにか研究所まで帰り着いたものの、へとへとになってしまった遠藤博士はソファーで横になりながらそうぼやいていた。

 

 

 

ラン「だらしないわね。リーフさんとダイーダさんは大丈夫?」

 

リーフ「うんありがとう。少し休めばエネルギーも回復すると思うわ」

 

ダイーダ「ライナージェットも4時間もあれば修理できるでしょうけど、問題は…」

 

 

京香「あの龍の乗り物ね。まさかあなた達があそこまで一方的にやられるなんてね…」

 

 

リーフもダイーダも悔しそうにうつむいていた。

 

リーフ「悔しいなぁ… 全く歯が立たなかった」

 

ダイーダ「ええ。マイナスエネルギーで強化されてたみたいだけど、元々の性能も驚異的だわ」

 

ラン「Dr.フライって、あんなすごいものを作れたのね…」

 

ランがため息をつきながらそう呟いた時、遠藤博士はなんとか復活した。

 

 

遠藤「いや、あれはおそらく奴が作ったものではない!!」

 

 

ラン「えっ、どういうことおじいちゃん?」

 

京香「いったいなんの根拠でそんなことを?」

 

 

二人の疑問に対し、遠藤博士は語った。

 

 

遠藤「考えてみい。アメリカ占領騒ぎからまだ二十日ほどじゃぞ。あれだけの性能のものが一朝一夕に作れると思うか?」

 

 

リーフ「確かに… あれがあの時にあったら絶対使ってるよね」

 

ダイーダ「ということは… どこからか奪ってきた、ということでしょうか?」

 

遠藤「うむ、その可能性は高い。徹底的に調べるんじゃ。何か攻略法がわかるかもしれん!!」

 

 

リーフ・ダイーダ「「了解!!」」

 

 

 

 

 

 

かくして、遠藤博士がライナージェットを修理する傍ら、ランと京香先生は図書館へ向かい、リーフとダイーダはハイパーリンク機能を駆使してインターネットから情報を収集していた。

 

 

 

リーフ「う〜ん。あれに関する話題はいろいろ出てるけど、どこで作られたかって情報は噂話の域を出てないよ」

 

ダイーダ「こっちもよ。どこの国にもあれを開発していた形跡がない。設計図の痕跡すら残っていないわ」

 

 

 

その話を聞いて遠藤博士は顔をしかめた。

 

 

遠藤「もしかすると、極秘兵器として紙媒体でしか情報がないのかもしれん。しかしそうなると探しようが…」

 

 

そんな折、突如として遠藤博士のパソコンに図書館に行っている京香先生からスカイプが入った。

 

 

京香『博士、わかりましたよ!! あの龍の乗り物のことが!!』

 

遠藤「何!? どうしてわかったんじゃ!?」

 

 

ラン『大学の図書館で調べてたら、たまたま古い文献に乗ってたの。ほら、これよ!! 』

 

 

ランの見せたその古い本には、確かにあの龍の乗り物を思わせる絵が描いてあった。

 

 

 

 

 

遠藤「なるほど、空飛ぶ火の車… 古代中国で作られたオーパーツのようなものじゃな」

 

京香『はい。その兵器を危険視した人たちによって、それが日本の山中に封印されたと書いてあります。実物を見なければ眉唾ものですけど…』

 

 

ダイーダ「それをあいつらが奪ったってことか。しかし、あんな危険な兵器なのに、そういう事態を想定しなかったのかしら?」

 

リーフ「待って。ほら書いてあるよ。万が一のために機能を停止させる宝玉とともに現地の人に託された、って」

 

 

それを聞いた遠藤博士は、Dr.フライの意図に気がついた。

 

 

遠藤「そうか!! やつめ、やけに降伏するまでの時間的猶予を与えたと思ったら、この機能停止装置を手に入れてないんじゃ!!」

 

ラン『そっか!! 占領した後に火の車が使えなくなったんじゃ、元も子もないもんね!! 』

 

 

遠藤「うむ。しかしそうなると時間との勝負じゃ。間違いなく連中も躍起になってこの停止装置を探しとるぞ!!」

 

 

 

その時、ランの携帯が鳴った。

 

ラン『はいもしもし。あ、おばさん。  いえ、うちには来てません。  はい、たぶんそうです。  わかりました、それじゃ』

 

そうして電話を切ると、ランはため息をついた。

 

リーフ「どうしたの?」

 

 

ラン『おばさん… 豪のお母さんからよ。 豪が帰ってこないけどうちに来てないかって。まああんなことがあったんじゃ、心配するのもわかるけど』

 

 

ダイーダ「今、転校生のところに行ってるって言ってたわね」

 

ラン『そっ。悪いけど迎えに行ってくるわ』

 

 

遠藤「ああ待て。今一人だけで出歩くのは危険じゃ、リーフ、ダイーダどっちかついてってやれ」

 

 

リーフ「わかりました。ランちゃんそっちに行くから少し待ってて」

 

 

 

 

その頃、豪はともに遊んでいた転校生の家、築ウン十年というようなアパートにいた。

 

 

先ほどの空飛ぶ火の車の攻撃に、近くにあったここに避難したのである。

 

 

豪「ちっくしょう。Dr.フライのやつめ…」

 

 

窓から見える街の惨状に豪は悔しそうにそう言った。

 

 

「あいつら…また…」

 

 

しかしそれ以上に悔しそうにそして憎々しげな目をしていたのが隣にいた転校生だった。

 

 

豪「右京? って手から血が出てるじゃん!! 大丈夫かよ」

 

ふと豪がその転校生、中尾 右京の手を見ると悔しさのあまり硬く握り締められた手に爪が食い込み、血が滴り落ちていた。

 

 

右京「平気だよ、これぐらい… あの時のことに比べたら…」

 

 

「ただいま」

 

 

その時部屋のドアが開き、一人の女性が入ってきた。

 

 

右京「あっ、左京姉さん。街はどうだったの?」

 

 

その言葉に左京 右京の姉は俯きながら悔しそうに答えた。

 

左京「ひどいものよ。あちこちが破壊されて、人もかなりパニックになってるわ」

 

その言葉に、右京は意を決したように叫んだ。

 

右京「姉さん、俺やっぱり村に帰るよ。どうしても父さんたちの仇を討ちたいんだ!!」

 

左京「右京!!」

 

 

 

豪「仇? おい、それどういうこと?」

 

豪の質問に、右京はバツの悪そうな顔をした。

 

 

右京「あ、いや何でも…」

 

 

 

 

そこにドンドンとドアをノックする音が響いた。

 

 

左京「どなたですか?」

 

右京と左京の姉弟は身構えながら尋ねた。

 

 

 

ラン「遠藤ランと言います。すいませんけど、速田豪が来てませんか?」

 

豪「えっ、ラン? ああ俺いるよー」

 

 

右京「知り合い?」

 

豪「いとこさ」

 

 

その言葉に右京は少し安心したか、ドアを開けると仁王立ちしたランがいた。

 

 

ラン「ああいた。もう豪、おばさんにちゃんと連絡ぐらいいれなさいよ。こっちが迷惑だわ」

 

豪「悪い悪い。でもこの状況で携帯がなかなか… ってリーフ姉ちゃん!? 無事だったの?」

 

 

リーフ「何とかね。ダイーダちゃんも無事だよ」

 

 

その言葉に豪はホッと胸をなでおろしていた。

 

豪「よかった〜。やられちゃったのかと思ったよ。 あの龍すっげえ強かったから」

 

 

リーフ「ふふっ、心配かけてごめんね。でも今あの火の車の機能を停止させる方法を探してるところだから」

 

 

リーフがそう話した途端、右京と左京の顔色が変わった。

 

 

右京「豪くん。この人達なんなの!?」

 

左京「なぜ、火の車の秘密を知ってるんです!? 目的は何ですか!?」

 

険しい目でリーフを睨みつけてきた右京と左京に、豪とランはもちろん、当のリーフもとまどっていた。

 

 

豪「えっ? ちょっ、ちょっと!?」

 

ラン「ご、豪。この人達が転校生なのよね?」

 

 

リーフ「? ? ?」

 

 

 

 

 

 

半ばパニック状態になっていた事情を豪やランから聞いた左京と右京の姉弟は、ようやく落ち着きを取り戻していた。

 

 

 

左京「…なるほど、つまりあなた達は何とかあの火の車を止めようとしている方達で、その停止システムを探っているところだと」

 

 

右京「俺達が豪くんと知り合ったのはただの偶然ってことか。ごめんね、変なこと言って」

 

 

そうやって頭を下げてきた右京に豪は笑いながら言った。

 

 

豪「いいっていいって。それより驚いたな。君達があの火の車を守ってきた一族だなんて」

 

 

左京「ええ。古代中国で突発的な偶然で生まれた超兵器、それが空飛ぶ火の車。ですが、当時はもちろん今の基準でも驚異的な性能を持つそれが悪用されめことを恐れた人々の手で、中国から遠く離れた日本の山中に密かに運び込まれ、封印されたのです」

 

 

 

ラン「そして、あなたたちはそれを代々守り続けてきたってこと? 悪用されたりしないように」

 

 

右京「うん。山の中で文明と縁遠い生活をしてきたけど、村のみんなは楽しそうだった。なのに、あいつらが突然攻めてきて… 村長だった父さんも、村のみんなも、村そのものまで!!」

 

 

右京は悔し涙を流しながら、拳を床に叩きつけた。

 

 

リーフ「ダメだよ、無茶しちゃ。手当てしてあげる」

 

 

血の滲んだ右京の拳を見て、リーフはその手当てを目にも留まらぬスピードで行うと、真剣な顔で尋ねた。

 

 

リーフ「あのそれで、あの火の車を停止させる宝玉というのは…」

 

 

左京「はい、我が家に伝わる家宝の宝玉のことです。右京」

 

 

右京「はい、これです」

 

右京はポケットから小さな袋を取り出すと、その中に入っていた宝玉を取り出した。

 

豪「うわぁ、スゲェ綺麗な石」

 

豪の感想通り、その宝玉は水晶のように透き通り虹色の輝きを放っていた。

 

 

ラン「これであの火の車を止めることができるの?」

 

左京「はい。この宝玉を村の奥の龍ヶ谷にある石板にはめ込むことで、火の車の機能を停止させることができるようになってるんです」

 

 

ラン「ってことは、そこに行かなきゃいけないってこと?」

 

 

ランの驚いたような言葉に、左京はこくりと頷いた。

 

左京「おそらく、村を襲った連中もこれを探しています。ですから今村に向かうのはかなり危険が…」

 

 

右京「関係ねぇよ!! 俺は村に帰る。父さんたちの仇を討ちたいんだ!!」

 

 

 

そう怒鳴った右京を左京は必死に止めた。

 

 

左京「馬鹿なこと言わないの!! 父さんたちが私たちを逃したのが一体何のためかわかってるの!?」

 

右京「だから泣き寝入りしてろってのかよ!! 俺はそんなの嫌だ!!」

 

 

 

 

リーフ「よ〜し、わかった。私とダイーダちゃんとでそこまで送るよ。 三冠号ならすぐだし」

 

 

目の前で激論をかわし合っているところにリーフが割って入り、そう告げた。

 

 

その言葉に、右京と左京はキョトンとしていた。

 

 

 

ラン「まぁ、そういう発想になるわよね…」

 

豪「でも、そうでもしないとさ…」

 

 

 

 

 

研究所への道すがら、豪とランは事情をより事細かに説明していた。

 

 

左京「コズミックプリキュアか… この町の近くにいると話は聞いていたけど…」

 

ラン「なるほど、それでここに越してきたんですね。でも、あなたたちはどうしてそれを知ってるんです? その…ずっと山の中で過ごしてたって言ってましたよね?」

 

 

左京「情報そのものは時々下山して仕入れているんです。村が時代から取り残されたりしないように」

 

 

豪「そうなんだ。でさ、ちょっと頼みたいんだけど、このことは秘密にしててよ」

 

 

右京「もちろんさ。俺達の口は堅い。ずっと火の車のことを秘密にしてきたし、その気持ちもわかるから。 何より君の頼みだもの」

 

 

 

そんなことを話しながら歩いていると、ふと先頭を歩いていたリーフの足が止まった。

 

ラン「? どうしたのリーフさん」

 

 

リーフ「みんな逃げて!!」

 

 

リーフがそう叫んだ瞬間、大量のマイナーが突如として現れ襲いかかってきた。

 

 

リーフ「くっ!!」

 

 

戦い始めたリーフだったが、四方八方から襲い来るマイナーから皆をかばう格好になってしまい、苦戦していた。

 

 

 

左京「アアッ!!」

 

そんな中、左京がマイナーの攻撃を受けて頭から血を流して倒れてしまった。

 

 

リーフ「!! いけない!! 豪くん、ランちゃん、二人を連れて逃げて!!」

 

 

ラン「わかったわ。左京さんしっかりして!! 豪、別々に逃げるわよ。うちで落ち合いましょう!!」

 

ランは倒れてしまった左京に肩を貸すと、豪にそう提案した。

 

 

 

 

豪「わかった。右京、行こう!!」

 

右京「うん!!」

 

 

 

そして、豪とランはマイナーの追撃を受けないよう二手に分かれて逃げ出した。

 

 

無論、そんな彼らをマイナーは追撃しようとしたが

 

 

 

リーフ「行かせないよ!! チェンジハンド・タイプブルー!! エレキ光線連続発射!!」

 

リーフは両腕を稲妻模様の走った青い腕に換装し、電撃光線を放つことでそんなマイナーをなんとか一掃し、残りのマイナーも叩きのめした。

 

 

リーフ「ふう、これでよし。ランちゃんの方を追うのが先ね。あの人怪我してたし手当もしてあげないと…」

 

 

 

 

海底 Dr.フライ秘密研究所

 

 

火の車を一旦格納し、政府がどのような返答をするかを待っていたDr.フライだったが、ファルからの連絡を受けて顔色を変えた。

 

 

Dr.フライ「宝玉を奪い取るのを失敗したじゃと!? 一体何をやっとるんじゃ!?」

 

 

 

ゴーロ「プリキュアが無事で、しかも早々に嗅ぎつけてたんだからしょうがねぇだろうが」

 

ファル「そもそも、マイナーだけやればいいとかぬかしたのは天才様だろう。責任を転嫁するな」

 

 

Dr.フライ「ええい、元はと言えば火の車を奪った時にあの宝玉を奪い損なったからこんなことになっとるんじゃぞ! あれがある限りいつ火の車の機能が止まるかわからんのじゃぞ!!」

 

 

そう怒鳴り散らしたところで、Dr.フライはあることに気がついた。

 

Dr.フライ「ん、まてよ。そうじゃ、連中は火の車の機能を停止させるために例の村に向かうに違いない。そこを待ち伏せて今度こそ連中の息の根を止めるんじゃ!! 火の車を発進させろ!!」

 

 

 

 

 

 

遠藤平和科学研究所

 

 

 

リーフ「もうすぐ研究所につきます。そうすればきちんとした手当ができますからね」

 

左京「ありがとうございます。しかし応急処置の手際はさすがですね」

 

 

頭の止血を行ったものの、ふらつく左京に肩を貸しながらなんとか研究所までたどり着いた。

 

 

 

ラン「ただいま!! おじいちゃん開けて!!」

 

 

ランがドンドンと乱暴にドアをノックすると、遠藤博士がぶつくさ言いながら出てきた。

 

 

遠藤「そんな乱暴に叩くな、ドアが壊れる。…ってその人はなんじゃ? ひどい怪我ではないか!!」

 

 

 

リーフ「応急処置はできてますけど、本格的な手当を。京香先生はいる?」

 

 

 

 

左京の手当をしながら、京香先生は彼女の身の上を聞き、心から同情していた。

 

 

京香「そんなことが… あの人達、絶対に許せないわ!!」

 

ダイーダ「それにしてもリーフ、連中が来たなら連絡を入れなさいよ。私が行けばもう少し楽だったでしょうに」

 

 

リーフ「えっ? だってあまり人前で秘密通信は使うなって… それに検知器は作動しなかったの?」

 

それを聞いて、遠藤博士は言いにくそうに頬をかいた。

 

 

遠藤「あぁあれか… マイナーが暴れまわった程度では感知せんように調整しとったのをころっと忘れとってな。こないだのアメリカ占領騒ぎでやかましくて仕方なかったもんでな。それでそのままな…」

 

 

ラン「んもう、おじいちゃんってば。 どこか抜けてるんだから」

 

 

ランは呆れたようにほっぺたを膨らませたが、ふと気がついた。

 

ラン「そういえば豪は? 格納庫にでも行ってるの?」

 

 

遠藤「ん? 豪がどうかしたか?」

 

 

きょとんとした遠藤博士の問いに、ランは戸惑いながら続けた。

 

 

ラン「どうしたって… バラバラで逃げて、ここで落ち合おうって…」

 

 

ダイーダ「えっ? 誰も来てないわよ」

 

 

それを聞いた左京は、青い顔をして叫んだ。

 

左京「まさか… 右京ってば、村に向かったんじゃ!!」

 

ラン「!! 豪のやつも一緒に!!」

 

 

それを聞いた遠藤博士は思わず立ち上がった。

 

 

遠藤「いかん!! 連中が待ち伏せしとる可能性が高い!! 危険すぎるぞ!!」

 

 

ダイーダ「すぐに行きましょう!! リーフ、三冠号の準備を!!」

 

 

格納庫に向かおうとしたダイーダとリーフだったが、遠藤博士に呼び止められた。

 

 

遠藤「待て!! 三冠号では山の中の二人を探すのは困難を極める。それに連中が襲ってきた時、丸腰の三冠号では太刀打ちできん。ライナージェットを急いで修理するぞ!!」

 

 

 

リーフ「わかりました!! 急ごうダイーダちゃん!!」

 

ダイーダ「OK。修理は進めてるから後2時間ぐらいで終わりそうよ」

 

 

 

 

そして、全力でライナージェットを修理し始めて2時間後

 

 

 

 

リーフ「よし、修理完了!!」

 

ダイーダ「博士、出撃します!!」

 

 

遠藤「よーし、コズミックプリキュア。直ちに豪達を探し出し、火の車の機能を停止させるんじゃ!!  後からわしらも行く」

 

 

リーフ・ダイーダ「「了解!!」」

 

 

 

リーフ「ライナージェット、ジェットモードスタンバイ完了!」

 

ダイーダ「よし、発進」

 

 

ライナージェットにサーフィンのように乗り、リーフとダイーダは出撃していった。

 

 

 

遠藤「よし、頼むぞ二人とも。さっ、わしらも準備じゃ」

 

司令室で二人の出動を見送った遠藤博士はそう促したが、ランが何か考え込んでいた。

 

 

京香「どうしたのランちゃん? 気になることがあるの?」

 

ラン「いえ、何かしら。何か忘れてるような…」

 

 

 

その時、司令室にリーフ達から緊急通信が入った。

 

 

リーフ『すいません、聞こえますか!! 緊急事態です!!』

 

そのただならぬ様子の声に、司令室には緊張が走った。

 

 

遠藤「どうした!! 一体何があった!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイーダ『私達、どこに行ったらいいんでしょう? 場所知らないんですけど』

 

 

その通信に全員脱力してずっこけた。

 

 

 

第32話 終


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