インフィニット・ストラトス F   作:スカイマーク

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どうもスカイマークです!
やっと投稿する事ができました。
遅れて申し訳ありませんでした!
では本編どうぞ!


弾とクロエ

 

 

それから5分が経ち束たちに連れられ会議室に居た。

一夏は何故弾がここに居るのかと束に聞いた。

すると束ではなく弾本人が答えた。

「お前と同じように家族に捨てられた。」と。

 

一夏「そうか……辛い思いをしたんだな弾…」

 

悲しげにそう伝える一夏。

それに対して弾は少し笑った。

 

弾「別にどうってことないぜ一夏。今の俺はあの家(五反田家)の人たちを家族とは思ってないからな。」

 

一夏「フッそうだな。」

 

一夏も同じだった。

だがかつて姉だと思っていた者は今は赤の他人である。

 

晴人「ねぇ兄さん。そろそろ教えてくれないか?今までどこ行ってたの?あの乗り物は何なの?」

 

一夏「そうだったな。」

 

一夏は晴人と弾に全てを話した。

晴人と弾は一夏の話を聞いて驚いた。

最初は信じられなかった。

だが、一夏が着ているパイロットスーツやバルキリーのルシファーがこの世界のものではない事で二人は信じた。

 

一夏「だがこの世界に来たのは俺だけじゃないんだ。」

 

束「いっくんだけじゃない?それどうゆう事?」

 

さっきまで黙ってた束は一夏の放った言葉に首を傾げて一夏に聞く。

 

一夏「つまり俺を追撃しに追って来たV9、簡単に言えば高機動のドローンだ。そいつらが穴の吸引力で吸い込まれこの世界に入り込んだってワケ。」

 

 

弾「で、でもよ一夏、そのV9って言うドローンたちはお前を殺すようにプログラムされているんだよな?」

 

一夏「ああ。」

 

弾「だったらよ?一夏、V9の燃料が尽きるまで隠れとけばいいじゃねぇか。」

 

だが弾の提案は直ぐに撤回された。

 

一夏「いいやV9は最低でも二、三週間は保つ。追撃対象が俺でも味方じゃない奴は容赦なく撃ち落とす、民間人が乗っている旅客機でもな。」

 

束たちは驚きの余り大きく目を見開く。

一夏は言葉を続けた。

 

一夏「例え奇跡的に何もなくV9が停止しても機体の中に確認されていない生命体に人類の文化や技術が入ったカルチャーメモリーが入っている。もちろん俺のルシファーにも入っている。だがそれがテロ組織や政府が回収したらどうなると思う?」

 

晴人「世界が崩壊する……」

 

束「世界の軍事バランスが崩壊、テロ組織の場合だとテロ行為が増える。」

 

一夏「その通りだ。しかもV9一機で軽々と都市ひとつは陥落させる力を持っている。ISで立ち向かっても簡単に落ちるだろう。」

 

一夏の話を聞いて束たちは何とも言えなかった。

 

一夏「俺はあの殺人機を止めないといけないんだ。例え一人でもな。」

 

その時だった。

 

???「失礼します、束様。」

 

重い空気にみまわされた会議室にメイド服に近い黒のロングエプロンを着た銀髪の少女がお辞儀をして中に入ってきた。

 

束「あっ、クーちゃん!」

 

???「束様、ラビットハウスのカバー完了しました。後は束様の指示でラビットハウスを潜水させます。」

 

束「ありがとう〜クーちゃん!後でいい子いい子してあげるね!」

 

少女は「いえいえ。」と笑顔で言った。

すると少女は一夏に気付き近づいた。

 

クロエ「初めまして一夏様、私の名前はクロエ・クロニクル。クロエと呼んで下さい。」

 

少女は笑顔で自己紹介してお辞儀をした。

一夏はどうして彼女が自分の名前を知っているのか気になり問いた。

 

一夏「どうして俺の名前を知っているんだ?」

 

クロエ「前から晴人さんと弾さん、束様から聞いていました。」

 

一夏「そうか、じゃあよろしくなクロエ。後、俺の事は様付けはやめてくれせめてさん付けで頼む。」

 

クロエ「わかりました、一夏さん。」

 

束「あっ!そうだそうだ!クーちゃん、後でいっくんの部屋とラビットハウスの中案内してくれる?」

 

クロエは束の方に体を向け「わかりました。」と言いながらコクリと頷いた。

すると晴人が何か思い出したのかクロエに尋ねた。

 

晴人「クロエちゃん、今日分のご飯の食材ってある?」

 

クロエ「いいえ、丁度昨日で終わりました。後で買いに行きましょうか?」

 

晴人「いいよクロエちゃん、僕と弾が買い出しに行くから。いいですよね束さん?」

 

束は「いいよ!」と言い「何で俺も!?」と弾は晴人の勝手に突っ込んだ。

この光景にクロエと一夏は小さく笑った。

その後、一夏はクロエの案内でラビットハウスの艦内を回り束が用意してくれた部屋に向かっていた。

するとクロエが一夏と廊下を歩きながら呟いた。

 

クロエ「信じられません。」

 

一夏「何が?」

 

クロエ「パラレルワールド(異世界)が本当に存在している事ですよ。」

 

一夏「聞いてたのか?」

 

クロエ「丁度一夏さんが喋っていたので入るのも邪魔かと思い喋り終わるまで待ってました。」

 

一夏「それは待たせてすまないなクロエ。」

 

クロエ「いえいえ、滅多にないお話でしたのでいいですよ。」

 

「そもそも盗み聞きした私が悪いのですから。」と付け足すクロエ。

そうしている内に一夏の部屋に着いた。

 

クロエ「着きました、ここが一夏さんのお部屋です。」

 

ドアノブを持ってドアを開けるクロエ。

一夏は部屋の中へと入った。

部屋は改装され一般的家の部屋ようだった。

色々な家具が備わっていてトイレとシャワールーム、洗面所も付いていた。

 

一夏「随分と改装されているんだな。」

 

と呟きながら一夏は辺りを見回す。

 

クロエ「ここは元々艦長の部屋だった部屋です。電気のスイッチやコンセント全て一般家庭の物ですから心配は要りません。衣服はタンスとクローゼットの中にありますので。あとこの部屋のキーです。」

 

クロエは一夏に部屋のキーを渡した。

 

一夏「ありがとうクロエ。」

 

クロエ「いえいえ、では私はこれで。何かありましたら廊下を出て左に直ぐに電話機がありますので何時でもかけてください。では失礼します。」

 

クロエは一夏に頭を下げお辞儀し部屋から出た。

ひとりになった一夏は少し立ったままボーとしていた。

そして

 

一夏「シャワーでも浴びるか……」

 

と呟きタンスからバスタオルを持ってパイロットスーツのままシャワールームに入った。

 

 

 




沢山の感想と誤字報告を貰いました。
誤字報告につきましてはため書きなので全て修正する事が難しいのでご理解申し上げます。
よろしくお願いします。

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