ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~   作:ドロイデン

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今更ながら花丸&ルビィ√ではバトルがありません。というか入れようとしても尺的な問題でこれ以上伸ばせないので(短いとはいえ既に12話も使ってますし

はやくエリチカとかのバトル描写書きたいのに……


Extreme Burst その十二

 そして時は戻って、私と花丸ちゃんはそのラーメン屋さん……『亜紅次厨(あくしず)』で、なんと星空さんと花陽さんの奢りでお昼御飯を食べた……というか、目の前で巨大なすり鉢みたいな器に盛られたチャレンジ豚骨ラーメン(重量約4.6㎏を制限時間40分)を、どこかの丸いピンクの宇宙生物よろしく吸い込んでいく三人の猛者(凛・花丸・明日香)の3人を見て、胃もたれしたルビィと花陽さん以下2名はミニ炒飯とミニラーメンだけで充分だった。

「いや~こっちの豚骨も美味しいニャ!!」

「そうずら……これだけ食べて無料なんて天国ずら」

「明日香的にはこれにライスがあってもいい気がするね」

『いや無いから!!』

 私達四人と、まさか35分ぐらいでスープまで全部食い尽くされるとは思ってなかった店員全員が思わず突っ込んだ。

 ラーメンの中でもカロリーが数段跳ね上がる豚骨の、それも巨大すり鉢チャレンジメニューのものを、まさか女性3人がそれぞれ一皿ずつ食い尽くすなど誰が想像できようか。

 しかも店からしたらお金を取れないうえに、景品としてアイスまで進呈するという、テレビ番組なら兎も角個人でやられるのはかなり痛い。それも3倍でなんて。

「花陽さん、星空さんて結構食べるんですね」

「アハハ……凛ちゃんの場合はラーメンオンリーだけどね。普段はどっちかというと幕の内弁当とか1つで充分みたいなんだけど」

 つまりラーメンだけとはいえ、星空さんはかなりの大食漢(?)らしい。それに張り合える花丸ちゃんと明日香ちゃんも凄いけど。

「それを言うならかよちんは白米の消費量が桁違いニャ!!秋なんか各地のブランド米を米俵で買って、5俵を一1ヶ月で消費したのを、凛はにこちゃん経由で知ってるにゃ!!」

「ちょ!!そんなには食べてないよ!!」

 花陽さんは慌ててそんなことはないという。そうだよね、プロのガンプラアイドルの花陽さんがそんなに……

「せいぜい3俵を1ヶ月だよ!!」

「結構食べてたよ!!」

 3俵って米俵3つ分だよね!!確か1俵が60㎏だから……180㎏を1ヶ月で消費したの!!

「どっちにしろ食べ過ぎニャ!!そのせいで衣装がキツくなって、ことりちゃんにチュンチュンお説教されたの、凛は全部知ってるにゃ!!」

「新米は仕方ないんだよぉぉぉぉぉぉ!!炊きたての新米片手に秋刀魚とか松茸とかを食べないなんて、日本人じゃありえないんだよぉぉぉぉぉ!!」

「凛の主食はラーメンだから関係ないにゃ」

「ラーメン以外の料理作れないからでしょ!!」

「よしバトルフィールド立つニャ!!いくら親友のかよちんとはいえ、言ってはいけない事があるニャ!!」

 ……なんか、ルビィ達を置いて喧嘩してるし……ていうか、今回の主役のルビィを置いてきぼりにしないで欲しい。

「……なんかごめんね、うちのコーチ達が騒がしくて」

「ピギィ!!」

「ピギィ?」

「あ、いえ……聖さん達は凛さんにコーチして貰ってるんですか?」

 話しかけてきた茶色寄りの金髪ストレートの女性……久瀬聖さんは私の問いに苦笑を返した。

 なお聖さんの隣で静かにミニラーメンを食べてる青いポニーテールの人が加茂列唄楽(かもれうたら)さん、花丸ちゃんの隣でチャレンジメニュー完食した薄いベージュのショートカットの人が二宮明日香さんらしい。

「コーチって言えばそうなるかな」

「凛はコイツらのコーチじゃないニャ!!コイツらは凛のお店に毎日ラーメン食いに通ってるただの常連3バカトリオにゃ」

「けどコーチだってちゃんとガンプラバトルして教えてくれるじゃないですか」

「そうしないとおみゃぁら凛のお店に居座るからにゃ!!土曜の開店から閉店まで居続けられたら逆に営業妨害にゃ!!」

 なんでこんなことに……と項垂れる凛さんだが、

「μ'sじゃなくなってからもうだいぶ経って、調理師学校もちゃんと行って博多でラーメン屋やるって弟子入りして、二年前漸く自分のお店を持てたと思ったらこの3人に捕まってガンプラバトルの教えろとこの仕打ち……凛が何か悪いことしたかニャ!!」

「でもお店事態は黒字ですよね」

「おみゃぁらが毎日ラーメン食いに来てりゃそりゃ黒字にもなるニャ!!しかも父兄さん達もお昼に食べに来てくれるからニャ!!」

 お店としては嬉しいが、お店を持てたばかりだから少しでもお客さんとの時間を大切にしたいということなのだろう。

「だったら私達がバイトで手伝いますって言ってるのに」

「バイトで雇ったらそれこそ明日香のバカが食い尽くすニャ!!てか、お店持てたばかりでバイトなんて雇えるかぁぁぁ!!」

 なんとも世辞辛い事だと思ったが、そこで私はふと疑問に思った。

「そういえばμ'sの皆さんって、今はどんな事してるんですか?花陽さんとにこさんはコンビでプロで活躍してて、南ことりさんは有名ファッションデザイナーをしてるのは知ってますけど」

 μ'sのメンバーでプロになったのはこの2名だけ。絵里さんは今回の昴さんが出るデモバトルに参加してくれるみたいだけど、表向きプロとしては活動してないはずだ。

 ちなみに花陽さんとにこさんはその戦い方からそれぞれ、『鳳仙花』『鮮血花魁(ブラッディ・メアリー)』という異名をそれぞれ持ってたりする。

「ん?うーんかよちん、これって教えても良いやつだっけ?」

「あー、一応あまり口外しないって約束してくれるなら大丈夫だよ。知ってる人は知ってるし」

「そうニャね。かよちんなんてこの間熱愛報道があったくらいだし」

「それは忘れてって言ったよね凛ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

「いや並の相手なら兎も角……てか今更だけどどうやったらあんな超優良物件を射止めたのか凛の方が知りたいニャ」

「熱愛報道……あ、そういえばソンナコトアリマシタネ」

 忘れるべくもない、昴さんのファンと同時に花陽さんのファンであるルビィにとっても衝撃だったあのニュース……。

「ルビィちゃん、目から光が消えてるずら」

「大丈夫だよ花丸ちゃん……あの報道は昴さんと一緒に膝を落として寝込むくらい辛かったけど、ちゃんと乗り越えたから……うん、チャントネ」

「どう見ても乗り越えて無いずら!!ばっくとぅルビィちゃぁぁぁん!!」

 あぁ花丸ちゃん、私にも時が見える……ガクッ!!

「ルビィちゃん!?ルビィちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」


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