ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~   作:ドロイデン

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今回は梨子ちゃん生誕祭というなの中の人ネタ大放出wどうしてこうなったw


桜内梨子生誕祭番外編2017

 その日、私、桜内梨子は何度となく溜め息をつきたくなった。

 

「あれ、桜内さんどうした?浮かない顔して」

 

 部室でいつも溜め息をついてる昴君にすら言われる始末だ、ホントに酷いとしか言いようがなかった。

 

「……実は」

 

 

 

「「「誕生日プレゼントの数が多すぎて困ってる?」」」

 

 練習後、千歌ちゃんと曜ちゃん、そして昴君の三人に説明した。

 

「えぇ、私のお母さん、凄い交遊関係が広くて……私の事を気に入ってるのか分からないけど、それで私の誕生日に決まって揃って贈り物してくれるの」

 

「そりゃいいじゃん……って、その数が問題なのか」

 

「それもなんだけど……それだけじゃないというかなんというか……」

 

 見せた方が早いということで実際に三人に来てもらうのだが……

 

「何このトラックの数!?」

 

 千歌ちゃんが思わず突っ込みたくなるほどの宅配トラックが私の家どころか千歌ちゃんの家まで並んでいた。その数三台。

 

「あ、お帰りなさい梨子、早かったわね」

 

 と、慣れたように判子を押し続けるママにただいまと言いつつ、送られてきた荷物を見てみる。

 

 北は北海道、南は熊本、さらには国内じゃなくアメリカまでと箱自体は小さいものから大きいものまで、中々の量のプレゼントボックスに、空き部屋が一つまるまる埋まってしまっていた。

 

「これは……凄いな、うん」

 

「えっと、なんか伝票に色々と有名な人達の名前が書かれてるんだけど……特に国際便組」

 

「国内便も結構多種多様だけどね、あ、『saint snow』の顧問の先生のもある」

 

 三者三様に驚いてくれてるみたいだし、とりあえずなにが送られてきたのかダイジェストにしてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まずは国際便から

 

「えっと……雪城ほのかさん?なんか額縁に入った絵があったけど……」

 

「ご実家がアートディーラーみたいだからね」

 

「久野里さん……でいいのかな?なんか雑誌が色々入ってるけど」

 

「それはお母さんがたまに読んでるから、その繋がりよ多分」

 

「おいおい、なんか原潜の模型出てきたぞオイ!?完成度タケェなオイ!!」

 

「多分それはテッサさんね……前に会ったとき仕事してないって言ってたのに」

 

「なんかフェレットとうさぎのぬいぐるみでてきたよ梨子ちゃん!!」

 

「それは私の部屋に持ってくから置いておいて」

 

「外国製の温泉の元……」

 

「何も言わずに戻しておいて……」

 

「なんか揃いも揃って学者ばっかりだなおい……ってまた学者……なんでコスプレ用のアリス?」

 

「去年のウサミミと同じでお揃いだよ~ってやりたいのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続いて国内便

 

「おお!!なんか赤いコートが入ってたよ!!」

 

「またお揃いネタ……って良く遅れたわね、あのホームレス」

 

「赤い宝石のネックレスだよ梨子ちゃん!!」

 

「あのドケチな人が良く送ったわね……ってなんだ執事さんが送ったのね」

 

「お、『ティエルヴァ』のガンプラか……」

 

「あげないわよ昴君(あの中には私の趣味のが入ってるし)」

 

「おお!!巫女服だぁ!!梨子ちゃん着てもいい!!」

 

「えっと……サイズがあってればいいよ……(刀が送られてこなくて良かった……)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、一つ一つ確認してるうちにはや一時間が過ぎていて、なのにまだ半分も残っているのだからその量は察してしかるべきである。

 

「確かに……こりゃ桜内さんが浮かない顔して溜め息をつきたくもなるわな」

 

「やっぱり昴君……」

 

 送られてきた紅茶とお菓子を頂きながら、皆で会話を弾ませる。

 

「でもさ、それだけ梨子ちゃんのことを見てくれてるって事なんじゃないかな」

 

「千歌ちゃん……」

 

「うん!!でなきゃ誕生日だからってこんなに送ってくれるわけがないもん」

 

「曜ちゃんも……」

 

 二人の同性の友人は笑いながらそう言ってくれ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ヒック」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「え?」」」

 

 突然聞こえたしゃっくりに私達三人は慌ててその主……昴君の方向を見る。

 

「へ~……ヒック……どうした~」

 

 その顔はかなり赤く、まるで茹で上がったタコのように……しかもずっとしゃっくりをしている。

 

「え?え?どういう?」

 

「ま、まさか昴君!!」

 

 曜ちゃんが何かに気がついたのか、置かれていたチョコ菓子の箱を手に取って……。

 

「これ……チョコレートじゃなくてウィスキーボンボンだよ!!」

 

 驚愕の一言を口にした。

 

「え、てことはまさか……」

 

「うん、間違いなく……酔ってるね」

 

 まさかの贈り物に、食べなくて良かったと思った次の瞬間、膝への突然の感触にビックリした。

 

 そこには酔いが回ったのか、私の膝を枕にして眠ってしまった昴君が……

 

「////」ドキドキ!!

 

「梨子ちゃん、顔紅いよ?」

 

 ただでさえ恥ずかしさと寝顔の可愛さに心臓がどぎまぎしてるのに、千歌ちゃんの余計な一言にさらに心臓の鼓動が止まらなくなってしまった。

 

「さすが昴君……眠っても梨子ちゃんにまで毒牙をかけるとは」

 

 と、こっちはこっちで冷静に紅茶を飲みながらどこから取り出したのか、スマホでツーショットになるように写メしてる。

 

「ちょ、止めてよ曜ちゃん!!」

 

「ええ?でも満更でも無いんでしょ」

 

「もう!!ふざけるとガンプラバトルで痛い目に合わせちゃうからね!!」

 

「ふっふっふ……それは困るから、千歌ちゃん行こう!!」

 

「ふぇ?あ、待ってよ曜ちゃん!!あ、梨子ちゃんお邪魔しました~」

 

 嵐のように去っていく二人に怒ろうにも昴君が膝に乗ってるために動くこともできない。

 

「まぁ……でも」

 

 こんな誕生日も良いかな……なんて思う私も私なのだろう。




さぁ、貴方はどういう繋がりか分かったかなw

ということで、梨子ちゃん、Happy Birthday!!

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