ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~   作:ドロイデン

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天使の落日 その十三(昴&花丸√)

「う~ん、やっぱりこの機体の火力はピカ一デース!!」

 

 久方ぶりに握るコンソールと、機体の感触を確かめた私は手に持った『ハイメガカノン怪(誤字じゃないデース)』を下ろしながらターゲットの『ハイペリオン』を覗き込む。

 

『鞠莉さん……なんで』

 

「依頼した当事者の私が確認nothingなんてありえないでしょ?それに……」

 

『それに』

 

「ダイヤも果南も全体的に尺が多いのに私だけ少ないなんて釈然とできるわけnothingでしょう!!」

 

 ホント、どういうことよ!!ダイヤは生徒会長だからまだ分かる、なのに果南はどうしてよ!!どうしたら肉体関係持ってるのよ!!昔のウブだった果南は何処に行ったってのよ!!

 

 というか前々回の更新から二ヶ月近く空いてるってどういうことよ!!え?別の作品進めてたから仕方ない?言い訳になるわけnothingよ!!もう!!

 

『お、おう……』

 

「というわけで、この遅筆な作者の世界じゃもうすぐ年越しだし、ダイヤのbirthdayもすぐだし、ここで出番持ってこないと今年影薄いとか薄幸とか呼ばれるからよ!!」

 

 あとでさっきより出力の高いメガカノン怪を作者に撃ってやろうと心の中で思いながら、

 

『……言いたいことはそれだけか?』

 

「む?」

 

 槍を構えて突撃してくる敵のハイペリオンを、メガカノン怪を保持してない左手で抜いたビームサーベルで防ぐ。

 

「Oooh、中々verygoodな物を持ってますね~」

 

『……なるほど、飄々としつつこちらの動きを読んでるつもりか』

 

「それは違うわよ。でも、想像よりhardなプレイヤーだとは思ったけ……ど!!」

 

 肩に展開した『メガソニックキャノン』を拡散連射モードで発射する。流石に予想はしていたのかすぐに避けると、投げ槍の様に手持ちのランスを投擲してくる。

 

『これでも受けてさっさと逝け!!』

 

「女の子の体に大きな物が入る場所はないでしょ……っと!!」

 

 ビームサーベルをしまい、左手の腕部から『海ヘビ』を伸ばしてそれを受けとめ、別の方向へ投げ飛ばす。

 

「さて、じゃあ次は私のturnデース!!」

 

 コンソールを手早く動かし、背部の大型ミサイルポッドから大量に積まれた弾幕を一斉に撃ち込む。その数は軽く数えても50は下らない。

 

『中々圧巻だが……その程度のミサイルで!!』

 

 相手も迎撃しようと五連装のアームビームで迎撃する。けど

 

「外国仕込みの進化した私のガンプラが、単純なミサイルなわけ無いのデース!!」

 

 私はコンソールをキーボードへ変更すると、かなりの速度でタイピングを始める。その瞬間ミサイルはビームを回避し、次々とその距離を縮める。

 

『く!!』

 

 これには慌ててハイペリオンらしくALを展開して防がれるが、それでもエネルギーの消費の激しいALを使わせたというだけで儲けものデース。

 

『貴様……いったい今のミサイルはなんだ』

 

「あれはただのファンネルミサイルデース。私は空間処理が苦手だから、ファンネルとかは思考操作できないの。その代わり、手動入力でファンネルを操作しただけ。殆どは全自動(フルオート)で行ってマース」

 

『バケモノか君は!!』

 

 失礼デース、これでもうら若き17歳デース。それに

 

「mirageしたリフレクタービットを大量に動かしてるそっちの方がmonsterじゃないかしら?」

 

『!?な、なぜそれを!!』

 

「幾らなんでも不自然にビームが曲がったら分かるわよ」

 

 恐らくさっきMr.緒川の機体を襲った仕掛けは、さっきも言ったように事前に透明化させたリフレクタービットを大量に飛ばすだけ。

 

 当たればそれでよし、外れてもリフレクターを使って死角から攻撃を当てることができる。策としては申し分ない程の出来映えだった。

 

「それに貴方が世界大会でかの有名なMs.ユルキアイネン選手のパピヨン(papillon)に装備させてたのも『透明なファンネル(mirage-funnel)』、そう考えれば貴方が『silent kill』を信条としてるのはよく分かることは自明の理デース」

 

『なるほど……ならばこの機体に込められた意味も分かるというわけか』

 

「勿論、『ハイペリオン・ミラージュ』……いえ、この場では()()()ということでしょう?」

 

 それが意味するのはつまり、

 

「……貴方は偽善の為に動くのかしら?」

 

『結果的にはそうなるだけだろう。第三者から見れば私は絶対なる悪で、裁かれる立場の人間だ』

 

「そう、なるほど」

 

 私は保持してたメガカノンを外し、ビームサーベルを抜く。そして相手も手に装備してたのだろうビームナイフを抜く。

 

「最後に二つだけ聞くわ……あのヨハネをもとに戻すのはどうするの?」

 

『私とヨハネの機体を破壊すれば解除される。バトルが終わって少し意識は飛ぶだろうが、絶対に元に戻ると確約しよう』

 

 そう、それだけ呟くと私は鋭くなった目を漆黒の機体に向ける。

 

「ならもう一つ……貴方はそれで後悔はしないの?」

 

『フ、後悔など、とうの昔にし過ぎているくらいだ』

 

「そう……残念デース」

 

 そう言って私はかの黒い機体へ剣を降り下ろす。黒い虚影が防ごうとしたナイフすら弾き飛ばし、その体を縦の真一文字に切り裂く。

 

 そして次の瞬間、その機体は白い光と共に爆発した。あっさりと、だが確実に崩れ行く漆黒の幻影はデブリの中へと消えていった。

 

「……あとは貴女が頑張る番デース、花丸ちゃん」




オリジナル機体設定

『パラス・イリス』
パイロット 小原鞠莉
ベース機体『パラス・アテネ』
装備
・二連装ビームキャノン
・メガソニックキャノン(肩)
・背部ミサイルブースターポッド(時々で内容が変わります)
・シールド
・ビームサーベル
・ハイメガカノン怪(誤字にあらず)
・海ヘビ
設定
『パラス・アテネ』をベースにカスタマイズしたガンプラ。
 全体的に火力と装甲に特化したカスタマイズをされており、Iフィールド発生装置をシールドと増加装甲に搭載している。
 昴の真似をしてか知らずかかなり極端に作られており、寄られなければ良いを体現した形となっていて、果南曰く、『昴の似なくていい悪癖を継いでしまっている』とのこと。間違いなく総合火力ならAqours最高峰である。 

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