外伝クトゥロニカ神話『4つの愛』 作:カロライナ
飛鳥の胸元からヤツが現れる。
彼はとても丁寧な口調をしていたがリーダーである纒は、誰よりも早く彼の本質を見抜いていた。
そして纒が他の3人に、その事実を伝えるよりも先に飛鳥がすっとんきょんなことをボヤき、ドール達の緊急会議が始まった。
「そうだ。わたしの母様に喜んで頂きたく、母様たちが寝ている間、ちょっとしたプレゼントを用意したのです。良ければ見て頂けませんか?」
「・・・・・・プレゼント・・・・?」
「そうです! 彼女達は母様たちを愛し、母様たちは彼女達を愛しておりました。中には穢れた汚物も居ましたが、母様が望むのであれば護衛として着かせるつもりです。」
『母様たちは彼女達を愛しておりました。』というフレーズに、ドール達は顔を怪訝に歪める。そして『希望』は手を広げ紹介するかのように奥の通路を振り向いた。
4人の人影がよろけながらも歩いてくる。その人影は建物の影に遮られ姿こそ見えなかったが、ドール達に一抹の不安を煽らせる。
「紹介しましょう!」
「ロジーナ母様、貴女には愛くるしく振る舞ってくれるクリス人形を! ぬいぬい母様には、もう既に先見せををしてしまいましたが・・・剣術から武道まで指導可能な縫人形を! 纏父様には母様同士が離ればなれになったとしても寂しくないように汚but・・・赤大人形を! そして・・・・! もっとも優しい飛鳥母様には親子丼も楽しめる母様人形を!!!」
そこに現れたのは、変わり果てたクリスティーナ、修羅、赤大、飛鳥と星乃を足して2で割ったかのような姿の30代ぐらいの女性の4人であった。
どのアンデットも目が酷く落ち窪み、濁り、口は半開きに開いて意味をなさない呪詛を呟いていた。ドール達は顔を思わず引きつらせる。何も言葉を発することは出来なかった。動くこともできない。恐怖と混沌、絶望が完全に4人を支配していた。
「まぁ、赤大人形は圧縮しすぎてしまったので、復元が大変でしたが母様の為を思い頑張りましたよ。ちゃんと処女膜もつけましたし、純潔を失った汚物であることは変わりませんが結果オーライですよね☆!」
狂気判定-3
ロジーナ→1-3【大失敗】
クリスティーナ+1
ぬいぬい→4-3【大失敗】
修羅+1
飛鳥→6-3【失敗】
星乃+1
纏→4-3【大失敗】
赤大+1
「ああ、ほんっっっっとうに! この都市の皆さんに協力して貰った甲斐がありました。たかが1万だかの屑肉を処理して研究する羽目になりましたが、安い苦労でした。なんて素晴らしいんでしょう! あなたたちのような、すばらしい母を作り出せただなんて! 美しい、美しい、愛しい、すばらしい。あなたたちこそ理想の母です。私を身ごもるにはふさわしい!! ふっ!さっ!わっ!しっ!いっ!!!」
「これからは母様同士だけではなく、わたしにも話しかけてくださいね。話せば話すほど、絆は母様たちのように固いものに・・・・。ぐふふっ。」
「そして、『この目で確かめた』母様の、純潔の子宮に包み込まれる! ああ、なんて素晴らしいのでしょう! これ以上の幸福はこの世にありません!!」
「いやしかし、この都市の風紀は酷いものでした。純潔の娘の少ないこと! それに比べて母様たちの美しきこと、ああ、道中でも、何度も、何度もっ! 何度も見せて頂きました! 本当に素晴らしい! 腸の中もずっと綺麗に洗浄してきましたからねぇ・・・・道中母様たちが食べたカレー美味しかったですよぉ・・・? 母様とカレーが混ざり合いクリーミーな食感・・うっふっふっふっ!」
「テレポート能力が、全てを可能にするのです。私は母様に純潔の証を残したまま奥へ宿りましょう! そして母様たちを汚そうとする者あれば、全て倒してみせましょう!!」
『希望』は卑猥に身を捩り小刻みにビクビクと痙攣してみせた。クリアグリーン色の培養槽の中で『希望』は僅かな白濁液を
狂気判定
ロジーナ→2【失敗】
飛鳥+1
ぬいぬい→6【成功】
飛鳥→6【成功】
纏→3【失敗】
飛鳥+1
【後書き】
全ての元凶です。はい。
後書き中に ふと思ったことなのですが、このセッションに参加したドール達・・・PLがドールを作るわけじゃないですか。つまり・・・それって・・・・。
PL=『胎児』ってことになりませんか?
今、気がついてはいけない真理について気が付いてしまい、身震いが止まりません。
敵として登場するネクロマンサーって・・・・どうして、こう・・・変態が多いのでしょう。
今度ネクロマンサーを作る時は、私も変態に作らねばならないのでしょうか?