外伝クトゥロニカ神話『4つの愛』 作:カロライナ
纒は警察署へと足を運ぶ。
警察署は何処を見渡しても酷い有様であった。
一つだけ起動するパソコンから、この警察署に何が起こったのか映像から確認を行ったところ、映し出されたのは悲惨な映像であった。
飛鳥はたからもの片手に裏手へ回る。そして何気なしに見た植木鉢の隙間から、カードのような物がはみ出ているのを確認する。カードを拾うとそれはクレジットカードほどの大きさであり、黄色をしていた。カードリーダーに読ませるためのコードが刻まれており、これを何処かに通すことによって、何処かに入ることができる。という事だけはわかった。
そしてここで思い出す、本殿に入る扉の横にカードリーダーがあった事を。浮かれた様子スキップしながら、飛鳥はカードキー片手に本殿の目の前まで訪れる。先ほどと変わらぬ外観がそこには広がっていた。
飛鳥が浮かれているのにも理由はある。カードキー式で建物に入れるか否か選別するのであれば、力任せに入ろうとして阻まれる。中に入れるのはカードキーを持った人間と、その人間と同行した人間だけ。可能性的には本殿の中に生きている人間が居るかもしれないと考えた為であった。
カードキーをリーダーに通す。電力が生きているだけあり、カードリーダーはカードキーが通されると赤色から青色に代わり、シャッターが開いた。ノックをし、そっと中に入る。
だが、期待していた飛鳥を裏切るには十分な全容をしていた。ここには何人もの聖職者が居たのであろう。彼等は物を言わぬ、肉片と化している。床から壁までびっしりと血痕に覆われ、誰も銃器を持っている人間は居なかったのか、銃痕はないものの、散りばめられた頭皮などが、この場で起きた惨状を引き立てていた。
狂気判定
飛鳥→8【成功】
顔を背け、直視を最小限に留める。なるべく肉片は見ないように気を付けながら、飛鳥は更に奥へ、とぼとぼと歩みを進めた。
どうやら本殿と社務所は繋がっている構造となっているのか、御守などを授与している裏方にも比較的簡単に入ることが出来る。そしてそこから見える扉を片っ端から生き残りの人間は居ないか。別れた星乃が隠れていないかどうか細かく見て回る。あれだけの巨体であれば、ベッドの下やクローゼットの中には隠れられないだろうと思い調べなかった。ベッドの下から干からびたようなミイラのような腕が延びていたが、疲れによる幻覚だと言い聞かせ部屋を捜索する。
結局のところ、生き残りや星乃を見つけることは叶わなかった。
それでも収穫もあった。ツデムシの突進や呪われしライトセイバーによって、ボロボロになった巫女服であったが、替えの巫女服が見つかったのだ。埃を掃い着用してみる。サイズも丁度ピッタリであり、動き易さも申し分なかったため4日間着用していた巫女服は破棄し、新しい巫女服で行動することとした。
記憶のカケラ【入手】
故郷
【後書き】
過去にハーメルンでシナリオ公開していらっしゃる方を見たのですが、そういったことも行って良いんですかね? 良いのであれば、公開したいシナリオが2つほどあるのですが・・・。どうなんでしょうか?
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