久々の更新ですよ!
それではどうぞ(っ´∀`)っ
球技大会、それは俺の最も苦手なイベント。
何故なら──────ガギィィィィン!!
「あ、また割っちまった」
これで通算20個目。
どうも俺は球という物と凄まじく相性が悪いらしい。
加減をして振っているはずなのに野球のボールを真っ二つに割ってしまっている。まぁ倉庫から幾らでも出せるから困らないんだけどさ………
「瑚太朗。お前またボールを割ったの?」
「すんません。これでもすっげぇー加減してるんだけどさ、何か球を見るとスマッシュしたくなってつい力が……」
「お前女性相手に下ネタぶっ込んでじゃないわよ。狩るわよ」
何でや!下ネタなんて使ってないぞ俺!
あらぬ疑いを掛けられて、抗議の一つでも言おうと朱音に向くと。
それを遮る様に俺に向かって声がかけられた。
「瑚太朗~まだですかー投げちゃいますよー」
「ああ、いいぞ!投げて来い!」
投手はちはやだ。ググッと振り絞ってスパーンッ!!と投げるって教えたら
「よいしょ、えーっと。ググッと振り絞って」
ドッ!
「スパーンッ!!と投げる!」
ズパァァァァン!!
「お、いい速さだ。うらぁ!」
ガギィィィィン!!
とこんな事を毎日やっている。何故ってそりゃあ球技大会があるからに決まってるだろう?
が、ここで問題が発生した。それは────
「「「「「オカルト研究会、球技大会参加禁止!?」」」」」
「そうよ。私たちオカルト研究会は今年から球技大会に参加出来なくなったわ。もちろんクラスで参加や個人参加については自由だけど。私は動くくらいなら、部室でFPSをやってたいわ」
「でも、朱音さんは球技大会中は『眼』としての活動があるから出来ないんですよね」
「お前達もやるのよ」
「「「「「えぇーーっ」」」」」
『眼』というのは、学園内の監視、及び不法侵入者の発見をするかかりだ。要は監視カメラの映像を観ているだけの仕事だ。
朱音の家が持つ能力にも関係しているのだけど、それは置いておこう。
勿論表向きの理由で学生警備隊という名前でサボりの最強格であるが故に物凄い人気だ。
しかし、この仕事残念ながらオカルト研究会に枠全てを持っていかれてしまった。何故って?
ちなみにだがその理由に関しては、俺とちはやは全く納得していない。
理由は直接ソーナに聞いてきた─
─『その、物凄く言い難いのですが……あなた方があまりにも強すぎるので、オカルト研究会の参加を停止させて頂きました。これもパワーバランスを保つためです。ご理解の程よろしくお願いします。その代わり、というのは少々問題があるのですが学生警備隊の仕事を今年はオカルト研究会の皆さんにおまかせします』
との事だ。
ソーナに練習風景を見せたのが間違いだったな
その時にも何度もボールをぶち割っていたので、危険と見なされたんだろうな〜。
なんてやり取りが少し前にあった。
そう言えばここ最近祐斗の様子がおかしい、何かボーッとしているというか、心ここに在らずと言った風でずっと何かを考え込んでいるようだ。
というか違うクラスなのにウチのクラスはその事で話が持ちきりだった。女子のみだが。
「う~、優勝チームにプレゼントされる食べ放題に行きたかったです~」
あぁ、なるほど。それでちはやはあんなに張り切ってたのか。
うーん、今度黒歌とリアスに言って家でパーティーしてみるか。そん時にゼルとアンの身体をラグナさんに作って貰えればいいかもな。
と、そんな事よりも祐斗だ。
イッセー、リアスによるとこの間旧校舎の大掃除を使い魔立ちにやらせて、イッセーの家で部の会議を行ったそうだ。
俺はその時、研究会の方で静流と秘密の教え合いみたいな事をしていたのでそっちには参加していない。
で、イッセーの家で会議をしている時にイッセーのお母様がイッセーが小さい時のアルバムを持って来たらしい。イッセーは地獄だったと語っていたけど。リアスは楽しんだそうだ。
………また話がそれてしまった。
そのアルバムの中に有る写真があったそうだ。
俺とイッセー、そしてもう1人の3人で写った写真を見てから様子がおかしいらしい。
近くにいたイッセーが祐斗の「聖剣……………」という呟きを聞いていたらしい。
まぁ今回の件については俺があまり手を出してしまうと祐斗が覚醒できない事態に陥りそうなので、静観することに決めた。
静流に昔使っていた、ウォークメンをあげた時の話だが。
何でも灯花先生の好きなCDを手に入れたもののそれを聞く機械を持っていなかったらしく。
オカルト研究会の部室で機械を持っている人がいたら譲って欲しいと話があった。
それでちょうど使わなくなった機械が家に置いてあるのを思い出して静流に挙げることにしたのだ。
にしても、いい子だな〜静流。
もし娘が出来るのなら静流の様な子が欲しい。そう思った。
ちょうどその時にうちに黒歌とリアスが住んでいるという事を教えた。
静流は瑚太朗の秘密を知ってしまった。と畝っていたが俺は大した事じゃないと言って自分の部屋に上げた。
CDプレイヤーに曲をダウンロードさせたり、新しいイヤホンを買いに行ったりした。
そして今日。自分も秘密を持っていると言って少し話をしてくれた。
少し離れた町に案内されて薔薇の綺麗な少し古い感じの家に案内された。
しばらく家の前で家の人が帰って来るのを待っていた。
夕方、その家に帰って来たのは静流のお父さんとお母さんだった。匂いですぐに気づいた。こんなにも優しくて、ほんわかとした匂いは静流以外では血縁者以外ありえない。そう思ったから。
少しだけ立ち話をしたけど。静流がすぐに「薔薇、綺麗だった」 と言って先に行ってしまったので、俺も「綺麗な薔薇ですね。また見に来ますね」と言って静流を追いかけた。
すぐ下の坂で話をしてくれた。
静流の昔話だ。
貧乏だったけどすごく中が良かった両親の事。
秋刀魚を焼いて食べるのが何よりも幸福だった事。
新しい家を見に行った事。
そこで
その事故の後にオッドアイになった事。
そのせいで虐められた事。
静流のお母さんが火を見れなくなり、秋刀魚が食べられなくなった事。
不思議な力を持つ自分を教会のある組織が引き取り預かると話を持ちかけて来たこと。
自分が行くと答えたこと。
久々に家に帰ったら父と母の仲が悪くなっていた事。
昔に戻って欲しいと願って能力を使ったら暴走してしまったこと。
二人の数年分の記憶を消してしまったこと。
そして何より、静流の妹の存在は一番静流を苦しめるはずだ。
俺も見ていて、とても辛かった。
帰り道は灯花先生に送って貰った。
そこでも話を聞いた。
もっと知りたいとも思った。原作のRewriteはもう碌に覚えてはいないけど。今目の前にいる彼女たちの事は知る事ができるんじゃないかと思って。
静流は親の記憶を消してしまった事を自分の罪と思い込んで、自分を追い詰めるような事をしていた。
自分の人生を変える事になったあの事故の起こった家を自分で稼いで買うのだと。生半可な気持ちで出来る事じゃないのは間違いなかった。
でも、静流自身はやりがいを感じている様だった。
それと静流に少し試された。というのが正しいのだろうか。
静流に関する記憶を弄られた。
原作では静流の名前が思い出せなくなる程度だったけど。俺は忘れなかった。
記憶に関する操作を一切受け付けなかった。
だから、『瑚太朗、私の名前は?』という質問に対して
「静流、中津 静流。俺の後輩でオカルト研究会に所属する小さくて元気な女の子だ」
間を置くことなく。すぐに口に出せた『俺はお前を忘れない』と
泣かれた時は流石に焦った。
何となくだったけど、嬉し涙だったのは分かった。
だって、あんなに「ありがとう」って嬉しそうに言われたら。悲しくて泣いてるなんて思いたくなかった。
だから、嬉し涙だと心の底から思っているよ。
っと。ボーッとし過ぎだな最近は考え込んでいることが多くなった気がするな。
「お前、明日はどうするのかしら?」
朱音が唐突に質問してきた。
明日?────ああ、球技大会のことか。
「クラス競技と個人参加はしないからずっと見回りしてる予定だけど」
「そう、ならいいわ。何かあったら戻って来なさい。明日は割と人が集まるかもしれないから」
「ん。そうなのか?分かった、どうせ千里眼で見えてるだろうけど。問題が発生したりしたらすぐに連絡する。今年もどうせ普通に終わるだろうけどな」
ええ、そうね。と冷めた感じて返されてしまった。
まぁさっきからカチカチ音がなってることからFPSに夢中みたいだ。
明日大丈夫かな〜?
こんな朱音に対して少し不安になる俺だった。
そして球技大会当日、事件は起きた。
「私は触りたくないと言っているだろう!」
ん?ルチアか潔癖症なんだっけか。
花壇に飛んで来ていたボールを掴み軽く投げ返した。
「ご一緒にポテトもいかがです?な〜んてな」
「ボールくらい取ってあげれば良いじゃないですか。」
ちはやか。まぁ、正論ちゃぁ、正論だな。
「そうじゃない……触りたくないからだ」
「え?なんて言ったんですか?」
「おい、ちはやもその辺にしとけって」
間違いなく事あと喧嘩になるから、止めるの俺の仕事になるから、頼むから面倒事を起こさないでくれ。
「花に触りたくないからだ!」
「花でさえ不潔だと言うんですか!?」
それ言っちゃダメなやつ!
「触りたくないものは触りたくない!」
「きゃ!……いったぁ」
トンッとルチアがちはやを押し倒した。
「大丈夫か?ちはやルチア流石に───」
ちはやの棘のある言葉が俺の言葉を遮った。
「私にはそう感じるあなたの心を変に感じます!」
「───ッ!」
酷く驚いた様な顔をするとルチアは走り去ってしまった。
「あっおいルチア!」
「おーい瑚太朗くーん、アレ?ちーちゃんどうしたの?」
「悪い小鳥、ちはやを頼む」
グッドタイミング、これならちはやのそばを離れても問題ない。
ちはやを小鳥に任せて、ルチアを追った
「ルチアさんや、もうちょい器用にだな────っ!」
「私だって好きでこんな生き方してると思うか!?」
ルチアはそれだけ言って走り去った。
いや、それだけじゃないか。
俺を見た彼女は確かに泣いていた。
祐)イッセー君また僕が出なかったよ。
イ)大丈夫だ、木場次こそはきっと出られるさ!
祐)前向きだね、イッセー君は。主人公が羨ましいよ。
イ)俺だってお前のイケメンフェイスが羨ましいわ!
作)次こそは祐斗君が表部隊に上がれるように頑張るぞ!
祐)ソードバース!
作)ギャアァァァァ!!
(身体中に剣が突き刺さって気絶した)