言い訳をさせて下さい。私に三連休などというものは無かったのです!
とつまらない言い訳はここまでにして。
一向に投稿ペースの改善が出来ない紫翠です。
文字数が五千字を超えるのは多いのでしょうか?
とりあえず楽しんでいただければ嬉しいです。
どぞ(っ´∀`)っ
『助けて―――――』
彼女の流した、哀しみを持って、助けを求めた、そして何より悔しさを孕んだその涙は『俺』を突き動かした
ゲームまでもう一時間もない
流石にみんな緊張しているようで、部室内の雰囲気がとてもピリピリしている。
でも、どこか落ち着きを持った行動でそれぞれが思い思いに過ごしている。
俺?俺はだな――――――
なでりなでりなでりなでり
「ふにゃあー」
リアスをなで倒している
ゲーム前に何してんだオラァ!
とか言わないで、リアスがあまりにも緊張してガチガチになってたからこうやって緊張をほぐしているんだから。あまり表に出しては無かったから俺がいきなり撫で始めた様に見えてもだ
他のみんなの視線が若干厳しいんだけど。
いい感じになるまでなでほぐしてやる!という気合入れてなでたら
ふにゃんふにゃんになってしまった
開始十分前
流石に撫でるのを止めて、リアスがゲームに集中できるように離れた
ついで、と言うと可哀想だけどイッセーに一つ伝えておかないといけないことがある
「イッセーリストバンド外して行け」
「ん?どうしてだ?」
「その、なんだ。お前が魔力をほとんど使えないのそれのせいだからさ」
「·········まじ?」
意味がわからないという表現が最もふさわしい顔をした
そして今までとても大事そうに付けていたリストバンドを外して「よしっ」と満足気に呟いた。
俺が悪いの分かってるんだけどさ思ったより傷つくねこれ。
大事にしてもらってたリストバンドを捨てさせるのは、中々に厳しいものだと思っていた俺は、あっさり外されてゴミ箱にぶち込まれたリストバンドの無残な姿を見てかなりショックを受けた
すげぇ複雑だ······だけどまあ
「それでいいだろ。それでだイッセー。お前ライザーに対してどんな評価をしてる?」
「うん?それなりに強い、でも弱いかな〜くらいだけど?」
何の悪びれることも無くそう言い放った。まぁそうだろうな〜俺から見ればそんな感じなんだけど·········ちょっと気になるんだよなーイッセーの他人への評価が。
そして理解した
「そうか、お前の判断基準を理解した。その認識改めろ、イッセー。」
「なんで?」
やっぱり、こいつ気づいてないな。自分が判断基準が俺より強いか弱いかで判断してるか。
「一応確認で聞いておく何より強いんだ?」
「そりゃあ、瑚太朗よりに決まってるだろ」
ハァ、呆れて物も言えない。予想通り過ぎる。
「何で自分より強いかで判断しない?」
「何でってそりゃあ·······何でだろう。」
弟子に答えを教えることは師匠の仕事ではない、けどまあヒントを与えるくらいだったらいいか、それでこいつがこの先挫折をしようものならその時のにまたヒントを与えればいい。
「イッセー、一つ忠告しておく、今すぐその判断を改めろ。ライザーは今のお前より圧倒的に強いぞ。それは比べるまでもない分かりきっている事だ。それからお前の判断基準が俺になる事はおかしいぞ。奴と戦うのはお前で俺じゃないし、お前がこれから戦おうとしているのも俺じゃない。自分以外の人間を判断基準にする事がどれだけお愚かなことか思い知る事になるぞ」
そんなまさか、といった顔をしてるな。
大いに悩んで貰って結構だ。でも
でもなイッセー間違っても、俺一人で何とかするとか言い出すなよ、お前は視野が狭いから。大事なものをみんな取りこぼして行くんだ。
昔の俺みたいにな。
そもそも、イッセーいつお前が俺と同等の力を持ってると思うようになったんだ。全力の欠片も出してねぇってのに。
特訓内容更に濃くしてやろうかこの野郎。
困り顔のイッセーを眺めていると、部室の扉が開いた。
ソーナたち生徒会組とオカルト研究会のみんなだ。
「こんばんはリアス」
「こんばんはです、リアスさん」
「激励の言葉をかけに来てやったわ、感謝しなさい。」
上からソーナ、ちはや、朱音だ。
ソーナ、ちはやこんばんは
しかし朱音さんや、あんた上から目線過ぎないか
「こんばんはソーナ、ちはや。そしてありがとう朱音。」
「頑張れよ兵藤!相手はあのフェニックスなんだ、油断してたら負けちまうぞ。」
「おう!任せとけ!って何で生徒会と研究会のみんながここにいんだ?」
そんなイッセーの疑問に答えたのは、委員長もとい此花ルチアだ
「激励の言葉をかけに来たのと、中継係としての挨拶だ」
「中継係?今回のゲームどっかに配信でもされるのか?」
「そうよ、グレモリーとフェニックス、それにこの両家に関わりのある家に中継されるわ。」
と今度はリアスがイッセーの疑問に答えた
「小猫、差し入れだ、後で食べるといい」
「ありがとう、後でお返しするね。」
小猫と静流は同学年で同じクラスということもあってお菓子をお互いに分けっこしたり、スイーツの店に一緒に行っているらしい
俺も二人に差し入れをしたりしているのだが、七輪で焼いた秋刀魚に勝てた試しがない。········悔しい。
少しの間匙やソーナ、朱音やルチアに中継場所について、話を聞いていた。
「そろそろか」
オカ研部室の入り口付近に魔法陣が現れ、そこからグレイフィアが出てきた。
「時間ですお嬢様、こちらへ」
「みんな行くわよ!」
「「「「「はい!」」」」」
リアスの掛け声に、オカルト研究部のみんなが元気よく返事をした。気合い十分って感じだ。
「がんばれよ!特訓期間を作らせたことを後悔させてこい。」
「おう!任せとけ!」
イッセーの言葉を最後に全員ゲーム会場に転移した
「それじゃ、俺らも行きますか。匙案内してくれよ。」
「なんだ天王寺、生徒会室知らないのか?」
「知ってるよ。気分だ気分。」
ただ何となくそんな気分なんだ、胸騒ぎがどんどん酷くなってきてるから。それを悟られない様にいつもの様に振る舞う。
「なるほど、じゃあ行きましょう会長。ついて来いよ天王寺」
「あいよ」
こっちはこっちで匙が元気だった。同じ
リアス応援してるぞ!
―イッセーside―
ついさっきゲームが開始された。
ゲームが始まってすぐに、部長からインカムみたいなやつと作戦を言い渡された。
俺たち前線組は陽動中心に行動で俺達が気を引いている間に朱乃さんに魔力を貯めて貰うという作戦だ。
一番初めに落とすのは体育館らしいけど、木っ端微塵に吹っ飛ぶだろうなぁと心の中で呟いた
それから、瑚太朗が言っていた事は正しかった、俺の魔力は相当抑制されていたらしい。さっきドライグのやつが、急激に流れてきた魔力に驚いて声を掛けてきた、あのリストバンドは何だ!人間ごときに作れる代物では無いぞ、と叫ばれた。
知るか、俺だって急に溢れてきた魔力を抑えるのに必死なんだから。
「イッセー、小猫そろそろ出番よ体育館に向かってちょうだい。」
「了解しました」「はい」
二人で体育館に向かう、木場は違う所から攻めて行くそうだ。
「·····イッセー先輩、一ついいですか?」
「どうした?小猫ちゃん」
「先輩の近くに私達以外の悪魔っていますか?」
俺の近くに悪魔?
「オカ研とか生徒会のみんなとは違う悪魔の事?」
「はい」
「いや、居ないと思うよ、瑚太朗が人間だって言うのが疑わしい位で」
オカルト研究部、研究会、生徒会以外で俺の近くに悪魔はいないな、雰囲気というか纏っている物が違うから悪魔とか堕天使とそういうのは直ぐに分かる様になってるし
「そうですか。」
「ん?どうかしたの?」
「いえ、大した事じゃありません、それよりもうすぐ体育館です。気を引き締めて行きましょう」
そう言うと小猫ちゃんはオープンフィンガーグローブをギチギチと鳴らし始めた。
あの小猫さん?ちょっと目が据わってて怖いんですけど·········
駄目だ、言ったら最後。この場で体育館まで殴り飛ばされる未来しかみえない。
「······誰かいるな」
「はい、でもどんな相手だろうと倒すだけです」
体育館の中でステージ付近から体育館に入ったけど。誰かいるのをすぐに感じとった。
小猫ちゃんの言葉からどれだけこのゲームに真剣なのかが良くわかる。俺も負けてられないな
「そこにいるのは分かっているわよ、グレモリーの下僕さんたち」
ああ、知ってる。アンタらが俺たちずっと見てる事くらい知ってるよだからこそこそせずに堂々と出ていってやらぁ!
出ていったさきに四人。細かく言えば『
ポーンの内ひとりはあの時俺が無力化した女の子だった。
「小猫ちゃんどういう振り分けで戦う?」
「私が『戦車』をやります、イッセー先輩は『兵士』をお願いします」
「了解。行くぜブーステッド・ギア!」
『
倍化の音声と共に戦闘が始まった。
「こんばんはライザーの『兵士』さん方、早速だかお前らの相手は俺だ」
ステージから飛び降りると同時に魔力を少しづつ解放していく。一気に解放すると危険だって分かっているから。
思っていたよりも俺の魔力量はずっと多かったから全部身体強化に回せるまで、少しづつだ
そして相手は双子がチェーンソーに力を込め始め、もう一人の『兵士』は空中にいる俺に走って棍を放ってきた
「悪いな、空中動作は得意なんだ」
「なっ!きゃあああああ!」
相手の放って来た棍をギリギリで躱して着地。しっかりと地に足着けた状態で棍を持った少女を双子に向かってぶっ飛ばした
悪いな、手加減しないって決めたんだ。
『
二回目の強化。さっき『兵士』を飛ばした方へゆっくりと歩いて行く。
さぁ、どう出る?俺にはまだまだ余力が残ってるぜ
「「ミラ大丈夫?」」
「え、ええ大丈夫。」
ちゃんと受け止めたのか、以外だな。あのライザーの下僕だからてっきり邪魔だの何だの言うもんだと思ってた。
「ブーステッド・ギア!」
『
全力で相手しねえと失礼だな、手加減出来ないぞ!
「こんな男に負けたら」
「ライザー様に怒られちゃう。」
慕われてんだな、ライザー。
双子がチェーンソーに魔力を回して刃の回転速度が数段増したな。
「まだ、これからよ!」
ミラと呼ばれている女の子は、棍に風を纏わせ炎が螺旋を描いている。
あれはちょっとやばいな。今の俺が食らったらひとたまりもないぞ。
小猫ちゃんの方は、って早っ!もうすぐ終わるのかよ!。
なら俺の方も決着付けないといけないな。
「天流奥伝、無手―――――」
どっしりと重心を真っ直ぐ落として重心と一緒にゆっくり拳を引く、更にゆっくりと拳に魔力を纏わせる。そこに少し回転を含める事で威力は更に増す。
「「絶対バラバラにする!」」「やあぁぁぁあああ!」
三人共、真正面から突っ込んできた。それでいい、それなら
「――――――穿龍」
この技で、全員壁にぶち当てられる!
「ぶっ飛べライザーの『兵士』!!」
放たれた拳圧が魔力という質量を纏って、三人の『兵士』を壁に叩きつけた。
ゴオゥ!
思ったより魔力を解放していたみたいで、若干壁が罅だらけになっている気がする。
よし、これで無力化できた。
「小猫ちゃん!」「こっちも終わりました」
『イッセー、そっち様子はどう?』
「今さっき終わった所です」
小猫ちゃんにアイコンタクトで部長から連絡が来たことを報告
『そう、朱乃が魔力を貯め終えたから、急いでその場から離脱しなさい』
「了解です、でも予定よりも早いですね。」
『そうね、この調子で頑張りなさいと子猫にも伝えておいて。』
「はい」
部長との通信を切って子猫ちゃんに離脱の合図を送った
まだリタイアになっていないのにも関わらずに体育館から出ていこうとする俺たちに当然の様に相手は驚いて声を上げてきた
「なっ、重要拠点を捨てるつもり!?」
「悪いがここでさよならだ。ミラって言ったっけ?また勝負しような!」
少しだけ言いたい言葉を返して俺と小猫ちゃんは体育館から飛び出た
直後――――
ズドオオオオォォォン!!!
という爆音と爆風が背後から襲ってきた。
「うおっ!?」
『ライザー様の戦車一名、兵士
あまりの衝撃、そして放送の声を聞いて後ろを振り向くと――――
「マジかよ······」
――先程体育館が建っていた場所は瓦礫の山と化していた
「これが朱乃先輩の力です。最近はぐれ悪魔を瑚太朗先輩が狩り潰していたので、若干欲求不満だったのかと」
自信に満ち溢れた小猫ちゃんの声にいっそうやる気を上げた自分がいるのに対し何処かで、絶対に朱乃さんを怒らせない様にしよう。と思う自分がいた
(うふふ、瑚太朗くん褒めてくれるかしら)
体育館を吹き飛ばした彼女はある男に褒められている自分を想像して、ニコニコしていたのだが。中継を見ていた側からは体育館を消し飛ばした自分に愉悦を感じているのだと思われていた。
「子猫ちゃん次の作戦は?」
「はい、新校舎裏に回って祐人先輩と合流、その後にグラウンドにいる敵兵を殲滅です。」
「了解、さっき部長からこの調子で頑張れってエールを貰ったよ」
「はい······絶対に負けません!」
俺たちは二人で戦力を高め合いながら新校舎へ向かった。
だけど――――――――
「!? 小猫ちゃん危ない!」
急激な悪寒に子猫ちゃんを急いで抱き抱えた。
ドッ――――――――――!!!
一瞬爆発音と凄まじい衝撃に体が襲われて、俺は何も聞こえず何も見えないただ痛みだけを感じる無に体を支配された。
瑚)おお、朱乃か今のすげぇな!
朱音)最近お前のお陰ではぐれ悪魔を狩っていなかったから相当ストレスが溜まっていたのでは無くて?それに朱乃ならもっと私たちに脅威を与えられることの出来る能力があるのよ。
瑚)部活内の優しいお姉さんっていうのが素直な感想かな
ア)本人の前でそんなことを言ったら嬉しさと興奮で倒れてしまいそうですね。
瑚)???