ハイスクールDxD 書き換える者    作:裕 紫翠

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遅くなりました!
最後の部分を足すか足さないかと悩んでいて、書いてみたら気に入らなくて―――――と順調にグダってました
お気に入り百記念もまだ製作段階に入ってすらいませんが、取り敢えず。
どぞ(っ´∀`)っ


修行開始です!

グレモリー家が持つ別荘に到着した

別荘に着くまでの道のりは徒歩だったけど割とイッセーは余裕に見えた。そりゃあ、あのレベルの特訓してたら体力に余裕が出てくる。普通の人間だったらまず間違いなく死んでるしな。

この程度の登山で息を上げるなんてことはまずないだろう、というかもう着替えて準備運動始めてるし。どんだけあの焼き鳥を潰したいんだよ・・・・

 

 

Lesson 1

 

木場と全力運動

「ふっ!――――はぁ!」

「っ!はっ!」

 

イッセーが攻撃して、祐人がいなしつつ返す

時々出すイッセーの速攻に祐人が防御してから少し重めの一撃を出すなんてことをしていた。ちなみに20までで数えるのを止めた

まだ修行始まったばっかだぜ?

速すぎない?特に祐人、俺と剣道の試合(のような何か)をした時より全然速えじゃねぇか。

 

まぁでも、祐人は速いだけって感じがするな。

そのせいでイッセーが出すトリッキーな攻撃に反応して防ぐ事が出来てもその後の返しが弱く、どうしても決定打に欠けている

対してイッセーは、速さはそこそこのもので時々出すトリッキーな攻撃で祐人を翻弄しつつ確実に祐人の体力を削って行っている。

火力もそこそこあるから祐人の様に決定打に欠ける事もない。

 

丁度ほら

「っく――――やあぁ!」

「とった!――らぁぁぁ!」

どこかで見た事のある光景、祐人と剣道の試合をした時と同じ様な終わり方。

祐人の上段からの振り下ろしに対してイッセーが十八番である、天流『一ノ刀・鯉』を使った。

これは相手が剣を振り下ろす時に起こる剣を握る力が緩む一瞬に下から斬りあげるという技。

俺でもイッセーに対して上段斬りは使わない。

振り下ろしの瞬間をイッセーは完全にに見切って来る。

だからイッセーに対して上段からの振り下ろしは愚行だ

なんせ俺が完全に弾かれるレベルの速さで打ち上げてくるのだ。正直祐人は何が起こったかよく分からなかっただろう

「勝負あり、だな」

「降参だよイッセー君、まさかここまで剣術が得意だとは思わなかったよ」

「めっちゃキツい修行してるからな」

嫌でもこうなっちまう、とイッセーは続けた。

 

さてさて今度は俺の番だ、

「イッセー、休憩いるか?」

「いや、このままやろうって言いたいけど。少し休んでからやるよ。流石ナイトだな、目で追って速攻で先手を撃たないと負けてたのは俺だよ」

ふむふむ、なるほどあの速度が目で追えるのか。

少しだけ意地悪したくなったな

 

「祐人はどうだ?」

「僕は大丈夫、このままお願いするよ」

「了解」

少し無理してるな、まぁそれはそれでゲームまでにいい感じに仕上げられればいいか

 

「じゃあ行くぞ」

「うん、いつでもいいよ」

「ふぅ――――」

 

息を限界まで吐く

思考を止める

体が軽くなる

ただ速く剣を振るうそれだけを考えろ

俺の修行は絶望と壁を与える事

修行開始の合図は――――

「木場!逃げろ!」

「―――――――ぐっ!」

―――――イッセーの逃げろだ

 

「・・・・・・・・スッ」

「は!―――っ!?―――ぐっ!!」

間合いに入った瞬間に高速で木刀を振る

祐人が反応できない様に

力を入れる必要はない

自分よりも速い存在がいると言う事を自覚させ絶望させる

そしてそれを乗り越えるための壁を与える

さぁどうする祐人、もっともっと俺は速くなるぞ!

更に加速しようと、力を込めて振ったら――――――

 

―――バキッ!

祐人の木刀に接触した瞬間俺の持っていた、木刀が真ん中からへし折れた。

「――――あ」

「ハァ、ハァ」

残念、まだまだ速くするつもりだったけど木刀が先に逝っちまった

「は、速すぎるよ瑚太朗君。君は一体何者なんだい?」

疲れと俺の剣撃を受け続けたせいで腕が痺れているみたいだ、小さく腕が震えている

肩で息をしている、祐人の目に恐怖は――――――――ない。

むしろ、いい目をしてる、あれだけの剣撃を受けて、次はどうしようか懸命に考えているのだ。

何かに向かって一生懸命頑張ってんだ、応援したくなっちまうな

「祐人この後お前には変わった素振りと筋トレをしてもらう。」

「変わった素振りと筋トレ?」

「お前は速さはあるが圧倒的な火力不足で決定打に欠ける。それを少しでも補う為に筋トレだ、変わった素振りはやれば嫌でも効果が分かる」

「うんやってみるよ」

よし次はイッセーだな

「よし、どんと来い!」

 

 

――――――――――――――――――――――

「··············痛い」

剣術では瞬殺してやった。

今は小猫と格闘中だ

 

Lesson 2

 

小猫と格闘訓練

「イッセー先輩も瑚太朗先輩も私よりも強いです。」

私が一番弱いとイッセーに聴こえない程度の声で呟いていた

「俺はそんなに強いとは思わないけどね、瑚太朗が強過ぎんだよ」

そんなイッセーの発言はさも当然の様にスルーして少し気にかかった事を小猫に聞いた

「なぁ小猫、何で仙術使わねぇんだ?」

「っ!?どうして、それを?」

「俺は仙術使えるからな、他に使える奴が近くにいると分かるんだよ。それに使える物は使わないと勿体無いぞ?」

「私はそんな力いりません!」

怒った様な、脅えた様な、強い否定の篭った声で返された。

そうだった、この娘は黒歌の一件で仙術を使うことに怯えているんだ。

悪意に呑み込まれて壊れてしまい、自分が周りの人を傷つけるのが怖いのだ。

「そうか、小猫が嫌なら使わなくていい、でももし使いたくなったら、俺に言いな。絶対に悪意には呑み込ませないから」

小猫はコクンと頷くだけで答えはしなかった

 

その後何度も組み手をしたが小猫は俺に勝つ事が出来ず

イッセーと五分五分だった

一応小猫にも課題を伝えておいた

攻撃が打撃中心なのは構わないが技の一つ一つを極める様にすること、色々な体の使い方を覚えて流動的になったり、ずっしりと構えてカウンターを狙ったりと自己流以外にもちょっと違う動きを身につけた方がもっと上手く立ち回れると言う事。

仙術に対する認識を変えてみて、というアドバイス。のような事

最後にうちの道場に通わないか!とめっちゃ宣伝した

俺があまりにも必死だったせいか、イッセーには俺がいるじゃねぇか!と突っ込まれ、ウチの道場には華が無いんじゃあ!とイッセーに言い返すと俺たちの馬鹿みたいなやり取りに小猫も笑っていた。

笑うと可愛いじゃねぇか、小猫さんや

そういう所は黒歌そっくりだ

 

――――――――――――――――――――

Lesson 3

 

朱乃と魔力操作

「ふぬぬぬぬぬぬぬ!」

「できました!」

 

見よ、これが才能がある者とない者の差である

と上から目線で物をいってみたのだが、決してイッセーに才能がないわけじゃない。現に小さな魔力球を作っている、米粒程度のだけど。

それでもこれは凄い事だ。 イッセーは俺と似たようなリストバンドを付けている。これが意味することは力の抑制、つまり実際のイッセーよりも弱いと言う事。まぁイッセーは魔力が極端に少ないってだけなんだけど。それでも俺が着けてるやつの劣化版だ、魔力に偏っているものの、装着者の力(イッセーの場合は魔力)を抑制しているのだ

それで魔力球を作っているのだ凄いと思う。

悪魔になった事でイッセーの成長速度も少しだけ上がったし、何より篭手の力に体が付いて行けるように日に日に進化しているんだ。

まったく、大したもんだ。このまま行けば、あの焼き鳥も『禁手(バランスブレイカー)』に至りさえすれば余裕だろう。

 

「あらあら、イッセー君も頑張って下さいね。アーシアちゃんは次のステップに進みましょうか」

朱乃は気がついているのだろうか、イッセーが作っている魔力球の密度の濃さを、幾ら俺でもあれ喰らったら流石に痛いぞ

 

「はい!イッセーさんも頑張って下さいね」

「おう、スグに追いついてやるからな。」

「はい!」

 

仲睦まじいねぇと白色の魔力球を作りながら俺はウトウトしていた

「瑚太朗君の魔力は綺麗な白色ですわね、羨ましいですわ」

「そうか?気に入って貰えたなら何よりだよ。」

俺の魔力を綺麗だと言ってくれた人は彼女が三人目だ、あの時の様に荒れ狂う黒い魔力では無いからな

「アーシアちゃんはさっき見せたお手本の様に魔力を変化させる訓練を練習して下さい」

そう言うと朱乃はこっちに寄ってきた

「あっちの面倒見なくて良いのか?」

「ええ、あの二人なら大丈夫ですわ、ちゃんと言いつけ通りにしてくれていますからね。」

「そうか、俺もあの二人みたいに魔力変化の訓練に移った方がいいかねぇ?」

「いえ、瑚太朗君には少しだけお願いがあります。」

「お願い?」

「はい、昨日子猫ちゃんにやっていたあれ、私にもしてくださりませんか?」

昨日の?あぁ、頭を撫でて欲しいのか。

「俺で良ければ構わないぞ、言えば何時で撫でてやるって言ったのは俺だし、男に二言は無い!って事でどうぞ」

「では、失礼しますわ」

そう言うと朱乃は俺の上に座ってきた。うんやっぱり冷静に考えるとこの絵面はやばいな。

まぁゲームまでまだ九日程あるから他のメンバー(主にリアス)にもしてやれるだろう。朱乃も朱乃で色々頑張ってたんだろう波長が少しだけ乱れていたから仙術で穏やかな流れに変えてあげると、朱乃はスグに眠ってしまった。

俺に体を預ける様な形になり、首に負担がかかると思って体勢を変えさせてもらった。普通逆だろうけど俺が膝枕をしている状態だ。

 

女王(クイーン)として心に精神的にかかる重圧は相当なものだっただろうに。お疲れ様朱乃、ゆっくりおやすみ。」

そう言って俺は朱乃の頭を撫でた。

彼女の穏やかな寝顔は俺の心を少しだけ埋めて(・・・)くれた

 

 

~一時間後~

 

「ごめんなさいね瑚太朗くん。お膝の上で眠ってしまうなんて、足は痺れてない?」

「あはは、大丈夫。痺れてないし、俺は朱乃の可愛い寝顔が見れたから大満足だよ」

「そんな可愛いだなんて―――――」

うん?、朱乃が真っ赤になってる。トマトみたいだ

いま、一瞬『マスター、既にトドメを刺しているのにオーバーキルしましたね?』とアンの声が聞こえたのは気の所為だろうか

 

 

Lesson 4

 

夕食の準備

俺はこれから夕食の準備、調理をする事になっている

「イッセー、頑張ってこい。リアスとの修行はお前とリアスの2人だけだからな。俺の地獄よりは楽だと思うから頑張ってこいよ」

俺はここでイッセーと行動が別になる。リアスはイッセーの事をあまり理解していない。

だから今日はどこまで出来るか、という実力測定みたいなことをするって言ってた。さてさて俺は飯を作りましょうかね。

今日は何を作ろうか

キッチンにあるものは自由に使っていいとの事だし

(何作ればいいかねぇ?)

『主が!』『マスターが!』

『『我(私)たちを頼ってくれた!』』

え?なんだこの反応、前にもあったような気がする様な·········

まぁいいか

(それで?何がいいと思う?リアスが魚とか猪とか取って来てくれたし。それを〆た物を使えばいいんだろうけど、俺一人で全員分作るのきついし、持ち寄った物もあるから手伝ってくれ)

『『はい!喜んで!』』

魔力を解放して形を作る。人の形を一つは男、一つは女の形を持たせる。服はそれぞれのイメージに合うように、同じく魔力で作り出す。

 

 

 

――――――さぁできた。

白銀の髪に蒼いメッシュが所々に入っている。蒼い服に身を包んだ男性。

紅みがかった黒い髪で、スタイルのいい。黒い服に身を包んだ女性。

 

説明するまでもないと思うけど、前者がゼルで後者がアンだ。

体を作った瞬間に神器を俺の体に置き去りにして一目散に自分の体に意識を移動させやがったこいつら

「やはりこの体は素晴らしい出来ですね!」

「ん~、気持ちいい!」

手を握って感触を確かめたり、思っいっきり伸びをしたり。各々が自由に動いている。

俺が最終的に望むのはゼルとアンに今の様な体を、今度は本当の肉体をプレゼントする事だ

でもそれまでは時間がかかる。今はこいつらと料理を楽しもうか。

「それじゃあ始めますか!」

「「おー!」」

 

 

―○●○―

 

作った料理はグレモリー眷属みんなに大好評だった。

ゼルとアンは料理を作り終えた瞬間に、体が消えてしまったので。既に俺の中にいる。

また機会があればお願いします!と言われてしまった。

 

夜の修行には参加しなかった。

幾ら悪魔越えする能力でも、身体のスペックは人間レベルだ。

俺は疲れたから早めに寝た。

 

 

 

夢をみた。

俺の望む最高の夢

ゼルもアンも身体を手に入れて、一緒にはしゃいでいる

そこには当然、二つのオカ研のみんなもいる

黒歌もまだ出てきてないメンバーもみんないる。

みんな楽しそうに笑っているのにどこか、悲しそうな雰囲気を纏っていた。それに───

 

 

 

 

 

─────そこに、俺は居なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ゼ)主が
ア)マスターが!
ゼ・ア)体を作ってくれた(くれました)!
ゼ)感謝だ感謝しか湧いてこない。
ア)本当は私たち二人分の肉体を魔力で作るなんて疲労は相当なものでしょうに
ゼ)あの方は疲れを見せること無く我々に振る舞って、共に料理を作って下さった
ア)味見したけどやっぱりマスターの料理が一番美味しかったわ!
ゼ)あぁ、で我々は何を作ったのだっけ?
ア)・・・・・・・・・・・
ゼ)沈黙!?

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