ハイスクールDxD 書き換える者    作:裕 紫翠

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色々と好きな巻なので頑張って書いていこうと思ってます!
今までで一番長いです。
5千字突入!
ではいつもより少し長めですがお楽しみ下さい!


俺、ちょっと怒りました

美しい。そのひと言で表すのが最も正しく、間違っている

とかなんか、そんな哲学的な事を考えてないと今にも理性がぶっ飛びそうです。

 

彼女がいきなり服脱ぎだした時はそんな事を考えていた。

本当だ。確かに綺麗だ、触れたら壊れて汚れてしまいそうな程白く美しかった。でも

 

「私の処女を貰って頂戴、大至急お願いするわ」

その言葉は心から言ったものであるのは理解出来た。

俺自身も役得として受けてしまってもよかった。

でもそれをしてしまったら一生後悔する、俺がじゃない。リアスがだ

 

事実、今現在俺に馬乗りになっている彼女は自分の発言とは反対に、震えていた。今は夜だ、俺か相当夜目の効く人間でもない限りまず、気が付かないだろう。

だからその話は受けない、仲間が傷つくのはもう見たくないから。

 

「リアス?」

できるだけ柔らかい口調で

「っ!何かしら」

「止めよう、後で絶対後悔するから」

言い聞かせるように、傷つけないように

「私ではダメ?」

そうじゃない、でもそれは出来ない。だから俺は辛い方を選ばせる。

「リアス、お前の悩みはこんな事で解決するものなのか?おおよその予測は立ててみた、『花嫁』って単語にかなり敏感に反応してただろ。その感じからして、好きでもない相手と政略結婚でもさせられそうになってるんじゃないのか?」

 

そこまで言うとリアスが驚いたように、目を大きく見開いた

「っ!貴方どこまで知ってるの!?」

「いや、お前の事情なんて知らない」

「じゃあ何でそんな事を・・・・・」

「言っただろ、ただの仮説、俺の推測だ」

そう、おれの仮説、ただの推測。実際リアスが何に悩んでいるかなんて知らなかった。原作におけるメインの記憶はまるっきり抜いているからな。そんなもの俺は持ってない、だから俺にはリアスがどうしてこんなにも必死になっているかなんて分からない。

 

けど

 

「何があったのか話してくれ、リアス」

「・・・・ええ、分かったわ。でも、もうソロソロかしら」

リアスがそう呟くと、俺の部屋にまたグレモリーの魔法陣が輝きながら現れた。

そこから現れたのは、銀髪の、昔あの戦争で見た事のある女性。

そして、俺の知り合いの悪魔よりも格段に強い

レベルが違う、少なくとも完全に解放した状態のイッセーでもない限り勝てないだろう

 

「こんな事をして破談に持ち込もうという訳ですか」

分かりきっている、そんな感じだ。

そして、破談と言う言葉から、リアスが拒んでいるのは結婚、もしくは婚約と言うことになる。

「こんな事でもしないと、お父様もお兄様も私の意見を聞いてくれないでしょう?」

「このような下賎な輩に操を捧げると知れば旦那様やサーゼクス様が悲しまれますよ」

 

フフッ、下賎か。まぁ人間にしか思えない力で過ごしてるから仕方な――――

『この蝙蝠!立場が分かっていないようだなぁ!!!主、コイツを切り刻む許可を!』

『マスター、現界してこの蝙蝠を滅ぼす許可を下さいませ!』

――――え、ちょ

ヤベェ、俺の神器さん方マジ切れされてるわ、コワーイ(棒)

『『主!(マスター!)許可を!!』』

(しません)

『何故ですか!』

『あの者は何が何でも滅ぼさないといけません!』

(いや、身内が気の迷いを起こしたら怒るだろ普通、そんな感じだぞアレでもって本人の前でそいつを否定する良くある事だろ。俺も経験あるし)

 

「私の貞操は私の物よ。私が認めた者に捧げて何が悪いのかしら?それに彼を下賎呼ばわりしないでちょうだい。彼は私の大切な―――友人よ。グレイフィア」

大切な。か俺はまたそう思って貰える様になったんだな

『よく言ったリアス嬢』

『ただ、友人というのが少し残念でしたね』

『うむ、至極残念だ』

(何が残念なんだ?)

『『いえ、何でもありません(ございません)』』

アレ?今度は俺が怒られてる?なんで?

 

「何はともあれ、あなたはグレモリー家の――――」

グレイフィアと呼ばれた女性はそこまで言って全て理解出来た。本当、この頭が嫌になる。嬉しくない経験豊富だな・・・

 

グレイフィアさんが俺に自己紹介をしてくれたので俺も自己紹介をしておいた。あまりいい目を向けてこなかったけど俺がオカ研の仲間と知ると記憶を消すのは渋々といった感じで止めた。

そんな事をしようものなら、本当にリアスが切れそうだからな

 

でも、俺がオカ研メンバーって知ったと言うことは、リアスもしかして俺のこと報告してない?

その後二人で何か話していたようだけど、内容は聞いていなかった。

別れ際にリアスが頬にキスをしてきた、正直に言って嬉しかった。

だから「リアス、困ったらちゃんと『助けて』って言わないとダメだぞ」俺はお前の友達なんだからと言っておいた

リアスは何も言わなかった、グレイフィアさんも何も言わなかった。

ただ、転移する直前、リアスがコクリと頷いたように見えた。

 

リアス達がいなくなってスグに扉が開いた、黒歌だ

よく知っている臭いとまた知らない女の臭いがする!と睨まれた

浮気はしてませんよ黒歌さん

その日は温かい物に包まれてぐっすりと眠ることが出来た

やっぱり黒歌は柔らかい

 

〜翌日〜

何時もの様に簡単な授業を終え放課後になった、ただちょっと違う所があるのなら、オカ研部室にグレイフィアさんが来ている所で、昨日の話の続きをしてくれるのだと期待している

 

俺が部室の前に到着した時に祐人が「僕がここまで来て初めて気配に気づくなんて・・・・」とか何とか、カッコイイ台詞を呟いていた。イケメンはいいよなどんなにクサイ台詞呟いても毛嫌いされないんだから。

そんなことを考えながら部室に入っていった

 

室内には不機嫌な面持ちのリアス、冷めた笑顔の朱乃、寒いオーラを放っている二人から離れた位置に小猫が座っていた。

ついでにグレイフィアs―――――さんは要らねぇかグレイフィアもリアスの近くに立っていた

「ちわーっす」

「瑚太朗お前よくこの状況下で普通にしてられるな」

「凄いです瑚太朗さん」

だってねぇ、暗い雰囲気は良くないよ。暗い雰囲気では誰か一人がいつも通り過ごしていればそのうちいつものように明るくなる。それなら俺が一番うってつけだ。一番空気を読まないからな。

 

「瑚太朗さま、昨日は失礼致しました」

「別になんとも思ってないから、気にしなくてイイっすよ」

何故かグレイフィアに突然謝られた。下賎呼ばわりしたことに付いてだろうけど、俺は気にしてないからな。

それから、リアスは俺のことをグレイフィアに伝えたらしい、俺に向けられる視線や雰囲気が昨夜よりも柔らかいものになっている

 

「・・・・全く、どうして瑚太朗はこう、私達のできないことを簡単にやってのけるのかしら。イライラしてるのが馬鹿らしくなってきちゃたじゃない」

「うふふ、そうですわね。なんだか瑚太朗君のおかげで暗い雰囲気が晴れた気がしますわ」

そりゃどーも、俺はそんな事よりも早く昨日の話の続きか聞きたいなー

「瑚太朗がいつも通りなのは良いこととして、みんなに部活を始める前に話しておく事があるの」

「お嬢さま、私からお話ししたほうがよろしいでしょうか?」

リアスは大丈夫、とグレイフィアを手で制した

 

「実は―――」

 

リアスが説明してくれる、そう思って少しだけスイッチを入れようとした瞬間の出来事だった。部室に見た事のない、魔法陣が現れた

「――――フェニックス」

木場が呟くように口からこぼした。そして俺は

「ん?焼き鳥?」

全然まともに聞いて無かった、と言うかフェニックスのイメージを口に出した。イッセーが吹き出した、めっちゃ笑ってる

 

魔法陣から炎が上がる、熱気は室内にあっという間に広がる。でも俺の焔よりも熱くないな、むしろ冷たいくらいだ。

うーん、このまま放置でも良いんだけど、火事になるよなこれ。

そして魔法陣の中に誰か現れ、炎が天井に届きそうになった瞬間、左手で指パッチンをした

 

全員が驚いている、アーシアが震えているのは寒さからなのか俺が怖いのか、まあどちらにしてもあまりいい感情は抱かないだろう

魔法陣の方はと言うと俺が指を慣らすと共に、炎の柱は消えて中の人物が呆けた瞬間に氷漬けになった、因みに顔は出しているので会話は出来る

 

「何、を、した。そこの、人間!」

「あぁ?お前は馬鹿なのか?室内であんな炎放ったら火事になるだろうが、引火点知らねえのかフェニックス」

ちょっとイラッとしたな

「瑚太朗様、この氷を解いて頂いてもよろしいでしょうか?」

「何故でしょう」

いや元々解除するつもりだったから構わないんだけどただ解除するのもねぇ

「この方はライザー・フェニックスさま。純血の上位悪魔であり、古い家柄をもつフェニックス家の三男であらせられます」

「それで?」

リアスが瑚太朗!?と物凄く心配した様子で声を掛けてきたが、攻撃されても問題はない。彼女は俺より弱いから。

それは初めてあった時に、俺が力をセーブしているのに気づけなかったということから、把握済みだ

 

「そして、グレモリー家次期当主の婿殿でもあらせられます」

なるほど、ほぼ完全に理解出来たかな

「もっとはっきりと申し上げればリアスお嬢さまとご婚約されておるのです」

ほら、思った通り

 

―氷を溶かしたぜ―

 

「いやー、リアスの『女王(クイーン)』が淹れてくれたお茶美味しいものだな」

「痛み入りますわ」

朱乃は至極笑顔だった、というのもお茶を褒められたからではないだろう。だってアイツの肩が上下に細かく震えているから、氷漬けになったやつを思い出して笑ってるんだろ

 

「先輩、止めてもらっていいですか?」

「ん?何でだ?」

「部長や副部長の視線が怖いです」

「ん?小猫が羨ましいのか?言えば何時でも撫でてやるぞ」

今、小猫を抱えて頭をなでている。癒しが欲しかったの。

リアスには近づけないし、朱乃は色々と不味い気がしたので止めておいたのだが、そうか羨ましいのか後で二人共撫で倒してやる

実際、何時でも撫でてやるぞと言った途端にこちらに向けられる殺意のこもった視線はライザーに向けられた

 

そして、小猫を撫でてぼーっとしていたら

「私は家を潰さないわ。婿養子だって迎え入れるつもりよ」

ライザーが笑った、アンが不機嫌になった

どうしてかって?『汚い笑顔ですね』だそうだ

「さすがリアス!じゃあさっそく俺と―――」

「でもあなたとは結婚しないわ、ライザー。私は私のいいと思った人と結婚する。古い家柄の悪魔だって、それくらいの権利があるわ」

ライザーの言葉を遮りハッキリと告げた。お前何かとは結婚しないってさどうする?ライザー

 

リアスの言葉を聞いて目に見えて機嫌がわるくなった、目が細くなり、舌打ちまでし出す始末、予想以上のクズ。三下だなコイツ

俺は小猫を祐人とイッセーの間に立たせるとリアスの座っている、ソファーの横に向かった

ライザーは俺が近づいていることに気づいているのか、いないのか。こう口を開いた

 

「俺もな、リアス。フェニックス家の看板を背負った悪魔なんだよ。この名前に泥をかけられるわけにもいかないんだ。こんな狭くてボロい人間界建物なんかに来たくなかったしな。というか、俺は人間界があまり好きじゃない。この世界の風と炎は汚い。炎と風を司る悪魔としては耐え難いんだよ!」

また、炎をチラつかせて、火事になったらどうすんだよ。

それに、炎はお前方がよっぽど汚いよ焼き鳥。

ここまでなら耐えられた、でも次の一言がいけなかった

 

「俺はキミの下僕を全部燃やしてでもキミを冥界に連れて帰るぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────アァ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ア)こうなって当然ですね
ゼ)あんなことを言われて、主がお怒りにならない訳がないからな
黒歌)瑚太朗はハーレム一直線?
ア)そうなりそうですね、主は力を
ゼ)異性を引き寄せるドラゴンですから
作)作中で会話したことの無いメンツが会話をしてもいいのだろうか?
アン・ゼル・黒歌)ファイアー!
作)何でー!?

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