この作品を待っていて下さっている方々に感謝と謝罪を込めてありがとうございます
今回でイッセーくんsideを終わらせようと思いましたが駄目でした
とりあえずどうぞ!
ふと鉢合わせてしまった木場について行って、例の扉の前までいくと
木場がノックをして
「木場です、それからもう1人話があると言っている子を連れてきました」と言うと
入ってちょうだい。と女性の声が聞こえた.....
あれ、おかしいな、人いたの?俺、ずっと無視されてたの?
そう考えると少し、ホントォーに少しだけ虚しくなった
中に入ると、ザ・オカルトといった雰囲気だった
壁のいたる所に魔法陣が書いてあったり、一つだけ明らかにデカイ椅子があったり、他にも色々怪しい物が置いてあって、ヤバイ雰囲気を醸し出していた
(オカ研ってもしかして中二病集団なのか?)
「いらっしゃい、ようこそオカルト研究部へ」
部屋の中を眺めていると、そんな言葉をかけられた
「どうも、二年の兵藤一誠っす」
ストロベリーブロンドよりも紅の髪が視界の中で鮮やかに映えた
リアス・グレモリー
この学校でトップクラスの美貌を誇る二大お姉さまの1人、知らない者は居ないだろう
前見た時はここまで圧倒的な美しさを感じることは無かった、せいぜい綺麗だなぁと思う程度だった
でも、今は圧倒的な美しさと支配者を目の前にした畏れを感じる。流石に瑚太郎程キツくは無いけど
「あらあら、瑚太郎くんのお友達の」
「知ってるんですか瑚太郎のこと」
リアス先輩の前に割り込むような形で入って来たのは姫島 朱乃
瑚太郎から何度か話は聞いたことがあるけど、ドSと言うことは知ってる
「ええ、駒王学園の何でも屋。雑事や部活の助っ人から恋愛相談まで何でも引き受けるとても凄い人でしょう?」
「ソイツで間違ってないです。てか恋愛相談なんてこともしてたんだアイツ」
「ええ、結構評判良いのよ―――」
「はいはい、おしゃべりはそこまでにして。一誠くんだったわね?話があるそうだけど、立ち話もあれだから座ってもらいましょうか」
そう促されたのでソファーの方に向かうと、小学生...じゃなかった
一年生で駒王学園のマスコットと称される搭城小猫ちゃんがいた。
こちらをちらりと見ると、ぺこりと頭を下げてきた。挨拶らしかったので俺もこんにちはと返した
小猫ちゃんが羊羹を美味しそうに食べていたので、うまそうだな~なんて感じで見ていると「あげませんよ」と真顔で言われてしまった。噂通り感情の起伏が少ない子だ。
「あはは、取ったりしないから大丈夫だよ」
「そうですか」
そう言うと子猫ちゃんは何事もなかったかの様に再び羊羹を食べ始めてしまった
ソファーに座り直すと丁度目の前にリアス先輩が来るように座りその隣に姫島先輩が座る、その後ろには木場が立っている。小猫ちゃんは俺の隣に座っている
いいのかな?木場みたいに後ろに立たなくて
「さて、兵藤一誠くんだったわね。話があるそうだけど
つい先ほどまで小猫ちゃんに向かっていた意識がその一言で引き戻された。
この人達やっぱり何か知ってるな、そう思っただから―――
「はい、まず一つ。一昨日位から夜に近づく程、体の内側から力があふれて来る感覚があります、実際に視力や聴力も強くなって今までとは明らかに違うので気持ち悪いです」
―――とりあえず全部話すことにした
それから部長からいくつかの話を聞いた
自分たちは悪魔で俺は部長の眷属、下僕なんだとか。
夕麻ちゃんの本当の名前はレイナーレという堕天使で、俺の命を狙っていたらしい。
しかしそれも俺自身の手によって夕麻ちゃんの手による俺の殺害は失敗したらしい。どうして殺さなくなったのかは全くもって身に覚えが無いのだが
それで後から付けていた堕天使によって俺が殺されそうになった。あの駅前で貰った変なチラシによって俺は部長を呼んで助けて貰った
オカルト研究部はグレモリー眷属の隠れ蓑の様なものだとか
色々教えてもらった
一番驚いたのは俺が殺される事になった原因。
その後、部長がなにかブツブツ言っていたけどよく分からなかった
そうそう、俺オカルト研究部のメンバーになったんだぜオカルト研究部はグレモリー眷属で構成されているからなんだとか
道場のこともあると言ったのだが、活動するのは夜中だから大丈夫と言われて押し切られた
.....はぁ。俺、夕麻ちゃんを助けてあげられるかな?
瑚太郎、ちょっとだけでいいから俺が助けて欲しくなったぜ
...その前に俺の体が持つかな?
初めての部活から数日俺はひたすらチャリを漕いだ
悪魔の力で超常的に飛躍した能力のおかげで楽なのは楽なんだけど、いかんせん体が重たい。これが疲労から来るものなのは理解してるんだけどやっぱり納得が行かない。
あの日初めての部活を終えた俺はいつもと同じように瑚太郎の家に向かった。
遅れるという事は伝えてあったし、部活に入ったということも伝えた。いつもと同じで安心していた俺は悪魔になった事で、瑚太郎との組手に余裕が出来ると思ってた。
でも、蓋を開ければどうだ。いつもと変わらない。いや、それ以上の速さとパワーで攻撃を、繰り出して来た瑚太郎に戦慄しながら全力で避け続けた。
組手が終わる頃には夜になり瑚太郎が疲れ始めたこともあって俺からも攻める事が出来た。
それでも11時を回る頃になってようやくだぜ。本当に瑚太郎が他の人達と同じ雰囲気を放っているのが不思議でならない
そんな事はどうでもいいか、今日は俺自身の初仕事だ
昨日は子猫ちゃんの変わりに森沢さんの下へ行った、契約こそ取れなかったが喜んで貰えた
今日こそはと意気込んで来た。学園から30分程離れたマンションへ、飛ばしてきた筈なのに30分かかってしまったのはヤバイと思ったけど俺は素直に遅れた事を謝ろう、それから契約を取ろうと意気込んで行った
呼び鈴を鳴らすと『あいてますにょ。どうぞですにょ。』
.....にょ?.......にょ。ってまさか
そ、そんなはずはない。と俺は心にそう言い聞かせて靴を脱いで部屋へ上がった。
奥に行くと
昨年、瑚太郎の道場に五ヶ月だけ入門して僅か三ヶ月で免許皆伝を成し遂げた化け物、あの瑚太郎と1体1で張り合って瑚太郎を追い詰めるという偉業を成し遂げたあのミルたんだ
だからつい、「あ、やっぱりミルたんじゃん。願い事ってやっぱり魔法少女?」とタメ口で言ってしまった。
「そ、その声は瑚太郎さんの一番弟子の一誠くんだにょ!」
どうして一誠くん悪魔さんにおちたんだにょ!?ミルたんの宿敵の悪魔さんになっちゃったんだにょぉぉぉぉ!!!
と凄まじい勢いで叫び出したこの距離で意識を飛ばさなかった俺を褒めて欲しいな...
というか、そろそろ止めないと不味い壁がいまミシッていったぞ!
「お、落ち着いてミルたん、とりあえず願い事を教えてください、相談位なら乗ってあげるから」
そう言うとさっきまで壁にヒビを入れるレベルで叫んでいたのが嘘のように、静かになった
「じゃあ、一緒に『魔法少女ミルキースパイラル7オルタナティブ』を一緒にマラソンするにょ、そこから始まる魔法もあるにょ」
上等だ、だけどなミルたんマラソンは流石に無理だ。そうして俺の長い長い夜は始まった
次の日、俺は表向きの部活が終わっていつもの様に瑚太郎の家に向かっていた
流石にDVD見ただけで契約が取れるほど悪魔も優しくは無かった
魔法少女なんて、と最初は馬鹿にしていたけど、びっくりする程作り込まれたストーリーで、とても感動させられた
.....俺、何やってんだろうな
「はうぅ...」
少し気分の落ちていた俺に、そんな可愛いらしい悲鳴が聞こえた。
いかがでしたか?
まさかのイッセーとミルたんが顔見知りという設定で行きました(メインのお話にはあまり関係しませんが
次回でイッセーside終了にしたいと思っています
では、また次回お会いしましょう