原作ブレイク上等!! 逆襲のオリ主   作:オルフィーナ

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獣王!!クロコダイン

side ハドラー

 

 

 クロコダインに連絡を入れる為、悪魔の目玉に回線を繋ぐ様に命令を出した。この世界の通信手段として、人間は書簡を馬車や船といった交通手段を利用して送るか、頑張っても魔法使いがルーラを使って届けるのが最速であろう。魔王軍はどうしているかというと、悪魔の目玉を利用してリアルタイム通信が可能となっている。こと情報の共有と言った点においては、圧倒的有利な状況と言えるだろう。

 

 

 

 呼びかけてしばらくすると、クロコダインの声が聞こえてきた。そこで本題に入る前に、ロモス王国攻略の現状を報告してもらったが、予想どおり獣王にヤル気が感じられなかった。弱兵ばかりだと侮っていて、部下にまかせっきりだそうだ。俺は心の中で《やれやれだぜ》と思いながら本題を切り出した。

 

 

 

 ダイの抹殺を指示し姿を悪魔の目玉で見せたら、こんなガキの相手をさせるのか?とか冗談も程があるだろう?などと大いに笑われてしまった。前から思っていたが、魔族とかモンスターとかいう方々は人間を馬鹿にする風潮がある様だ。戦う相手を侮って、一銭の得にもならないだろうと俺は思うのだが・・・・・・

 

 

 

 人間を外見や行動で決め付けることの危険性について、クロコダインにダイに付けられた傷を見せて注意喚起を行なった。獣王も話を聞く気につれ、最初のバカ笑いしていた表情から真剣な表情へと変わっていった。

 

 

 

 ここぞとばかりにダイの実力を存分にアピールして、クロコダインの殺ル気を煽りまくった。その結果、獣王のテンションはうなぎ登りで、ダイ討伐を引き受けてくれた。くれぐれも油断しない様に言い聞かせたが、どうせどこかで失敗するであろう。

 

 

 

 魔王軍には6つの軍団があり、モンスターはタイプに合わせて各軍団に配属される。獣王クロコダインが軍団長を務める《百獣魔団》には獣系のモンスターが配備されているが、作戦や計略といった頭脳労働を担当出来るモンスターは配備されていない。そのことも俺の不安を増大させている要因の一つと言えよう。

 

 

 

 魔軍司令としては、頭の痛いところではある。下手にモンスターの配置をいじれば、各軍団長の反発を買う可能性がある。この状況を打破する手段を色々と考えて見るが、原作の展開や詳しい人物像が解らない為、迂闊に人員を動かせない状況だ。

 

 

 

 さらに自分自身(ハドラー氏)のことも分からないのも問題である。そういった改革や、今後の展開を見通して行動する人物(魔族)なのかも定かではない。次善策を用意したいところだけれど、これ以上余計なことをしても悪化する可能性がある。ここは獣王殿に期待して、あえて放置(現状維持)することにしよう。

 

 

 

 


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