不遇な朝田詩乃に寄り添いたい   作:ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_

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正式タイトル「寝てみたい(純粋)」
不穏なタイトル「寝てみたい(意味深)」

基本的に、柊君の視点→詩乃ちゃんの視点って流れになります。
何気に難産だった。


朝田詩乃と寝てみたい

「朝田さん!」

 

「ひゃぁい!?」

 

 いつものように詩乃ちゃんの部屋に突撃する。これで何十回、もしかしたら何百回かもしれないけれど、そのぐらいしているのに、度々こうやって驚く事がある。慣れてるのか慣れてないのか、まったくわからん。

 

「あ、ひ、柊君!ちょっと、出てて貰っていい、かな?」

 

「へ?」

 

「いいから!出てて!」

 

 結構真面目に怒鳴られたので、仕方なく部屋から出る。詩乃ちゃんのお母さんが2階に上がってくるが、大丈夫ですよと言うと、あらそうと言って降りていった。僕の事信用し過ぎじゃないですかねぇ。

 

「……も、もういいよ」

 

 姫からお許しが出た。

僕が部屋に入ると、女の子座りでベッドに座っていた。顔は真っ赤。詩乃ちゃん、顔真っ赤にする事多い気がするよ。

 

「……おはよう」

 

「うん。おはよう」

 

 「僕とお話しして友達になってよ!」って言ってから(大嘘)半年程経っているが、最近、やっとこさ普通に喋ってくれるようになってきた。最初の頃はどもっていたり、まず話す前に逃げられたりされていた。でも学校では話しかけてきてくれない。まぁ僕も、話しかけないんだけどね?頑張ろ。

 

「朝田さん朝田さん」

 

「何?」

 

「公園行こう!」

 

「…………」

 

 何故か詩乃ちゃんは、頑なに僕と外で遊ばない。何度遊ぼうと誘っても、「お前本当に小学生かよォ!?」ってくらい誤魔化してなんだかんだ、屋内で遊んでいる。そのせいで、お互いボードゲーム類が凄い上手くなった。

 

「どうしても、公園で遊びたい?」

 

「遊びたい。なんでダメなの?」

 

「それは……柊君が……」

 

 え?僕?原因僕なの?…………思い付かない。あ、もしかして、学校の人に「あんなのと仲良くしてる……www」とか思われたくないのかな?普通に凄く悲しい。

 

「分かったよ……仕方ないなぁ……」

 

 そう言って、にへらっと笑う。やっと外で遊べる!何して遊ぼうか。鬼ごっこ?隠れんぼ?うーん!

……ん?詩乃ちゃんが凄く見てくる。

 

「嬉しそうだね」

 

「朝田さんとやっと外で遊べるからねー」

 

 ニッコニコ顔の詩乃ちゃんを見て、自然と僕も笑顔になる。後で聞いたが、この時僕の顔が凄く緩んでいて、喜んでくれてるんだと思って、とても嬉しかったらしい。なにそれ可愛い。

 

 その後、近くの土手近くの結構広い公園に来た。遊具も豊富で、真ん中には噴水もある。今は土曜の朝9時ちょっと。中高生らしき人達が遊んでいるのが見えるが、同じくらいの年齢の子達はいないようだ。

 

「……ねぇ、柊君」

 

「うん?何?」

 

 家からこの公園まで歩いて20分程なんだが、その間、ずっと僕の服の袖を握っていた詩乃ちゃんが、ここに来て一言目を発する。公園までずっとキョロキョロしていて、何も喋らなかったのだが……

 

「……日向ぼっこ、しよ?」

 

 僕の友達が可愛過ぎて小2にして犯罪犯しそう。……嘘ですごめんなさい。まだ小さい詩乃ちゃんに欲情出来ません。ロリコンでもこれ見たら引くよ。

 

「うん。いいよ」

 

 もちろん受け入れますとも。

詩乃ちゃんと共に土手に寝っ転がり、日向ぼっこする。日向ぼっこっていいよね。体力ない人でも出来るし、こうやって、好きな人としていると、とてつもない幸福感に包まれる。

 あ、詩乃ちゃん好きです。しっかり言ってなかったね…………誰に言ってるんだろうか?

 

「んっ……」

 

 大の字になって寝っ転がってた僕、その左腕に、詩乃ちゃんが頭を乗せてきた。詩乃ちゃんの顔近い。多分、僕の顔今真っ赤だと思う。詩乃ちゃん……え、寝てるやん。早っ!

……今日、朝早かったのかな。それとも、昨日夜更かししちゃったとか?起こさないでおこう。

 

「……寝よ」

 

 開き直って寝る事にした。このまま起きてると、何処がとは言わないけど、覚醒してしまうから。まだ通ってもいないんだよ。子供の体だからなのか、性欲ってもんはあんまり無いけど。

 

「おやすみ。詩乃ちゃん」

 

 まだ朝だけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 暖かい感触を感じながら、むくりと起き上がる。寝てしまっていたのか。

ちらりと右を見ると、穏やかな顔でスヤスヤと眠っている彼がいた。寝ぼけ眼の目を擦り、もう1度横になる。起きた時に感じた暖かい感触は、彼の腕だったのか。

 

「えへへ……」

 

 だらしの無い声が出てしまうが、いいだろう。大好きな彼の顔が近くにあって、こんなにも暖かさを感じるのだから。

自覚がある。私の恋心は、普通とは少し曲がっている。「恋」という物は、あらゆる本のストーリーに干渉してくる物だ。恋をしないストーリー本の方が少ないだろう。それ故、少なくとも「普通の恋」というものは知っているつもりだ。

 

 まず、私は彼の所有物を幾つか持っている。貰った物ではなく……盗んだ物だ。

どうしようもなく、彼を感じられる物が欲しくなる。私が読んだ事のある作品にも、そんな人がいたが、()()、彼を監禁したいだとか、私以外の人を見て欲しくないだとかは考えていない。

いつかそう思ったら、私は行動に移すのか……わからない。

 

「……ふふ」

 

 彼の全てが好きだ。彼の、私が嫉妬してしまうくらい滑らかで、綺麗な黒髪に手を通す。

………………………………

 

「ん……んぅ……」

 

 彼の唇に、私の唇を合わせる。唇を合わせるだけの、ソフトなキス。それを、10秒程する。

幸せだ。幸せ……幸せ……幸せ。幸せ。幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ!!!

 

 体全体が熱くなる。幸せ過ぎる。唇を離した後も、彼の左腕を体全体を使って抱き締める。このまま死んでもいいとも思える。

もう1度寝よう。遊んでいる、とは言えないかもしれないけれど、有意義に過ごせたのだ。私的に、満足な1日だ。

 

 

 その2時間後、昼の3時になっても帰ってこない詩乃達を探しに来た詩乃母が、土手でラブラブ昼寝()をしている詩乃達を見つけ、携帯で写真を何枚か撮って、2人を起こす。

その後、柊が詩乃宅でおやつを貰い、今度は室内で遊ぶ事にした。

 

 何だかんだ、柊も詩乃も、インドア派なのだ。ずっと室内で、少し外に出たくなっただけで。

 

明日も元気に室内で遊ぼう。と、2人は思った。




寝てる間にファーストキスを奪われる主人公。
無心で書いてたら詩乃ちゃんが主人公にキスしてた。僕の欲望ダダ漏れだよちくしょー。

詩乃ちゃんが頑なに外で遊ばなかった理由は、本人的に特に理由はないつもりだったけど、無意識に「他の人に見て欲しくない」という気持ちもあった。という裏話。
自覚してるとか言って、自覚し切ってないヤンデレ詩乃ちゃん可愛い。
もう詩乃ちゃんヤンデレでいいよ(適当)
はーいタグ付けときまーす。




最初に詩乃ちゃんは何をやってたのか。
柊君の所有物ではぁはぁしてま(ry

サブヒロイン候補

  • ピトフーイ
  • レン
  • フカ次郎
  • 銃士X
  • 要らない!ヤン詩乃ちゃん一筋で行け!
  • 閲覧用(作者の好きにしたらいい)

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