不遇な朝田詩乃に寄り添いたい 作:ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_
時系列は飛んで高校1年生、原作詩乃ちゃんも高校1年生だったと思う……
高校入学直前〜です( _´ω`)_
あ、「ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_」って名前で他作品に感想を書く事はあまりないので、見掛けても私本人の可能性はとても低いです( _´ω`)_
朝田詩乃と暮らそう
先日、中学校を卒業した。今は……なんというべきか、休憩期間的なものだ。そして今、詩乃ちゃんが僕の部屋に来ている。
……まぁいつもの事なんだけど、今日は大事なお願いがあるらしい。何となく予想はついているが……
「出雲」
「なんだい詩乃ちゃん」
原作同様、僕のと似たようなデザインの度なし眼鏡を付け、私服で女の子座りの詩乃ちゃん。
あの忌々しい事件から既に4年程経っている。詩乃ちゃんにPTSDは出ていないようで、時たまテレビでやっているアクション映画などを見ても吐き気を催したりはしていない。
「さっきも言ったけど、お願いがあるの」
「うん」
「……私と一緒に、東京に行ってくれないかしら?」
ここはやはり変わらないか……いや、変えるつもりもないが。今現在、この街で詩乃ちゃんに良からぬ噂がたっているのは知っているし、それでいつも一緒にいる僕にも飛び火しているのも知っている。詩乃ちゃんも知ってるだろうし、原作と理由は違えどこの街から出ていく事はほぼ確定していたと言える。
「あぁ、いいとも」
「ありがとう。そこでなんだけど、実はもう家は取ってるの」
うん?なんだか雲行き怪しいぞ?
「も、もう?」
「えぇ。今から行こうと思うのだけれど、どうかしら?」
いや、そんな眩しい笑顔で言われてもな……「一緒に東京へ」までは分かるよ。ちょっと予想(という名の期待)してたけどさ。応じたら「じゃあ今すぐ行きましょう」とか(予想出来)ないでしょ?
「え、いや、その、家族に話とか」
「もう私からしてあるわ」
「……お金」
「もう1ヶ月分は貰ってるわ。後は毎月仕送りしてくれるそうよ」
「荷物は……」
「纏めてあるわ。私のも、貴方のもね」
八方塞がり。手回しが早いよ詩乃ちゃん?僕の荷物とかどうやって纏めたのさ。先に部屋にいたからびっくりしたけど、そういう意味だったの?
「今から?」
「えぇ、すぐに」
最近……ではないな。あの事件が終わった後辺りから、詩乃ちゃんは積極的、というか開き直った感じが否めない。常にくっ付いてくるし、もう風呂にまで突撃してきた。最近は慣れてきたので、毎日ではないが一緒に風呂にも入っている……あ、やましい事はしてませんので悪しからず。
まだ付き合ってもいないのだが、そこらの付き合ってるカップルより仲がいいと確信して言える。詩乃ちゃんは「好き」やら「愛してる」やらをたまに言ってくるが、僕は未だに答えられていない……訳では無い。本当だよ?
1度だけ「僕も愛してるよ」と言った事があるのだが、目の色が変わって冗談抜きで僕の貞操が奪われそうになった。そうだよね、もう性知識付いてるもんね。
流石の僕でも気付く。詩乃ちゃんはヤンデレって奴だ。病んでいる事には気付いてたけど、まさか「ヤンデレ」とは……
それでもいいけどさ。詩乃ちゃんがどうなろうが、僕は詩乃ちゃんの側に居るだけだし。
「わかったよ。それじゃあ行こうか?荷物はどこだい?」
僕がそう言うと、今度は詩乃ちゃんがポカンとした表情になった。
「……素直ね」
「詩乃ちゃんと暮らせるのは純粋に嬉しいからね」
少しだけ頬を赤らめる。風呂にまで突撃してきて、お互い色々な所を知っている筈なのに、まだ何処か
纏めてもらってた荷物を受け取り、両親に別れの挨拶をして東京に向かう。数時間の電車旅を経て、着いたのは原作と同じアパート。少し狭い気もするが、聞いてみたら「狭い方が近くに感じられるじゃない」と真顔で返されたので、追求しない。
高校が始まるまではまだ時間があるので、それまでは詩乃ちゃんとの同棲生活を楽しむとしよう。
「出雲、朝ご飯出来てるわよ?ほら、早く起きなさい」
「ん……」
朝7時、詩乃ちゃんに優しく起こされて起床する。家事はほぼ折半だが、少しだけ詩乃ちゃんが多い。最初は詩乃ちゃんが「全部私にやらせて」と言ってきたが、流石に悪いと思い折半にした。だが、少しだけ詩乃ちゃんが多い。詩乃ちゃんが全部決めたので、わかってやっていると思うが……まぁ、本人が望むなら良いだろう。
「早く起きなさいってば!」
「待って……後少し……」
「まったく……」
詩乃ちゃんが僕の上に跨り、唇を合わせる。最初はソフトだったが、キスされても(慣れてるので)寝ぼけ眼の僕を見て、更に激しく僕の唇に吸い付いて来る。
流石にこれは起きるので、詩乃ちゃんの肩を押して起き上がらせる。
「やっと起きたの?ご飯冷めちゃうわよ」
「……あぁ、うん。わかった」
詩乃ちゃんは真顔のまま、唇から垂れる僕のか詩乃ちゃんのか分からない唾液を手で軽く拭きながら、ベッドから起き上がってキッチンへ向かって行った。
慣れてはいるが、この幸せは慣れそうにないし慣れたくない。詩乃ちゃんみたいな美少女(強調)に、毎朝おはようのキスをされるのは。
僕もベッドから起き上がり、ベッドの前にある小さな机の前に座る。部屋の形はほぼ原作と変わってなく、机が少し大きくなったぐらいだ。ベッドは共用、夜は一緒に寝ている。
別で寝ようよと提案した事があるが、マジで、アレはやばかった。貞操云々の前にやばかった。語彙力が落ちるレベルで。ヤンデレ目でなんか色々言われた。ごめん記憶の端に追い込んだからよく覚えてないんだ。
「いただきま〜す」
「ん。いただきます」
朝ご飯を食べ、食べ終わったらベッドで横になる。今日の洗い物当番は詩乃ちゃんなので、僕はゆっくり……
「……洗い物は終わったの詩乃ちゃん?」
「えぇ」
洗い物が終わったらしい詩乃ちゃんが、ベッドにスルスルと入ってきた。少しだけ濡れた詩乃ちゃんの手が、僕の頬に触れる。
「ダメ」
近付いてくる詩乃ちゃんの唇に手を当てる。
「……まだなにもしてないじゃない」
「キスするつもりだったでしょ」
「嫌なの?」
「嫌じゃないけどさ……少し自重して欲しいかな。四六時中して飽きないの?」
「貴方さえいれば飽きないわよ。何処で何やっててもね」
うーん。嬉しい。嬉しいんだけど、愛が重い。潰れそう……
ヤンデレも詩乃ちゃんも嫌いじゃないから、いいんだけどね。
しばらく2人でベッドに横になり、お互いの体温を感じ合う。詩乃ちゃんがやたら体を僕の体に擦ってくるのだが、気にしないでおこう。あ、ちょ、ここではやめて。
スッ……と詩乃ちゃんが立ち上がり、トイレに入って行く。
……今度、芳香剤をトイレに置いておこうかなぁ……
二度寝し、起きたら手が、縛られていた。なんてこったパンナコッタ。
時計を見れば、現時刻は11時程。外はまだ明るいが、カーテンが閉められ電気は消され、部屋の中は少し薄暗い。
「出雲が悪いのよ」
何処からか現れた詩乃ちゃんが、ベッドの横に立っている。自然と、額に汗が垂れ、縛られた手足を外そうと動かす。
「無駄よ。簡単には取れないよう縛ったわ」
「……なんで、とは、聞く必要は無い?」
「わかってるならね」
あ、オワタ(確信)
率直に言おう、僕は無事だ。目立った傷もないし、貞操も奪われていない。強いていえば、ロープの痕が少しある程度。
あの後、案の定詩乃ちゃんは僕の貞操を奪いに来た。このままじゃやばいと思ったので、「手だけ外して貰える?」と頼んで外して貰い……その、なんだ……
イかせました、はい。
まだ初な心のある高校1年生と、前世は大学生(直前)の現世高校1年生だと、いくら相手がヤンデレだろうと人生経験の差で僕の方が優勢。
詩乃ちゃんが服を脱ぎ、いざ行為となった所で詩乃ちゃんの動きが止まったのは助かった。止まったというか、ヘタレたというか……
……ヘタレた詩乃ちゃんは、攻めから一転して守りに入る事になった訳だ。あの時はあれ以外選択肢はないように思えたんだよ……手荒いのは嫌だし……
「んん……」
僕の横で服を着ずに眠っている詩乃ちゃんが、起きたようだ。外はもう暗い、このまま朝まで寝てて欲しかったよ。
「出雲……?」
「何?詩乃ちゃん」
頭を優しく撫でてあげると、顔を真っ赤にして毛布を被ってしまった。キスは恥ずかしくなくても、行為に及ぶとなるとやはり恥ずかしいか。
まだ僕童貞だけど。え?前世はどうだったのか、だって?ハハ!よく覚えてないんだよ!(すっとぼけ)
「……今度は、私が出雲を気持ちよくするからね」
「あぁ〜……アハハ……」
詩乃ちゃんがヘタレたとか言ってたけど、結構僕もヘタレてたのかも知れないな。
あのまま詩乃ちゃんを受け入れてしまっても、良かったのかもしれない……
ヤンデレの何が好きなの?とよく聞かれます。
私って……なんというか、「愛されてる」って確証が自分の中にないと辛いんですよ。ネガティブなので、「もしかしたら私の事好きじゃないんじゃ……」って思ったりしちゃうんですよ( _´ω`)_
ヤンデレなら「あぁ、監禁する程私の事が好きなんだ」って分かるから、私は私が愛した人なら監禁されてもいいです( _´ω`)_
出雲は童貞、ここ大事です( _´ω`)_
サブヒロイン候補
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ピトフーイ
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レン
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フカ次郎
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銃士X
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要らない!ヤン詩乃ちゃん一筋で行け!
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閲覧用(作者の好きにしたらいい)