不遇な朝田詩乃に寄り添いたい 作:ヤン詩乃ちゃん( _´ω`)_
記念回はもう少しお待ちください( _´ω`)_
詩乃ちゃん視点です( _´ω`)_
あ、日間ランキング2位ありがとうございます( _´ω`)_
(加点式)の方でも2位になってました。他は特にチェックしてません( _´ω`)_
いや……本当……ありがとうございます( _´ω`)_
何も手につかない。
事件の後、私は何もしたくなくなった。食事すら手に付かず、最後にまともに栄養を取ったのはいつか覚えていない。現在は、点滴のようなもので栄養を補給している。
三大欲求の食欲、性欲、睡眠欲もまともに機能せず、もう何日も彼の物に触れていないにも関わらず、何も思っていない。
……彼の事を考えるのは、烏滸がましいか。私程度の人間が彼の事を考えてはいけない……もう、死んで、しまいたい。
毎日毎日、ベッドから窓の外を眺める。指1本すら動かさない。誰かが部屋に入ってくる音がしたが、どうせカウンセラーか誰かだろう。返答する必要は無い。
「……詩乃ちゃん」
気の所為、だろう。まだ私は彼の事を忘れられていないのか?幻聴すら聞こえるようになってきた。そろそろ、幻覚すら見えそうだ。勇気さえあれば、今すぐこの窓から飛び出したい。
………私の手が、私の意志とは別に動く。それを感じたのは、私の手が置かれた、膝の上。久しぶりに、窓の外以外……自分の膝の上に目を向けると、私の手をふんわりと包む優しい手が見えた。
「……ごめん、ね」
彼の、声が聞こえる。嘘だ。そんな筈はない。彼がここに居るはずがない。そんな、考えつく限りの否定の言葉を出し、明るい現実から目を背ける。私は、明るい世界に居ては行けないのだ。彼を傷付けた私に、彼の優しさを受ける資格はない。
「……ぃ」
だが、いくら「私」が否定しようと、「本能」が彼を求める。私の体が、意思が、心が、全てが、彼を求める。
「……ぃ……あ……!」
乾いた喉が、必死に彼の名前を呼ぼうとする。ズキズキと痛むが、そんな事には構わず、何度も何度も。
私の空いた方の手が、彼の頬に触れようと伸ばされる。彼の右頬には、私が付けたであろう傷跡があり、それを見た瞬間、私の手は止まってしまった。
「大丈夫……僕は、ほら。大丈夫だから……ね」
そっと、彼の手が、空中で静止した私の手に触れた。それを機にまた動き出し、彼の頬に触った。
同時に、涙が込み上げてきた。色々な感情が、心中を渦巻いた。
「ごめん、なさっ……私……ッ!」
謝っても、許される事じゃない。
そんな事は分かっているが、謝らなければ気が済まない。いや、謝っても気は済まない。彼の美しい顔に、一生残る痛々しい傷跡を付けてしまったのだから。
「大丈夫……大丈夫だよ……」
それでも彼は、尚もその優しさを私に与える。いつもと変わらない笑みを浮かべ、慈愛の瞳で私を見つめる。彼に撫でられ、気が昂り、彼を抱き締めてしまう。してはいけないのに、自然と、まるで息をするように抱き締めてしまった。
彼はそれを突っぱねる事はなく、それが、また私の涙腺を刺激した。
その日、私は人前にも関わらず、大声で情けなく泣き叫んだ。「恐怖」だったり、「愛」だったり、「困惑」だったり、「不安」だったり、「安心」だったり、言い出したら限りがないくらいの感情が溢れた。
次に気が付いたのは、その日の夜だった。
翌日。
冷静になって考えて、やはり彼と一緒に居てもいいのか考える。
片や、人気者の格好いい天才。片や、他者の記憶にすら残らない凡人。普通に考えて、関わる事の出来る関係ではないし、関わる事を許されていないとも言える。
いくら1人で悩んでも、答えは出ない。
「おはよう、詩乃ちゃん」
今日も、昨日と同じ眩しく優しい笑顔を浮かべた彼が、私の病室へとやってきた。
嬉しく思うと同時に、罪悪感がこみ上げてくる。
「……おは、よう。柊君」
私がそう言うと、彼はポカンとした顔になる。
「どうしたの?呼び方戻ってるけど」
……やはり、彼は優し過ぎる。それが他者に取って毒となっているとも知らずに。
その毒に侵されるとどうなるか、私はよく知っている。何故なら、私自身がその毒に侵されてしまったからだ。
「……その、なんで、ここにいるの?」
「えっ?」
これは、私の心の底からの疑問だった。昨日は、まぁ、カウンセラーか誰かに行ってやってくれと言われて、嫌々来たのかもしれない。今日、来ない可能性すら考えていた。もし今日彼がこの病室に来なかったら、私はこの窓から飛び降りて肉塊となっていただろうが。
何故、彼は私にそこまで拘るのだろうか。彼が探そうと思えば、私より断然可愛くて、素直な人等星の数程見付かるだろうに。なんで……彼の「友達」の資格を失った、私に……
「なんでって、友達でしょ?」
「とも、だち?……でも、私は、貴方の顔を……」
これには、驚愕の感情で心中が埋まった。彼がまだ私の事を「友達」と思ってくれている事に……
普通ならば……例え成人した大人であろうと、自分を撃ち、大事な顔に傷をつけた人間と、「友達」で居られるはずが無い。
「いいんだよ。まぁ、とっても痛かったけどね?
でもさ。ほら!見た感じ、それ程大きい傷じゃないでしょ?それに、もう治ったし、痛くないよ!
もう治った傷の事は、いいよ。傷跡も気にしてない。そんな事より、僕は詩乃ちゃんが心配なんだ」
……呆れて言葉も出ない。彼は私を嫌う所か、私を心配していたのだ。
私を助ける為に強盗犯に立ち向かってくれたのに、私は彼の頬に癒えない傷跡を付けてしまった。恩を仇で返すような事をしたのに、咎める事なんてせず、尚優しさを与える。
例え神であろうと、彼の心には適わないだろう。
「……
「もー……はい!笑って!」
しかし、私の表情筋は動かない。どれだけ笑おうとしても、その口角が上がる事はない。
彼の顔が、少し不満げな表情になる。それを見て、私は目を伏せてしまう。
「詩乃ちゃん!」
彼の、楽しそうな声が聞こえた。
「……何?」
素っ気なく返す事しか出来ない私に、嫌気がさす。
「これからも、よろしくね!」
……今まで見た彼の笑顔のなかでも、トップクラスの笑顔だった。絵画にして売れば、高値が付くだろうと予想出来るくらいの。
心が、揺らいでしまった。
「私、柊君と……出雲と居て、いいのかな」
「うん」
涙が込み上げる。しかし、零さない。
私は彼の物だ。いつだったかは覚えていないが、私はそう決心したのだ。
もし……もし!彼がまだ私が必要だと言うのなら……私は……
「可愛くないし、感情表現出来ないし、色々変だし、全然出雲と釣り合ってないけど……」
「うん」
尚も彼は笑う。
「…………こんな私でも、良いの?」
「僕は、詩乃ちゃんがいいんだよ」
間髪入れずにそう言われ、思わず、涙が溢れてしまった。ここ2日で、もう一生分の涙を流したような気さえする。
私の心が、今度は、「愛」で埋まる。私の全てが彼の全てをどうしようもなく欲している。
彼が、私を包む。彼の存在を感じる。温もりを感じる。匂いを感じる。鼓動を感じる。
彼は、私を抱き締めたまま、ただひたすらに泣き喚く私の頭を撫で続けた。
やがて私の涙は止まった。だが、私は彼を離さなかった。私自身信じられないくらいの力で、彼を未だに抱き締めていた。
「ちょ、ちょっと詩乃ちゃん?力強くない?」
目を上げると、苦笑した彼の顔が目に入る。この時、既に私に「理性」なんて無粋な物はなかった。
「……ねぇ、出雲」
「ん?何?」
一言声をかけ、彼の声に酔いしれる。彼の襟首を掴んで、ベッドに引き倒す。もう我慢出来ない。私の中に溢れる本能が、「満たせ」と叫んでいる。体がはち切れそうだ。
そして私は、彼の唇を強引に奪った。
これがファーストキスではない。彼は知らないだろうが、既に何回か……いや、何十?何百?そんなのは覚えていないが、彼が寝ている内に、唇を合わせるだけのソフトなキスをした。
しかし、
何度も何度も、彼の口内を犯し、息が続かなくなったら、今度は彼の体を舐める。「キス」というのは、愛する人に敬意や愛を伝える為の行為だそうだ。それならば、何度でも、いつまでも、何処でだってやってやる。今日から私が死ぬまで、1秒足りとも彼を愛おしく想わない時はない。
私が傷跡を舐める度、彼は体を跳ねさせる。最初はこの傷跡の罪悪感のせいで、それだけでストレス死しそうだったが、今は愛おしく感じる。私が付けた、彼が私の物という「証」になるのだ。
あぁ……あぁ……!
私はもう、彼の「毒」に全てを奪われた。
彼なしでは、1日足りとも生きては行けない。
もう、彼と離れられない。
下腹部が熱くなり、濡れる。彼の何かを求めて、きゅんきゅんとしている。だが、一体どうすればいいのか分からない。
「好き……好き。愛してる、愛してる、愛してる。出雲……出雲……出雲ぉ」
彼から、「やめてくれ」との声が、何度もかかる。しかし私はわかっている。彼が口でそう言おうとも、それが本心ではない事に。
現に、彼の体は私を求めている。私が彼なしでは生きていけないのと同じで、彼も私なしでは生きていけないのだ。
永遠に……そう。来世も、来来世も、来来来世も、私は彼と共に生きるのだ。いつまでも……いつまでも。
……誰か、来る。そう私の感覚が言った。
一体誰だ?私と彼が愛し合っているというのに、無粋な奴だ。
「……チッ」
今の状態を見られるのは、宜しくない。彼のこの姿を見ていいのは、世界で私ただ1人なのだ。他の有象無象になんて、見せていいはずが無い。
名残惜しいが、彼をベッドから下ろし、近くの椅子に座らせる。椅子から落ちそうだったが、なんとか体勢を立て直したようだ。
そのすぐ後に女が入ってきて、彼は追い出されてしまう。「有象無象が彼に話し掛けて!」と思い睨み付けるがそいつが気付く前に、すぐに彼に笑顔を向けて、また明日と伝える。
あぁ、明日が待ち遠しい。
早く彼に会いたい。
……所で、なぜ私の股は濡れてしまうのだろうか?
彼と……「そういう事」をしてる時、大体こうなってしまう。
毎回毎回、どうすればいいのか分からず、疲れて眠ってしまう。
よく調べておかなければ……
詩乃ちゃんがネガティブ過ぎるとか思わないであげて( _´ω`)_
お願いします。なんでもしますから(なんでもするとは言ってない)
来来来世
8/10、11時45分14秒発売( _´ω`)_(大嘘)
性知識だけは疎い詩乃ちゃんかわゆい( _´ω`)_
感情の波が激し過ぎる( _´ω`)_ダイジョウブカナ?
詩乃ちゃん事典(事件後)
他者→有象無象
もう他者を人間とも思わなくなった( _´ω`)_
流石にお母さんに「うるさい有象無象」とか言わせませんけどね?( _´ω`)_
詩乃ちゃんはお母さん大好きっ子ですから( _´ω`)_
まぁ出雲>>>>>>>>>>>>|永遠に絶対に未来永劫越えられない壁|>>>>>>>>>>>>お母さんの位置関係は揺らがないけど( _´ω`)_
ヤンデレこわぁい(笑顔)
サブヒロイン候補
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ピトフーイ
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レン
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フカ次郎
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銃士X
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要らない!ヤン詩乃ちゃん一筋で行け!
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閲覧用(作者の好きにしたらいい)