蒼龍歪界録~Caeruleo depravavit draco insanit justítia~   作:ゆーれーあばたー

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第一章『諏訪子との出会い』

「此処が洩ヤ様の社殿かな?」

 

地図を見たから大丈夫だと思うけど・・・

不意に社殿の方へ目をやると、社殿に小さな女の子がいることに気づく。

 

地元の女の子かな?

 

「おーーい、ちょっといいかな?」

 

その少女に呼びかけても、此方を向くだけ。

まぁ仕方無い事だよね。他所者だもの。

まぁこんな所で考えててもしかだかないからちょっと行って来ますかね。

 

そう思い僕は走って女の子の側へ行く。

いい情報があるといいんだけど・・・

 

「ね、ねぇ君、洩ヤ様って知ってる?」

 

その女の子は此方を見て、呆れた表情をして「何だ此奴馬鹿じゃないの?」って顔してる。

 

「お前は誰だ?なぜ此処へきた、妖怪?」

 

「・・・・・・・は?」

 

此奴何言ってんの?という顔をしてしまう。

僕が妖怪?んな訳あるか。

 

「えーと・・・僕は人間だよ?」

 

「では何故妖力やらがあるのだ?」

 

ああ、これの事ね。とようやく納得し其の儘の事を告げる。

 

「目が覚めたら使えるようになっていた」

 

「・・・・・・・は?」

 

何このデジャブー怖いんですけどー

いや、割とマジで。

何とか話し変えないとデジャブ地獄になる。そんな気がする。

 

「と、所で洩ヤ様何処にいるの?」

 

「私が洩ヤだ。」

 

は?何言ってんの?この女の子・・・・

まさかそんなことはない。

 

「嘘はいかんよ嘘は。こんな可愛い女の子が洩ヤ様な訳無いじゃん」

 

そう言うと女の子は顔を赤くして、また訳のわからない事を言ってきた。

 

「お前には私が何に見える・・・・・?」

 

なにをいっているのだろうか?

 

「そりゃあ、目のついた可愛い帽子被った可愛い女の子ですよ。」

 

洩ヤ様(仮)は顔を真っ赤にして、バタバタし始める。可愛い。

いや、決してロリコンではない。断じてこれは親のような気m(ry

略さないで欲しい・・・・

 

「ば、・・・・・」

 

「ば?」

 

どうしたのかな?体調悪いとか?

 

「ばかぁぁ・・・・・」

 

あ、ヤバイかも、可愛すぎる。

もうロリコンでもいいかな。

NOロリコン、話逸らそう。

 

「所で、君が洩ヤ様?」

 

一番気になることを聞いてみた。もう反論はしないよ。

 

「うん、私が洩ヤ様だよ、洩矢諏訪子、諏訪子でいいよ。」

 

「よろしくね、諏訪子僕は眠龍蒼空、蒼空でいいよ。」

 

「よろしく、蒼空、で、一つ聞いていいかな?」

 

「何?」

 

「君何処から来たの?」

 

何処から、うーん、なんて答えるべきかな?

取り敢えず嘘つかないとめんどくさそうだなぁ

 

「僕は旅してる時にこの村を見つけたから来たんだよ。」

 

「嘘だね、」

 

何故ばれたし。

 

「な、何故そう言えるのかな?」

 

「だって岩影から急に現れるなんておかしいじゃないか」

 

「何故知ってるし」

 

「神様だから其れ位は見ておかないとねぇ」

 

「くそ、すべてお見通しってことですか」

 

「そうだよ、取り敢えず家無いんだったらここに住めば?」

 

「え!?いいの!?」

 

「勿論だよ、何か面白そうだしね」

 

幼女優しいなぁ、これも小さい子の優しさってものなのかなぁ

 

「・・・・・」

 

「どうしたの?」

 

「何か凄く失礼な事思われてた気がする」

 

「気のせい気のせい」

 

「うーん、じゃあ取り敢えず中に入ろうか」

 

「うん、お邪魔させてもらうよ」

 

「どうぞー」

 

そう言われ中に入るようジェスチャーを送られる。

 

「お邪魔しまーす」

 

中にはいると、うん、普通、

これといってなにかあるわけでもないしうん。

でももうちょっとなぁ、女の子らしいというかねぇ、

何というかそんなものがなにひとつないからねぇ

 

「どうだ?整頓されているだろう?」

 

自信満々に胸を張る諏訪子。

 

「無い胸張っても意味ないよ」

 

「・・・・・・・ブチッ」

 

あれ?何か切れた?

何か諏訪子から負のオーラが漂ってくるんだけど・・・

 

「テメェ表出ろやァァァ!!!!!!」

 

「ギャァァァ!!!やめて!!そのミシャクジ様仕舞って!!謝るから!」

 

「ゆるさぁぁぁんんんん!!!!!」

 

怖い怖い!!これは流石に失言だったな、鬼の形相だよ。

まぁ可愛いけどね

 

「ゴメン!!本当ゴメン!!理由があるから理由だけでも聞いてよ!!」

 

だから僕は諏訪子を論破する!

次は僕のターンだ!!

 

「ほぉーう、理由とはなんだ?聞いてやろう。」

 

よし乗った!これで勝つる!

 

「いやそのね、何というかね、諏訪子がそのー・・・」

 

「私がなんだ?」

 

「胸張る姿が可愛かったというか、それで怒るのもちょっと可愛かったというか」

 

うん、ありのままの事を言った。

これは事実だ、しょうがない。

 

「・・・・・あーうー・・・・」

 

あら可愛い。

思わずそう呟きたくなるけれど喉でとどめる。

諏訪子、そこでそれは反則だって。

 

顔を真っ赤にして口をパクパクしてあーうー言ってる諏訪子に追い打ちをかける。

ちょっと可哀想かな?

 

「いや本当だって、諏訪子滅茶苦茶可愛いよ、今も抱っことかしたいもん。」

 

「あうっ!?!?」

 

「あーうー言ってるのも可愛いし、顔真っ赤にしてるのも可愛すぎるよ?」

 

「・・・・・・・」

 

黙っちゃった、ちょっとやりすぎたかな?

でも可愛いから仕方無い。

 

「・・・・っこ」

 

「え?なんて言ったの?」

 

「抱っこ・・・」

 

「えぇー!?!?諏訪子!?」

 

何を言ってるんだこの幼女。

いや、抱っこしたいけどさ、可愛いけどさ。

顔真っ赤にして涙目でプルプル震えてるのは頬ずりしたいけどね。

 

あーーーもうロリコンでいいや。

可愛い。諏訪子可愛いよ。

 

「蒼空がしたいっつったんだから早く抱っこしてよ!!」

 

あ、鼻血出てきた。

 

「オッケー!!!!」

 

「え、ちょ・・強引・あっ、まっ・・鼻血つく・・」

 

「よしよし、いいこいいこ。」

 

「うー・・なでないでよぉ・・・」

 

しばらく腕の中で弱々しくパタパタしてたけれど、しばらくすると動かなくなった

いきなりどうしたんだろう。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「えーーと、取り敢えず居間に行くからね?」

 

「うん・・・・・・・・・」

 

取り敢えず落ち着くまでこうしていよう。

 

うーん、神様とはいえやっぱり見た目相応の年齢なんだろうなぁ

諏訪子って完全に幼女だよね。

 

 

と思っていたら諏訪子が飛び降りた。

 

「どうしたの?」

 

「いや、とても失礼な事を考えられたような気が・・・」

 

「気のせい気のせい、諏訪子は変だねぇ」

 

「あーうー・・・・」

 

「あら可愛い」

 

「・・・あーうー・・・・・」

 

諏訪子が顔を真っ赤にしてあーうー言ってる。

マジ可愛い。

 

ということで、僕と諏訪子の生活が始まった。

早く帰りたいなぁ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー待っててね龍神ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼空の腕の中で諏訪子は悶えていた

 

(まったく・・・いくら生まれたばかりとはいえ幼女は無いだろう・・・)

 

蒼空は可愛い可愛い言い過ぎなんだ・・・

ああもう調子狂う!!

それよりも何で私の本当の姿が見られたわけ?

 

あれが妖怪だとしてもそこら辺の雑魚妖怪にすぎないのに・・・

 

可笑しい・・・可笑し過ぎる・・・

それに何故私を恐れないでここに来た?

 

そう考えていると私の中にあり得ないが考えが浮かんだ。

 

「もしかして・・・他の世界からきたとか・・・」

 

うーん、何とも言えない。

馬鹿らしいと感じるが今はこれが一番有力だ。

 

「もしくは未来、過去・・いや過去はないな」

 

「それか本当に旅人で私の事は知らないとか・・・」

 

どれも曖昧な考えだ、でもどれも確率は高い。

 

取り敢えず蒼空が起きたら聞いてみよう。


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