蒼龍歪界録~Caeruleo depravavit draco insanit justítia~   作:ゆーれーあばたー

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第零章『いつまでも幸せに』

今考えれば不幸な事しか無かったなぁ。

 

 

こんな幸せな日が続けば良かったのに、この世界を本当に恨むよ、

 

 

龍神ちゃん、今までありがとう、

 

 

いつまでも一人で暗く冷たい泥沼に居たのに君のおかげで這い上がれた。

 

 

君は、命の恩人だよ、本当に。

 

 

些細なことが幸せで、ずっと続くと思っていた。

 

 

本当に、道化師みたいだね、踊り狂って、面白いだろうねぇ、

 

 

そんな顔しないでよ、僕まで泣けて来るだろ。

 

 

これで、御相子だよ、ただそれだけだよ。

 

 

君は人生の恩人、僕は命の恩人、最後まで迷惑かけっぱなしは嫌だからね。

 

 

「・・・・す・・られ・・の・・こ・ち・・・だ・」

 

 

よく聞こえなくなってきた、じゃあね、そろそろみたい。

 

「・い・・・・な・で・・・」

 

バイバイ龍神、本当に君といると楽しかったよ。

 

「いか・・・いで!!」

 

「お・・・てか・・・い・・!!」

 

「置いて行かないで!!!!!」

 

少女の声だけが虚空に響く。

 

その後に残ったのは、少年の死体と彼を抱き狂ったように泣き、愛おしそおに抱きつく少女だけだった

 

 

『いつまでも幸せに』そう一言告げ彼は動かなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

明るい

確か僕は龍神ちゃんを助けてトラックに轢かれて死んだと思うんだけど・・・

草の匂いがする、あれ?生きてる?

何かの唸り声も聞こえる、あと鳴き声も、

 

そう思い、少しずつ目を開けると、

 

「・・・・・・は?」

 

上に翼竜が飛んでいた。

 

「え?・・・・・・タイムスリップ?」

 

タイムスリップだとしたら此処は二十億年ほど前?

嘘~・・・・笑えん。

 

少し寝て起きたら記憶を整理しよう。

そして岩影に隠れ深い眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん・・・・・・・・・・」

 

体が痛い、寝違えた。

どれくらい寝てたんだろう、一日とかだったら笑えないね、腹減った。

しかも何かいろいろからだから溢れてるし。

主に霊力とか妖力とか神力とか。

霊力などについては龍神ちゃんに教えてもらった。

霊力は出して体感し、神力は龍神ちゃんに身体に流して貰った。

妖力は禍々しいということだけ聞いている。

まさにそんな感じ

 

「取り敢えずでよう・・・」

 

そう思い隠れていた岩影から出るとそこには、

 

「は?」

 

下には村があり、人が居た。しかも弥生時代と思われる。

え?もしかしてそこまで寝過ごした?

神力が本気でキレた龍神ちゃんのなん億倍以上あるんですけど。

そうだ、人がいるのは良いことだ!ぽじてぃぶにいこう!

あ、その前に、

 

僕は霊力妖力神力を隠した。

これぐらいは龍神ちゃんに教えてもらったからできるが、

 

 

「多い」

 

長いのである。そのあと三時間で全部終わった。

 

 

「やっと終わったよ・・・」

 

そして、見張りの所まで歩いて行く、多分話しかけられるだろうなぁ

 

「待て、そこの者」

 

「はい?」

 

「貴様はなにをしにこの村にきた?」

 

やばい、嘘をつかないと、えーと何て言おう・・・

 

「私は旅の者ですが、迷ってしまいそろそろ日が落ちるのでよらせていただいた次第で御座います」

 

「何だ、旅の者か、いらっしゃい、何もないがゆっくりして行ってくれ」

 

「有難う御座います、では、お言葉に甘えさせて頂きます」

 

「おう、俺はジンだ、よろしくな、」

 

「僕は眠龍蒼空です、宜しくお願いします。」

 

その後意気投合して雑談し、泊めてもらえることになった。

優しい、優し過ぎる。心が綺麗すぎるよ。

 

「なぁ、今夜泊まるところがないんだったら泊めてやろうか?」

 

「いいんですか!?そこまで・・・」

 

「かまわねぇって、気にすんな、悪い人じゃなさそうだしな」

 

「でも・・・「こういうもんは素直に受け取るのが礼儀だぞ?」・・・有り難うございます」

 

やばい涙出てきた。

ここまで人は優しかったっけ?

 

「お、オイ!!何で泣いてんだよ!色々とこっちが困るぞ!!」

 

「グズッ・・・ずいまぜん゛」

 

「取り敢えず日がくれたから行くぞ!!」

 

僕は涙を拭き元気良く答えた、

 

「ハイ!!」

 

その晩はジンさんの家にお世話になった。

ジンさんのおじぃちゃんもおばぁちゃんもいい人だった。

泣きそう。

 

 

そして食卓の席での会話で出た洩ヤ様という神に興味が沸いた。

 

 

「そうだ、蒼空、明日洩ヤ様に挨拶しに行ったらどうだ?」

 

「洩ヤ様?誰ですか?」

 

「お前だと腰抜かすかもしれないなぁ~」

 

ジンさんがニヤニヤしている。

 

「コラ!ジン、罰当たりじゃよ!」

 

「いいじゃないか、婆さん、いい考えじゃと思うぞ?」

 

・・・・・洩ヤ様か・・・・

 

「あってみたいですね・・・」

 

だろ?と、ジンさんが胸を張る。

確かに興味が沸く。

 

「よし!明日挨拶してきます!」

 

「よっしゃ!いって来い!!」

 

「若いもんはいいのぅ」

 

おばぁちゃんは黙りこくってため息をつくだけだった。

 

それにしても洩ヤ様か・・・・明日が楽しみだ

 

そのあとは皆で談笑した後に寝た、人の暖かみを感じた。

 

 

 

 

朝になると、皆もう起きていた。昨日作った日時計は早朝四時をさしていた。

早過ぎますよ。

 

「皆さんおはようございます。」

 

「おう!蒼空、寝坊か?」

 

「いや、皆さん早過ぎですって」

 

「ハハハハ年を取ると時間が早く感じてのう」

 

「ところであそこにある棒と石は何なんだ?」

 

「あれは日時計ですよ、太陽でできる影で時間を図ります」

 

と簡単に説明すると、

 

「へぇ・・・面白いな」といい、日時計の方へジンさんがいってしった。

 

ジンさんって変な所で好奇心強いからなぁ。

 

「所で蒼空よ、そんな服ではあやしまれてしまうからのぅ」

 

と、いいおじぃちゃんは服を取り出すと僕に渡してきた。

 

「いえ、そこまd「こういうもんは素直に受け取るのが礼儀じゃぞ?」有り難うございます・・」

 

あれ?前にもこんなやり取りが・・・・なにこれデジャブ

 

「隣の部屋で来てくるといい」

 

「はい、そうさせて頂きます」

 

と言い残して隣の部屋へ向かう。

何かジンさんとおじぃちゃん似てるなぁ、色々と

 

そう思っていたら隣の部屋に着いた。

 

~少年着替中~

 

「おお!にあっているじゃないか!」

 

「ありがとうございます」

 

「そろそろいったらどうだ?日が真上だぞ?」

 

「そうですね、でわそろそろ・・」

 

ついでに袋もくれた、優しいなぁ

 

僕は袋を持ち、玄関へ向かう。

 

ジンさんたちが見送ってくれた。

 

「本当に何から何まで有難うございました!」

 

「いいってことよ、また来てくれよ?」

 

「ハイ!!」

 

「じゃあの」

 

「おじぃちゃん、おばぁちゃんもありがとうございました!」

 

「元気での」

 

「では、お世話になりました!!」

 

そういい僕はジンさん宅を後にした。

 

目指すは洩矢神社!いざ、レッツゴー!

 




ジンさん家族善人過ぎ・・・
ちなみに、ジンさん達は妖力と神力、霊力に気づいてました。
見張りで少しでも気づきます。
爺婆は勘です。
あと現時点での装備品は此方になります
・村民服
・ナイフ
・菓子、飲料水
・袋
→現代での袋、燻製肉、漬物、その他保存食etc…
こんな感じです。
服と漬物は別の方がいいのでは?

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