そういえば変装したまんまだなー
ま、いっか
めんどくさいし
もう遅いな…どんだけ走ったんだろ
てか、走ってる途中で《どこ●もドア》創ったんだよね
ホントに移動できたよ。凄いな創造の力
眠…
適当なところで寝よう
『Zzzzzzzz』←
幻影旅団たちはクルタ族襲撃完了後“あるもの”を追っていた
それは旅団員であるマチの糸だ
その糸と繋がっている先は
______ルイ
シャルナークのアンテナが見えなくなる前に糸を結んだ針を投げつけた
が、追っている途中に糸が“切れた”のだ
気付かれたのか?そう思い、糸が切れたらしき場所に行けば“なにもなかった”
考えてみればおかしいのだ
念のこめられた糸と針を発見したならば“糸を切る”のではなく、“針を抜く”というのが普通ではないか?
念能力者の中にはマチの針は発信器の役割を持っているかもしれない、と考える者もいるだろうがヤツは思わなかったようだ
もちろん、そんな役割は無い
あるのはシャルナークのアンテナだからだ
シャルナークのアンテナは刺した相手を自分の携帯を使って操ることができる。自由に喋らせたり、動かしたり、勿論遠距離でも問題無かった
“遠距離でも”使用できるその念故にシャルナークは自分のアンテナに発信器を埋め込んであるのだ
なら何故すぐ発信器で探さなかったのか
発信器で場所を特定するにはシャルナークの携帯とパソコンを繋ぐ必要があった。勿論パソコンなど持ってきてはいない。その上、マチの糸が繋がっているから大丈夫だろう、と“ヤツ”を追うのを後回しにし、クルタ族を襲うことを決行したのだ。
その決断が仇となった。マチの糸が繋がっていることでたかをくくっていたのだ
マチの糸が切れ、すぐにアジトに戻り、シャルナークの携帯とパソコンを接続し、発信器の場所を特定したのだ。
驚くことに“ヤツ”の現在地は流星街だった
調べてみれば流星街に入ってからそんなに時間が経っていなかった
…もの凄いスピードで移動はしていたが
調べればおかしなことがあった
“ヤツ”は流星街のド真ん中に突如出現したのだ
おそらく移動系の念能力を持っているのだろう、と考えた。だが、
“やっぱりおかしい”
移動系の念能力を持っているのなら何故俺たちと会ったとき、使わなかった?あのとき、逃げるよりもその能力を使えば良かったではないか。そうすればマチの糸をつけられることなく、安全に移動できたはずだ。
そしてもうひとつ。マチの糸に気付いたならば何故シャルナークのアンテナには気付かなかったのか。
マチの糸と針は“隠”で気付きにくなっているにも関わらず、見破った。マチも蜘蛛だ。一般人ごときが気づく“隠”などてはない。なら、シャルナークのアンテナに本当に気付いてないのか
なお、勿論ルイ自身はシャルナークのアンテナどころかマチの糸にも気付いていない。創造で《どこで●ドア》を出現させ、通り、閉め、扉を消したことで糸が途中で切れてしまったのだ
その頃ルイは
『Zzzzzzzz』←