BLEACH 結界争闘篇   作:アルフレット

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文章を書くのは難しいですね
オリジナルである天ですら苦戦している始末です
今回も楽しんでいただけると幸いです

アルフレット

*5/29…伊織のキャラを少し変更しました


第四話

赤い空に浮かんでいる3つの黒い点を注視した

誰も気づいていないようだった

そんな私に気づいた夜一さんが不思議そうに聞いてきた

 

「どうしたんじゃ?」

「誰かいる」

 

私は黒い点を指差し、答えた

全員が指をさした方を見る

全員の顔が驚きに染まり、引き締まるのがわかった

 

「たしかに誰かいますね」

「よく気が付いたのぅ」

「たまたま」

 

浦原さんや夜一さんが驚いたような間が抜けたような声を出した

 

「誰だよ、あいつら?」

「たぶん仮面集団」

「何だと⁉」

 

一護さんたちは私を囲むようにして、じっと黒い点を見つめていた

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

上空で俺たちは話していた

 

「布団の上で座っているやつか…」

「あぁ…そうだ殺さず生け捕りが今回の任務だ」

 

院殿天を見つめる

仲間の一人、界人(かいと)が好戦的に聞く

 

「周りにいる奴は誰だ?」

「甚平を着た男が浦原喜助、色黒の女が四楓院夜一、元死神で

 オレンジ頭の男が黒崎一護、死神代行だよ

 ほかは資料になかったはず」

「要注意人物が3人か…!」

「要注意人物くらい頭に入れといた方がいいよ」

 

呆れたようにもう一人の仲間、伊織(いおり)が答える

そして俺たちは要注意人物三人を凝視する

すると院殿天がこちらに気づいたようだ

 

「ほう…気付いたみたいだな」

「へぇ…なかなかやるな」

 

驚いて感嘆の声を上げる

天に続いて周りもこちらを見ていた

界人は嬉しそうに言う

 

「久しぶりに手応えのあるやつと殺りあえるのか…!」

「戦闘は最小限にとどめておけよ

 特に界人」

 

界人に注意をするが、効果はなく、

全身から戦いたいオーラを出していた

戦えることが嬉しいようだ

相変わらずの戦闘狂だ

それに俺たち二人はは呆れていた

 

「さて、そろそろ行くか

 伊織、界人…わかってるな」

「うん」

「わかってるよ

 楽しくなりそうだ…!」

 

界人が本当にわかっているのかは怪しかったが

仮面をつけ、ゆっくりと院殿天の方へ近づいた

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

空から黒い点が三つゆっくりと近づいてくる

そして、窓から少し離れたところで止まった

 

「誰だ⁉」

「院殿天だな

 一緒に来てもらおうか」

「違う…そんな人は知らない」

 

一護さんを完全に無視して私に問いかけてきた

 

「いや、お前は院殿天だっ‼」

「違う」

 

なぜか仮面集団と言い争いになる

と言ってもそのうちの一人だけとだが

イライラしたように頭を搔き、私を指差して言った

 

「もうどっちでもいいから俺たちと来い‼」

「イヤだ」

「少しは落ち着け」

 

別の仮面男に頭を叩かれている

頭を叩かれてようやく少し落ち着いてきたらしい

 

「悪いがお前に拒否権はない

 俺たちと一緒に来てもらう」

「イヤだと言ってる」

「だからお前に拒否権はないって言ってるだろ‼︎」

「そんなの知らない」

 

またさっきと同じような押し問答が続く

緊迫した状況なのは変わらないはずなのに

若干周りの緊張が緩んできた

そんな時ガンッという音が響いた

 

「いってぇな‼︎何すんだよ‼︎」

「いい加減にしろ

 落ち着けと言ってるんだ」

「だからって小刀の柄で叩く必要はないだろ‼」

「頭に血が上っている方が悪い

 それと相手を間違えるな、俺じゃないだろ?」

 

小刀の木でできた柄で思いっきり頭を叩かれたようだ

すぐに頭に血がのぼる性格のようで、落ち着けようとしたようだが

余計に血が上ったようだ

私たちにではなく仲間に喧嘩を吹っ掛けそうな勢いなのを

うまく私たちに誘導したが、

今すぐにでも私たちに攻撃しようとしているのを

押さえつけるのが大変そうだ

 

「もう一度だけ言う

 俺たちと来い お前に拒否権はない」

「イヤだ…院殿天っていう人じゃないし知らない」

 

さすがに仮面集団もこれ以上は無駄だと思ったのか

大きなため息が聞こえてきた

 

「もういい…キリがない

 悪いがこうなれば実力行使だ」

「最初からそうしておけばもっと早く終わっただろ‼︎」

 

緩んできた緊張感が一気に引き締まった

押さえつけられていたのが一気に緩み、体勢を崩しながら

待ってましたと言うように文句を言いながら

腰に差した剣を抜いて、私に向かってきた

死覇装姿の一護さんが割り込み、剣を交える

 

「邪魔すんな‼︎俺は今、あいつのせいで気が立ってんだ

 邪魔するならケガするぞ」

「悪いが、あいつを渡す気はない‼︎」

 

二人はしばらく鍔競り合いをしていたが、距離を取る

そしてそのあとは数合打ち合っては距離を取る、を繰り返してた

夜一さんと浦原さんが私の前に立ち、

茶渡さんと石田さんが私の横に立つ

織姫さんは私の肩を掴んでいた

他の仮面男は仲間が戦っているのを見ているだけで、戦おうとしない

そんな奴らに浦原さんが問いかける

 

「アナタたちの目的は何スか?」

「そんなこと、俺たちが答えるとでも?」

「答えないでしょうね」

「ならこの問答は無意味なものですよ」

 

これでこの話は終わりだと言うように相手は二人の戦闘に視線を戻す

そんな二人に再び浦原さんは問いかける

 

「アナタたちはかかってこないんスか」

「悪いが俺たちは戦いたくないんですよ

 それに悔しいが俺たちだけでは敵わないでしょうね」

「なるほど」

 

浦原さんも諦めたように視線を戻した

二人は浦原商店から少し離れて戦い続けていた

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「ハハッ!さすがだな、死神代行

 久しぶりの楽しい戦いだ‼」

「俺は楽しくないけど…な‼︎」

 

仮面男は楽しそうだ

俺は段々防戦一方になってきた

 

(何だよ、こいつ⁉

 どんどん速くなっていく⁉)

「そろそろ限界か?

 俺はまだまだいけるぞ」

「っまだまだだ‼︎」

「そうこなくてはな‼︎」

 

かなりの戦闘狂らしい

剣八を思い出す

だんだん俺の体に切り傷が増えてきた

他の仮面男は参戦してくる様子はなかった

仮面男と距離が開いたときに天の方を見ると

浦原さんと夜一さんが天の前に立って仮面男たちと何か話しているようだった

近づいてくる気配にすぐに視線を戻し、仮面男の剣を受け止める

 

「余所見か⁉余裕だな」

「っく…!」

「そんなにあいつが気になるか?」

 

仮面に隠れて顔は見えないが、面白くないように見えた

舌打ちが聞こえた

 

「戦闘に集中しろよ‼

 そして…俺を楽しませろ‼」

「うるせぇよ‼」

(何だよこいつ‼

 一瞬でも気を抜けば斬られる…!)

 

先ほどまでとは違った雰囲気が相手の体から滲み出る

気がつけば目の前に仮面が見える

 

「っ…!」

「遅いな…これがお前の本気か?

 違うよな…⁉卍解しろよ‼」

「黙れ!」

(くそっ!卍解をする暇がない!)

 

ついていくのがやっとで卍解する暇もない

このままではまずいと思ったその時、

一羽のカラスらしき鳥が飛んできた

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

仮面集団のリーダー格の男の肩にとまると鳥が消えて行った

その瞬間男が驚いているようだった

 

「おい‼︎そこまでだ

 すぐに戻ってくるようにとのことだ

 行くぞ!」

「はぁ⁉︎ふざけんな‼︎

 いいところなんだよ…‼︎」

 

よほど一護さんとの戦闘が楽しかったのか

リーダー格の男に文句を言っていた

 

「命令だ

 従え」

「チッ」

 

舌打ちをしつつ、剣を下ろし、しぶしぶといった様子で従う

一護さんは肩で息をしていた

全身に傷がある

 

「おい‼︎逃げるのか⁉︎」

「うっせーな!俺だってお前と殺り合いたいんだよ」

「おい…!」

 

仮面男に念を押され、まだ戦い足りないようだったが、

渋々頷き、剣を鞘になおす

 

「わーてるよ!命令なんだろ

 それにお前は命拾いしたんだ

 それなりに実力はあるようだが、俺にはまだ届かない

 次はもっと楽しませろよ」

 

そう言い残して消えた

 

「院殿天はどうするんだ?」

「また作戦を練り直して出直す…

 そういうことだ。それまでそいつはお前たちに預けておくことにする」

 

そう言って他の二人も去っていった

 




今回もお読みいただきありがとうございます
次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後の15日を予定しています。

アルフレット

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