BLEACH 結界争闘篇   作:アルフレット

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これから三話分、三人の視点で書いていきます
その第一弾の今回は一護視点です
戦闘描写は難しいですね
皆様の想像力に頼りまくりです
どうか想像しながらお読みください

アルフレット


第二十四話~一護視点~

俺たちに向かってくる仮面男を俺が迎え撃つ

 

「お前が俺とやろうってか?楽しませてくれよ‼

 前より強くなってんだよな⁉」

「うるせぇ!」

「フン!まぁいい少し移動するぞ

 邪魔されたくねぇしな…黒崎一護、連いて来い‼

 お前らはくんなよ‼」

「誰も行かねぇし、邪魔しねぇよ

 やりすぎんなよ」

 

仮面男は仲間の言葉を無視して、移動し始める

仮面男に従うのは癪だったが、俺は少しでも浦原さんたちから離れるために連いて行く

 

「ここらへんでいいだろ…

 時間はたっぷりある前回の続きといこうぜ‼

 どうせ強くなってんだろ?

 ならそれで俺を楽しませろ‼」

 

数合打ち合うと前回と違い、しっかりと仮面男の動きについて行けていることがわかる

これまでの特訓のおかげで少し余裕ができた

前回と同じくらいまでのスピードには疲れ切っている身体でも何とかついていけるはずだ

 

(見える…‼これなら‼)

「ほう…前より反応はいいけど動きは鈍いな」

「っ‼」

 

一気に加速してきた仮面男を間一髪のところで斬月で受け止める

 

「ほう…‼前よりやるようになったな…‼

 でももう息切れか?まだまだこれからだろ⁉」

「当たり前だ!」

 

あいつは全く息切れしていないのに対して俺は息が切れ始めていた

午前中の特訓の疲れが全く抜けていない状態だったから仕方ないと言えば仕方ないかもしれない

それでも言い訳をしていられる状況でもない

それに負けるわけにいかない

 

(あいつは…天は俺たちが護る‼)

 

数合打ち合い、少し距離を取る

そのすきにチラッと浦原さんたちの方を見るとチャドと石田が他の二人に対して攻撃を仕掛けているところだった

二人には全く当たらず、浦原さんに至っては手出しする気がないように見えた

もともとほかの二人は戦うつもりはなかったのか会話は聞こえないが、一目でめんどくさいと思っているのがわかった

 

「おいおい…また余所見か?

 前より見えるようになったからって気ぃ抜いてんじゃねぇよ」

 

その声に視線を戻し構え直すが、前回とは違い、斬りかかってくる様子はなかった

気を抜くなって言った本人がチャドたちの方を見てそのまま俺にも聞こえるくらい大きなため息をついた

 

「はぁ…今回の任務で生じる戦闘はよ

 俺がするはずだったのによ…」

 

今までの好戦的な雰囲気はどこかに消え去り、なぜか愚痴り始めた

 

「前回は長のどうでもいいことで呼び戻されて楽しみがお預けになってよ…

 今回こそはって思ってたわけよ…

 作戦開始前に今回の任務の戦闘は全部俺がするって決めたのによ…

 何であいつらがするんだよ…

 ひどいと思わないか?

 俺から楽しみを奪うなんてな

 お前もそう思うだろ」

「…」

 

呆気にとられる

正直、そんなことどうでもいいし理解できない

それにどうしてこんな空気になったのか不思議だ

訳が分からず、俺はいつの間にか構えをゆるめていた

何も答えずに突っ立っているとチャドたちの方を見ていた仮面男が突然俺の方を見る

それに思わず身構える

 

「なぁ…お前もそう思うだろ、

 楽しみが誰かに横取りされるんだ

 そんなのお前だって嫌だろ、黒崎一護?」

「あ、あぁ…そうだな」

 

今にも泣きそうな声を出され、何だかかわいそうに思えてとりあえず同意する

 

「だからよ…お前が俺を満足させてくれよ…‼」

「っ‼」

 

今までの雰囲気は霧散して初めのような好戦的な雰囲気を出してきた

それに対して俺も斬月を構え直す

それが気に食わなかったのか仮面男はイラついた声で言う

 

「なぁ、俺はお前に楽しませてくれと言ったよな?」

「…あぁ」

 

思わず返事をしてしまう

 

「お前、このままで俺を楽しませれると思ってるのか?」

「どういう意味だよ?」

 

俺としてはこいつを楽しませる気なんて毛頭ない

 

「じゃあ…言い方を変えてやるよ

 そのままで俺に勝てると思ってんのか?」

「っ‼」

 

つまり卍解しろってことか、とやっと理解する

それと同時に今まで俺の頭から卍解することが抜け落ちていたことに驚く

 

「やっとわかったか?

 ならお前のとるべき行動はひとつだよな?」

「っ‼」

 

あいつに言われて気付いたのは癪だが

あいつの言う通り俺がとるべき行動はただひとつ

左足を一歩前に出し、重心を下げ、

右腕だけで斬月を支え、相手に切っ先を向ける

右手首に左手を添える

そして、息を大きく吸い込み言う

 

「卍…解‼」

 

俺の周りを強風が囲み、それが晴れる

 

「…天鎖斬月」

 

仮面男を見ると身体を震わせていた

 

「あぁ…いいな

 これなら楽しめそうだ

 さぁ…‼第二回戦と行こうぜ‼」

 

仮面男は仮面のせいで表情は見えないが全身からは

楽しくて仕方ないというようなオーラを出していた

それから打ち合いが始まった

 

「ふん‼」

「っく‼」

 

ようやく俺が仮面男に一撃を食らわせることができた

すると悔しがる素振りを全く見せずに嬉しそうな声を上げる

 

「いいねぇ…‼その調子でもっと俺を楽しませてくれよ‼」

(何だよこいつ⁉剣八の同類か⁉)

 

初めて剣八と戦った時を思い出させるような相手だった

 

「いいねぇ…‼その調子だ‼

 これなら少し力を使っても問題ないよな⁉」

 

さすがに仮面男も息が切れてきていた

そう言うと指で四角を書くような動きをする

 

「まぁ…まずはこれくらいからにしてやるから楽しませろよ‼」

 

そう言うと俺に向かって斬りかかってきた

それを間一髪で避ける

そして、次にかかってくるであろう方向に体を回転させる

すると目の前に仮面が見えた

その攻撃を完全に避けきれずに斬月で受け止める

 

「へぇ…やるな

 初見でこれを防いだやつはお前が初めてだ

 俺たちの一族以外でな」

 

そう言いながらまた攻撃を仕掛けてくる

それも避けきれずにまた斬月で受け止める

だんだん目で追えなくなってくる

 

(くそっ!まだ早くなるのかよ)

 

そんな俺をものともせず仮面男はまだまだとでもいうように早くなっていく

そろそろ見切れなくなってきたが何とか直撃を避けて斬月で受け止め続ける

 

「ぐっ…‼」

「そろそろ限界か⁉」

 

徐々に受けきれなくなり、身体に傷が増えていく

それでも何とか仮面男のスピードについていく

 

「まだ反応できるのか…‼

 あぁ…‼こんなに楽しいのは久しぶりだ‼

 このままお前を殺して終わらすのはもったいない

 それならばお前を殺さずに終わらせればいいだけの話だよな?」

「誰が…そんなこと…させるか…‼」

 

打ち合う中で仮面男は嬉々とした声で話している

俺とは違い話すのに言葉が切れることない

 

「俺がすんだよ…‼」

「っ‼」

 

仮面男の攻撃に耐え切れずに飛ばされる

そしてそのまま地面に叩きつけられる

浦原商店のあったところの近くまで吹き飛ばされたみたいだ

意識が遠のいていくのを何とかつなぎとめ、立ち上がろうと足に力を入れる

すると仮面男が近くに降り立ち、顔を覗いてきた

 

「驚いたぜ…‼これをくらっても立ち上がろうとするなんてな

 だがもう限界だろ?前回よりは楽しめたがまだまだだな

 お前ならもっと俺を楽しませれるようになるはずだ…‼

 今回はここで見逃してやるから、

 もっと強くなって俺を楽しませろ‼」

「待て…‼まだ…俺は…」

 

そう言って背を向ける仮面男に声をかけるが無視された

体を動かそうと力を入れるが、体が鉄でできているように重く、ピクリともしなかった

 

「黒崎くん‼」

 

井上の声が聞こえる

視線の端に二本の線が引かれる

すると少し離れたところから

 

ドォォォン‼ 

 

と二回聞こえてきた

かすれる目でそっちを見るとチャドと石田が地面に叩きつけられるのが見えた

 

「茶渡くん‼石田くん‼」

 

井上の叫びが聞こえた

井上は近かったであろう俺のところに来て顔を覗き込んできた

井上の心配そうな顔を見るのを最後に俺の意識は深い闇へと落ちて行った




今回もお読みいただきありがとうございます
どういうことかわからない箇所が多々あると思いますが、皆様の想像にお任せします

次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後ではなく3日後の28日を予定しております。

アルフレット

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