BLEACH 結界争闘篇   作:アルフレット

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ついに今日から学校が始まる…
もっと休みが欲しい…

さて、記念すべき第二十話です
今回はほのぼの回第二弾…のつもりです
今回も最後までお読みいただけると幸いです

アルフレット



第二十話

一護さんたちの 特訓が終わり、

動けるようになるまで休憩してから上に上がる

空は赤く染まっていた

 

「そろそろ皆さん帰った方がいいでしょう」

「そうだなじゃあ帰るか」

 

皆が帰る用意を終えるのを待っていると浦原さんと夜一さんが来た

 

「明日もここに来てください

 黒崎サンにはアタシから話しておくんで」

「わかった」

「天?帰るぞ」

 

一護さんが呼ぶ声が聞こえそちらに向かう

二人も後ろから付いてくる

私が行くともう準備を終えて、皆が私を待っていた

 

「黒崎サン、明日もここに天サンを連れて来ていただけますか?」

「わかった

 今日と同じくらいに来る

 今日はありがとな浦原さん、夜一さん」

 

そう言って一護さんは背を向けて歩き出す

他のみんなも口々に別れを言って歩き出す

 

「じゃあの、天

 しっかり寝るんじゃぞ」

「また明日」

 

私も二人に別れを言って皆のもとに急いだ

皆も私が追いつくまで待ってくれていた

 

帰り道、皆疲れのせいか足取りが心なしか遅かった

 

「疲れた?」

「まぁな」

 

一護さんに聞くとなんてことないように答えてくれたが、

かなり疲れているようだ

茶渡さんも疲れているみたいだったけど平気そうに見えた

石田さんは…大丈夫じゃなさそう

 

「帰ったらちゃんと休んでね?」

「あぁ…そうするよ」

 

織姫さんの言葉にうつろな声で石田さんが答える

それに織姫さんは苦笑いを浮かべていた

気がつけばもう分かれ道まで来ていた

 

「じゃあね!」

「石田さん…一人で帰れる?」

 

石田さんの様子が心配で聞いてみると

さっきよりはしっかりした声で答えてくれた

 

「心配ない、大丈夫だ」

「石田なら問題ないだろう

 殺しても死なないような奴だ」

「君に言われたくないね!」

 

一護さんとケンカを始めたから大丈夫なんだろう

本当にこの二人はなんだかんだ言って仲がいいと思ったのは

口に出さないでおいた

他の二人も呆れながら見ているが、止める気はなさそうだ

いつまでも続きそうなので声をかける

 

「私、先に帰る

 また明日」

 

そう言って体の向きを変えて歩き出せば

焦ったような一護さんの声が聞こえた

 

「おい‼ちょっと待て!

 じゃあな」

「またね~天ちゃん!黒崎くん」

「あ、おい!黒崎まだ話は終わってないぞ!」

 

織姫さんは元気よく、茶渡さんは小さく手を上げてくれた

石田さんは一護さんに文句を言っていた

このまま放っておけばまだ言い合いが続いていたようで

無理にでもやめさせて良かったと息をつく

 

「おいていくな!」

「石田さんとケンカしている方が悪い」

 

私は歩みを止めることなく一護さんが追いつくのを待った

一護さんは慌てたように隣に並んできた

隣に並び少し経った頃一護さんが聞いてきた

 

「今日は浦原さんたちと何してたんだ?」

「…父さんと母さんの昔の話を聞いた」

 

答えるとそうかと一護さんは言った

 

「いい話、聞けたか」

「たくさん話してくれた」

 

私たちの会話はそれっきりで終わり、黒崎家に着いた

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

天が心配そうに石田に声をかける

 

「石田さん…一人で帰れる?」

「心配ない、大丈夫だ」

「石田なら問題ないだろう

 殺しても死なないような奴だ」

「君に言われたくないね!」

 

俺の一言がきっかけで言い争いが始まった

 

「殺しても知らないやつは君だろ⁉黒崎‼」

「何だと⁉」

 

周りは呆れているような気がするが無視だ

すると静かだけどよく通る声で天が言った

 

「私、先に帰る

 また明日」

「はぁ?」

 

そう言うなり天は体の向きを変えて歩き出した

俺は焦って天に向かって叫んだ

 

「おい‼ちょっと待て!

 じゃあな」

 

井上とチャドに別れを言ってから天に追いつくために走った

後ろで石田が何か言っているが無視だ無視

ようやく追いつき文句を言う

 

「おいていくな!」

「石田さんとケンカしている方が悪い」

 

すぐさま正論を返され、言うことがなくなる

そこで会話を途切れさせるのはもったいない気がして天に訊く

 

「今日は浦原さんたちと何してたんだ?」

「…父さんと母さんの昔の話を聞いた」

 

たしかこいつの親父さんたちと浦原さんたちは血盟者とかいうものだったよな

だから昔のことを知っているのか

 

「いい話、聞けたか」

「たくさん話してくれた」

 

全部本当のことを話したかは怪しいがさすがの浦原さんたちも噓は言わない

…いや可能性はあるな

それでも今日の朝に感じた重苦しい空気はなかった

 

(そう言えばこいつ少し変わったよな)

 

今までのこいつならさっきみたいに石田と言い争いしていても傍観を決め込んでいたはずだ

それに、特訓の後の浦原さんへのイタズラ、夜一さんに入れ知恵されていたとしてもそんなこと今までしなかった

無表情の中にも少し表情が変わっているのが少しわかってきたような気がする

そんなことを思いながら隣を歩く天を見る

その顔は少し楽しそうに見えた

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

翌朝、昨日と同じように浦原さんのところに向かう

そして一護さんは私を浦原さんに預けると学校に行った

一護さんを見送り、中に入る

 

「今日は何するの?」

「別に何もすることはありませんよ」

 

今日は、尋問はないらしい

一護さんの特訓について訊いてみる

 

「一護さんたちは今日も特訓するの?」

「黒崎サンがすると言えばしますよ」

 

絶対にすると言う気がする

でも、今日はそれでは困る

 

「でも、今日は早く帰らないといけない」

「どうしてじゃ?」

「今日の夕食は私が作ることになってる」

「そうなんスね

 わかりました」

 

昨日の夕食時に決まったことを思い出す

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

遊子ちゃんが作ってくれたご飯をみんなで食べていると突然夏梨ちゃんが言った

 

「そう言えば天さんって料理、上手なんだよね?」

「そんなことない」

「ピクニックにの時に作ってくれた弁当はうまかったぜ」

 

一護さんが言わなくていいことを言う

すると遊子ちゃんが目を輝かせて言う

 

「そうなんだ!お兄ちゃんだけいいなぁ」

「そうだぞ!一護だけずるいぞ!」

 

何か嫌な予感がする

一心さんまでもが子供のように羨ましがる

この流れだと…自分から言った方がいいような気がして自分から言う

 

「明日の夕食、私が作る」

「え‼いいの⁉」

 

それを狙ってたくせにと思うが黙っておく

 

「別に構わない」

「「やったー‼」」

 

遊子ちゃんと一心さんは大喜びしている

夏梨ちゃんはばつの悪そうな顔をしていた

 

「ごめん、天さん」

「大丈夫、気にしないで」

 

夏梨ちゃんは話を振って私が作ることになったことを申し訳なく思っているのか謝ってくれた

一護さんはやれやれという顔で遊子ちゃんと一心さんを見てしていた

 

「本当にいいのか?

 嫌なら断れよ」

「本当に大丈夫」

 

一護さんは私が無理していると思っているのか心配そうに聞いてくれた

別に夕食を作ることは嫌ではない

ただ少し緊張するだけ

一から誰かのためにご飯を作るのは久しぶりだ

皆の好みが分からず、何を作ればいいのかわからない

 

「何、食べたい?」

「う~ん…天さんの得意なもの作って欲しいな」

「得意なもの…?わかった」

 

得意なもの…兄さんが好きだった親子丼を作ろう

ならば、明日買わないといけないものは…と考えながら

夕食の時間は過ぎていき、一日が終わった

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「それなら儂が送っていこう

 何時ごろに帰ればいいんじゃ?」

 

どうやら今日は夜一さんが送ってくれるらしい

夕食を作るのにかかる時間を逆算すると…

 

「五時半くらいに帰れたらいい

 でも、その前に買い物しないといけない」

「それなら四時半にここに出ればいけるでしょう」

 

そういうことで帰りについてあっという間に決まった




今回もお読みいただきありがとうございます
天の兄が親子丼が好きというのは特に意味はありません
何がいいかわからなかったので自分が書いたとき食べたかったものにしただけです
深く考えないでくださいね
次回も読んでいただけると嬉しいです
それでは、この辺で失礼します
次回の投稿は一週間後の9月4日を予定しております。

アルフレット

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