やはり俺の青春ラブコメは間違っていたのだろう   作:未果南

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初作品です。誤字脱字や、変な表現などあるかもさしれませんがそれでも良ければ読んでいってください
追記「、」が多すぎて読みづらいとのことでしたので「…」に変更しました。多少は読みやすくなりましたかね?
更に更に追記
同じ題名のSSが既に存在していたので名前を少しばかり変更します。


この再会がもたらすものは
やはり俺の青春ラブコメは間違っていたのだろう


ー本物が欲しいー

そんな風に願い青い春を過ごしていた俺はもういない。

本物なんてものは移ろいゆく季節の中でほんの一瞬だけ感じれるものでしかない

あの時本物を求めた俺は、俺の青春ラブコメは間違っていた

⭐⭐⭐

 

日本には有難いのかどうかはわからないが四季というものがある。

夏はリア充共が沸いてくるし暑いし嫌いだ

秋はリア充共が妙に動こうとするし嫌いだ

冬はリア充共が活発に動くし寒いし嫌いだ

 

では、春は?

春は別れと出会いの季節だという。

まぁ、大方「卒業シーズンだし入学シーズンだしこの言い方めっちゃ知的じゃね?ウェーイ」とか言ってた腐れリア充共が言い出した事だろう。

結論としてリア充が全ての元凶。

何それ、勇者は魔王とか倒す前にリア充を殲滅するべきじゃないの?

そんなことはさておき、春は別れと出会いの季節である。

それはこの社畜生活2年目に突入する俺ですら例外ではない…なんてことは無い。

春だろうが夏だろうが秋だろうが冬だろうがこちとら年中1人である。

やだ、1匹狼ってかっこいい!

 

朝、出勤してから上司に集められ、珍しく朝礼なんてものがある会社。

お決まりの挨拶だの何だの形式だけの儀式が過ぎたあとのこと。

 

上司「今月から新しい仲間ができる」

 

新しい仲間ができるってなんだよ小学生かよ第1その人ホントに仲間なの?俺にとっては仲間じゃなくて隣人になるんじゃないの?

 

俺の疑問など気にもしないで、上司が新人を紹介していく。

窓際族みたいな現状に陥ってる俺には関係無いやとばかりにボーッとしておく。

しかし、この俺が働いているとはなぁ…。

しかも社内で孤立しても毎日律儀に来てるのだ。

やばい進歩だ。

何がやばいってそんな風になっても仕事しに出社する俺の社畜根性がヤバイ。

 

「は、始めまして。本日からお世話になる…」

 

社員の円陣から弾かれた俺の所からは声しか聞こえないが、随分とゆるふわりんな声である。俺ってばやっぱり円環の理から外れた存在だから…。それなんもいいことではないな。クレイジーサイコレズさんはお帰り下さい。

この声はアレだな。昔俺にいた最初で最後の後輩らしい後輩の…なんだっけあのあざといゆるふわビッチ。

まぁ、似たような人間はいくらでもいるしな。きっと他人の空似だろう。うん。なんか一色いろはって名乗った気がするがきっと気のせいだろう。だってここ千葉から遠いもんね。そんな偶然あるはずないものね。

 

上司「それでは一色の教育係は…」

 

教育係ってなんだろう僕には関係ない事ですね。下っ端でやっと仕事が分かるようになってきた奴にやらせる訳ないですよね。

 

上司「比企谷ー。そろそろ仕事にも慣れただろ。去年してもらったみたいに一色に教えてやれ。」

 

ですよね。

 

いや、しかし待て。去年みたいでいいなら取り敢えず放置して、質問に来た時だけ「あ、すまん今忙しい」って言っておけばいいのか。それならまぁ…と思いきや。

社内の男から何故か憎悪の目を向けられた。まぁ、一色いろはさんが、俺の知ってる一色いろはさんなら容姿は素晴らしいものね。まぁ中身はうん。しかし、ただてさえアレなのにこれ以上俺の場所を奪わないで下さい。

 

「え、比企谷って…」

 

人混みの向こうで困惑する声が聞こえる。僕も困惑してます

 

「あー、始めまして比企谷です。えーと、一色さん?これからよろしくね?」

 

取り敢えず牽制のジャブ。こいつなら言わんとすることが分かるはず…っ。これ以上社内で孤立したくないです。

 

「あ、はい。よろしくお願いします」

 

祈りは通じた様だ。これでまだ俺が社内虐めを受けることは無いはずだ。でも、普段から社会とか会社とかにイジメられてるから結局変わりないね!

 

~朝礼終了後〜

「先輩じゃないですか。ここで働いてたんですね!」

 

うん、知ってた。朝礼中に知り合いだからって話しかけては来ないよね。

 

「ていうか、働いてたんですね!」

 

「まあな。あー、これからお前の教育係をやる訳だが。」

 

「よろしくお願いしますねー。あ、なるべく面倒なことはしたくないです。」

 

「変わってねーなお前…。まぁ、いいや。困った事が有ったらキャピキャピしとけ。そしたら男性社員がすぐ駆け寄ってくるぞ。」

 

「ほほぅ。でも、先輩は?」

 

「あ?俺が教えれるわけないだろう。」

 

社内でも孤立気味なんですよ?

 

「あ」

 

急に口をポカンと開けてどしたの?可愛らしい開け方ですね。意識してやってんだろうなぁ…。

 

男性社員A「一色ちゃん?これから同じ社内で働く仲間としてよろしくねー?」

 

男性社員B「わかんないことがあったらなんでも聞いていいから!」

 

男性社員C「そうそう!ひ…ひ…ひ?ひゴニョゴニョはあんま宛になんないからさー」

 

おい、そこのお前俺の名前覚えてないだろ。

いや、まぁ俺も覚えてないんですけどね。

ヒキタニとか、呼ばれなくて良かったとおもいました。

 

「あー…」

 

ちょっと?コイツ変わってねーなって目でみないでくれる?

 

「わ、ありがとうございますぅー」

 

相も変わらずあざとい…流石いろはす!

 

「でも先輩も結構頼りになるとこあると思いますけどねー」

 

小首を傾げながら言う一色。

 

あざとい…

 

てか、何言ってくれてんの?

 

「え、先輩って…知り合いなの?」

 

「はい、同じ高校出身でしてー」

 

一色によってどんどん俺の立場が危うくなっていく。やめようよ、そういうの…。

 

「へー…」

 

チラッとこちらを見てくるんじゃない

 

「ですので、取り敢えずここに慣れるまでは先輩…比企谷先輩に聞きますー。」

 

え?

 

「あ、そ、そう?」

 

おい、こっちを睨むな、俺だってやだわ。男性社員三人組はすごすごと帰っていった。

 

「というわけで、先輩よろしくお願いします」

 

ちょこんと首を傾げて言ってくる。

あ、あざとすぎぃ!

 

「…仕方ねぇな。あ、でも次からは俺にヘイトが集まらないように気をつけてね?虐めいくない」

 

「了解ですっ☆」

 

…ちょっと可愛いじゃねーか

こうして一色いろはは再び俺の後輩となった。




読んでくださってありがとうございます。続けるつもりなのでこれからも読んでくださると有難いです。

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