インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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あるぇ~? 書き上げたぞ? 更新してからそんなに時間経ってないよね? まさか、存在Xの所為か‼ 

?「主に仇為す者に、怒りの鉄槌を………」

おかしいな………聞こえてはいけない声がするんだけど………

?「主は嘆いた。人間の愚かさに……故に主は私に命じられた。仇為す者を滅せよと」

アカン、某見た目は幼女。中身はおっさんが現れよった‼ ここは逃げるべし‼

ターニャ「その身に刻め、主を冒瀆した事をな‼」

アレ? 一面が真っ白になったz………

ターニャ「茶番はこれ位にして………本編だ」

注意:幼女戦記は書くつもりは無いです。


第五十五話

ラウラの部屋を後にしたシャルロットは、キラがいるであろう場所へと向かう。

そこは誰も使わなくなった格納庫であった。元々はスカイグラスパー等の支援機を置くためのスペースであったが、キラ達を捜索にするにあたって、必要ないと考えたマリューはアークエンジェルに搭載されていたスカイグラスパーをアマノミハシラに置く事にしたのであった。

それが幸いとして、キラがラウラの機体を制作する場所には持って来いの場所であったのである。

 

「キラ~いる~?」

 

「……シャル? どうかしたの?」

 

シャルロットは目的地に着くと、キラの名前を呼んだ。すると、先の方でキラの声がしたので、そちらへ向かうと漆黒に塗装されたストライク・アストレイが鎮座していた。その前で作業していたキラであるが、シャルロットが来た事で、手を休めていたのである。

 

「………もう出来上がったの?」

 

「まぁね……でも、まだかな? ラウラに合わせてフィッティングもしたいし……幸い、規格が合っていた事で問題も無くスムーズに出来上がったよ」

 

キラの言葉にシャルロットは苦笑いをする。まさか、本当に出来上がっているなんて思っていなかったからである。

 

「後は何が残っているの?」

 

「後は、ラウラに乗ってもらうだけなんだけどね………当の本人は疲労で倒れているでしょ?」

 

「…………うん」

 

キラの言葉にシャルロットは先程までのラウラの姿を思い浮かべ、頷く。

 

「まぁ、シュミレーターのデータを入力し終わっているから、いつでも実戦に投入は出来るけどね?」

 

キラの言葉にシャルロットは驚く。なにせ、既に機体が出来上がり実戦にも投入できるほどまでに数時間しか経っていないので、驚くなと言うのが無理な話である。

 

「でも、正直な話…機体に慣れてもらう必要があるから、データ取りをしたいのが本音だね」

 

「だよね~」

 

シャルロットは胸を撫で下ろす。流石のキラでもいきなりの実践投入は考えていない事に安心したからである。

 

 

 

 

だが、敵は待ってくれなかったのである。キラが機体のロックを掛けた瞬間、一夏達と同様にアラートが鳴り響いたのである。

 

「キラ‼」

 

「行くよ‼」

 

キラとシャルロットは直ぐ様、ブリーフィングルームへと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「アラート⁉ クソッ‼」

 

ラウラもベッドに横になっていたが、アラートが鳴った為、痛みのある身体に鞭を打ってブリーフィングルームへと向かうのであった。

だが、痛みに耐えられなかったラウラは、廊下に出た瞬間に膝をついてしまう。

 

「クソッ‼ こんな事では、役に立ちやしないでは無いか‼」

 

「大丈夫か?」

 

「お前は……アスランか………なんだ? 助けてくれるのか?」

 

ラウラが自身の身体に悪態をついていると、アスランが駆け寄り声を掛け、手を差しだす。

 

「お前がそう望むのであればな」

 

「昔の私であれば、その手を跳ね除けていた。だが、もう昔の私では無い。その手を借りるぞ」

 

そう言ってラウラはアスランの手を取り、立ち上がった。だが、満足に一人では歩けない状況にアスランは溜息を吐くと、ラウラを抱える。だが、その格好に問題があった。

 

「なっ⁉ 降ろせ‼」

 

「うるさい。満足に一人で歩けないんだろ? それに、俺とお前の身長の差では肩を貸す事が出来ない。消去法ではこうする他無いんだ。許せ」

 

「だが‼ 「走るぞ」オイ‼ 話を聴けぇぇぇぇぇぇぇぇっ‼」

 

ラウラの声は、アークエンジェル内を響き渡らせ、艦内の緊張感を解す切っ掛けになるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アークエンジェル内のブリーフィングルームに集まったキラ達は、状況を把握する前にラウラが赤くなっているのと、アスランの右頬に真っ赤な紅葉が出来ている事に微笑んでいた。

それは、前の冷酷さを持ったラウラでは無く、一人の少女としているラウラの事を微笑んでいる一方、アスランの女難に苦笑いしている者の二者であった。

 

「さて、緊張が解れているようだけど気を引き締めてね? 状況を説明するわ。今、IS学園の領海内に未確認艦四隻と未確認が数十機、確認されているわ。既にIS学園からは救援要請が入っている事よ」

 

マリューは説明していく。だが、この状況で攻め込む必要があるのかと、キラは訝しんだ。

 

「ここからの作戦を伝えるわ。アークエンジェルは海上に向けて出港します。海上に出た瞬間、キラ君達には出撃してもらいます。何か質問はありますか?」

 

マリューの質問に誰も手を上げる事は無かった。と思われたが、一人の少女が手を上げた。

 

「私はどうしたら良いんだ?」

 

「ボーデヴィッヒさん「ラウラで良い」…ラウラさんには艦橋でオペレーターとして入ってもらうわ」

 

マリューの言葉に、ラウラは頷こうとした。だが、キラがそれを許さなかった。

 

「マリューさん。ラウラをこの後、借りても良いですか?」

 

「何かするつもりなの?」

 

マリューの目には、キラがラウラを襲うのではないかと訝しむ目をしていたが、キラは狼狽える事も無く、機体が出来上がっている事を伝える。

 

「マリューさん、何を思っているのか判りませんが、そんな事はしませんよ。娘もいるんですから………では無くて‼ ラウラの専用機が出来上がっています。それを使ってもらおうと思います」

 

キラの言葉に、その場にいたアスラン、マリュー、ムウ以外の全員が驚く。

アスランは既にキラがラウラの為に、既存機を使って専用機作成する事を知っていたので驚かず、マリューとムウもその事を知っていたからである。では、なぜシャルロットが驚いているのかと言うと、先程のキラの言葉を思い出して欲しい。

キラは「正直な話…機体に慣れてもらう必要があるから、データ取りをしたいのが本音だね」と言っていたのである。それを覆すような言葉だったからである。

 

「キラ‼ さっきの話と違うじゃん‼ データ取りがしたいって言ってたじゃんか‼」

 

シャルロットはキラを問い詰める。だが、マリューは時間が無い事を理由に作戦開始を告げた。

 

「シャルロットさん。その話はこの作戦を終了してからお願いしても良いかしら?」

 

マリューの有無を言わさせ無い様な微笑みに、シャルロットは何度も頷いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラとラウラ、シャルロットは、先程の格納庫の方へと向かって行った。だが、シャルロットは先程の事をキラに問い詰める。

 

「キラ? 話が違うんじゃないのかな? 君はさっきまでデータ取りがしたいから、実戦に投入しないって言ってたよね?」

 

「僕もその通りにしようとしたんだけどね? でも、機体を遊ばせれる程にアークエンジェルは潤ってないんだよ。特に今は緊急性が高いんだ。だから、仕方は無くね……それで、ラウラはそれで良い?」

 

「あ、ああ。それで、良いと思うぞ………」

 

ラウラはまさか、本当に機体を作り終わっているとは思っておらず、困惑している様子であった。

だが、格納庫に鎮座している機体を見た瞬間、困惑は消え失せ、その代わりに新たな力を手にする事になる。

 

「さて、ラウラ。君の新しい剣だよ」

 

キラ達の前にはストライク・アストレイを漆黒に塗装した機体が鎮座していた。

 

「これは……ストライク・アストレイと言う機体では無いのか? 良いのか、私がこの機体を使っても……」

 

「うん、艦長のマリューさんやムウさんにも話を通しているし、二人からも許可を貰っているからね………それで、君は戦うつもり?」

 

キラの質問にラウラは、暫し考えた。だが、ラウラの考えは変わらなかった。

 

「……ああ‼ 私は戦う‼」

 

ラウラの言葉を聞き、キラとシャルロットは微笑んだ。

 

「ラウラがそう言うんだったら、仕方が無いね。でも気を付けてね?」

 

「判っている」

 

シャルロットの言葉にラウラは強く頷いた。

 

「ラウラ、これだけは注意してほしい。今のストライク・アストレイは本領を発揮できない状況にある」

 

「どう言う事だ? まさか⁉ 欠陥機を寄こすつもりなのか‼」

 

キラの言葉にラウラは違った解釈を持ってしまい、キラに問い詰めるが、キラは苦笑いをしながら否定した。

 

「違うよ。このストライク・アストレイはストライク・アストレイであって、そうではないと言う事なんだよ」

 

「????」

 

キラの言葉にラウラは疑問しか浮かばなかった。

 

「まぁ、乗ってみてから説明するよ」

 

キラの言葉を信じて、ラウラはストライク・アストレイに乗り込んだ。その瞬間、ラウラの意識は暗転してしまうのであった。




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