インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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皆さん、お久しぶりです。
暗殺教室に集中していたり、プライベートで色々とあって中々、執筆が出来ませんでした。
正確にはスランプでしたけど………

今回、ストライカーパックが登場しますが、自己解釈があります。
ご了承下さい。


第五十三話

翌日、IS学園では一つの噂が流れる様になった。それは、ラウラがドイツ代表候補生から外され、専用機を返納したと言う事であった。

どこから流れた噂なのか詳細は誰もが知らなかったが、1年1組の生徒達は真実なのか確かめたかった。しかし、当の本人であるラウラを始めシャルロット、キラ、アスランまでもおらず、しまいにはマリューやムウの姿が朝から見られなかったのである。

 

「キラ達はどこに行ったんだ?」

 

「さぁな……だが、奴らが考えている事が全く分からん」

 

「そうですわね……あの人達が何をしたいのか……」

 

昼食時、一夏、箒、セシリア、鈴の四人は屋上で弁当を突いていた。

 

「キラ達がもしから関与しているのかな?」

 

「………どうでしょうか? もしかしたらと言う事もありますけど……」

 

「あいつらが来てから問い詰めたらいいんじゃないの?」

 

そう言って鈴は酢豚に箸を伸ばそうとした。しかし、それは叶わなかった。

 

『緊急事態発生‼ 各専用機持ちは織斑先生の指示に従う様に‼ 他の生徒はシェルターへ避難してください‼』

 

IS学園に脅威が迫っている事を知らせるサイレンが鳴り響く。一夏達は一瞬、呆けるがすぐに行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃。キラ達はと言うと………

 

「ラウラ………君の専用機の事なんだけど、作ろうと思っているんだ」

 

「ああ、シュヴァルツェア・レーゲンはドイツに返還したからな……ん? 専用機だと?」

 

キラの言葉にラウラは自分をドイツに返還した事を告げたが、キラが言いたい事はそうでは無かった。

 

「うん。それで、ラウラの戦術的にはどれが合うのか判らないから、訊きに来たんだ」

 

「私の戦術か………シュヴァルツェア・レーゲンは中近距離専用型機だったからな……それに近い物が良いな」

 

「中近距離戦か………だったら、ストライクのデータを基に作った方が早いかな? いや、でもそうなるとストライカーシステムが問題になって来るよね………ねぇ、ラウラ。ちょっと付き合ってくれる?」

 

「?」

 

キラの言葉にラウラは顔を傾げる。

そして、キラに案内されたのはシュミレーター機の前であった。

 

「キラ、これと私の専用機とどう関係があるのだ?」

 

「まぁ、物は試しと言う事で……やってみて?」

 

キラに催促され、ラウラはシュミレーター機の中に入る。そこには色々なパネルやボタンが存在しており、何がどのボタンなのか判らなかった。

すると、スピーカーからキラの声がする。

 

『聞こえる? 君には今から量産機で感覚をつかんでもらうから』

 

「いきなりだな‼」

 

『そうしないと、データが採れないしね……それと、武器に関しては事前に決めておいてね』

 

キラはそう言うと通信を切り、地球軍が量産機として使用していたGAT-01A1ダガーをシュミレーター機の画面に映し出すと、ストライカーパックの装備選択画面をラウラに見せる。

 

『ラウラ、見える? 今見せているのはストライカーパックと言って、僕が使っていたストライクのオプション武装だよ。右から高機動戦闘用ストライカーパック“エール”近接格闘戦闘用ストライカーパック“ソード”遠距離砲撃戦用ストライカーパック“ランチャー”全領域ストライカーパック“マルチプルアサルト”統合兵装ストライカーパック“I.W.S.P”中近距離万能型ストライカーパック“ノワール”の六つだよ。これを何回か試しで使ってみて、自分に合った物を選んでほしいんだ』

 

「………なぁ、キラ。一ついいか?」

 

ラウラの言葉にキラは『なに?』と短く尋ねる。

 

「ストライカーパックと言ったな…こんなにもあって、お前は大丈夫だったのか?」

 

『それは、自分の戦闘スタイルを崩さないのか? と言う質問で良いのかな?』

 

「ああ、そうだ」

 

ラウラの言葉にキラは少し思い返してみるが、今までの事を考えると使って来たのはC.Eの時と同じくエール、ソード、ランチャーだけであった。

 

『その事ならご心配なく。僕が基本的に使って来たのはエール、ソード、ランチャーだけだから……あっ、でもオオトリも使ったね』

 

ラウラは気になる言葉があったので追及する事にした。

 

「オオトリとはなんだ?」

 

『待ってね………これだ。ストライク・ルージュと言って、僕の姉(自称)が専用機として使ってた機体専用で組み上げられたストライカーパックだよ。特徴としては、他のストライカーパックを装備する事が出来るんだ』

 

「なんだそれは? 接触とかしないのか?」

 

『接触なんかはしなかったね………まぁ、これも一緒に選択肢の一つとして載せておくよ。さて、ラウラ? 決まった?』

 

キラの言葉にラウラは既に自分が最初に使うストライカーパックを決めていた。

 

「決まったぞ。順番はマルチプルアサルト、I.W.S.P、オオトリの順番だ」

 

『あれ? エールとかソード、ランチャーは使わないの?』

 

「マルチプルアサルトに装備されているのだろう? それで試験した方が良いだろう」

 

『ラウラがそう言うんだったら、それでも良いけど………判った。なら先にマルチプルアサルトから行くね』

 

キラはそう言うとコンソールを弄り、ダガーにマルチプルアサルトを装備させる。

 

『あっ、それと言っとくの忘れてた。ダガーはPS装甲…まぁ、簡単に言うなら実弾無効化装甲は装備されてないからね。相手は同じ量産機でビーム兵器搭載機だけど、実弾も使ってくるから。じゃぁ、頑張って』

 

「なっ⁉ オイ待て‼」

 

ラウラの言葉を無視してキラはシュミレーターをスタートさせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラはキラに異議を申し立てようとしたが、既に遅く、シュミレーターがスタートする。

 

「後で文句を言ってやる‼」

 

ラウラはそう言ってマニュアルに目を通した。

 

「………そう言う事か。なるほど、判りやすいな」

 

ラウラが見ているマニュアルは、オーブの一般兵や地球軍の一般兵が最初に目にするマニュアルと同じ物である。ラウラは一瞬で覚えると、操縦桿を握り締め、スタートさせた。

 

「操縦の仕方はISよりも難しいな……だが、一度理解すれば簡単な事だ‼」

 

ラウラはそう言うと、一気に速度を上げた。

すると、敵機を知らせるアラートが鳴り響く。

 

「お出ましか………さて、最初は遠距離戦から行くか」

 

そう言うとラウラはマルチプルアサルトにマウントされているアグニを構える。

 

「もう少し……もう少し………そこ‼」

 

引き金を引き、アグニから強烈なビームが迸る。敵のダガーはコックピット部分を貫通され、そのまま爆発した。

 

「次だ‼」

 

ラウラは次の敵を探し出し、シュベルトゲーベルで叩き斬ったり、ビームライフル、ミサイル、ガトリング砲でダガーを屠って行く。

 

「キラ、終わったぞ」

 

『………うん。凄いね。じゃぁ、次に移るね。I.W.S.Pは操縦性が難しいから気を付けてね』

 

キラの言葉が終わると、ダガーに装備されていたマルチプルアサルトは解除され、I.W.S.Pが装備される。だが、この時、ラウラは知らなかった。このI.W.S.Pの重さに………

 

「では、行くぞ‼」

 

ラウラが勢いよく足を出した瞬間、転んでしまう。

 

「は?」

 

ラウラが驚きの余り、操縦桿を動かさなかった所為で敵のダガーによるビームライフルによってコックピット部分を撃ち抜かれ爆散した。

 

「…………オイ。ヤマト………これはどう言う事だ?」

 

『…………ゴメン。説明不足だったね。I.W.S.Pは重量の所為でストライクより重いんだ。その結果、後ろにひっくり返ってしまうんだよ………だから、I.W.S.Pは固定砲台型と言っても過言ではないんだよ………さ、次に移ろ?』

 

「後で覚えておけ」

 

ラウラはキラの説明不足に怒りを覚えた。

最後の試験として、オオトリが選択されダガーに装備される。

 

「これがオオトリか………使いやすそうだな」

 

ラウラはそう言うと右に装備されているビームランチャーと左に装備されているレールガンを構え、引き金を引き二機連続をコックピット部分を貫通させ、爆散させる。そして、ビームライフルを構え、引き金を引きダガーのコックピット部を貫通させる。

だが、敵のダガーが潜んでおり、ラウラのダガーが持つビームライフルが撃ち抜かれ、爆散するがラウラは咄嗟の判断で撃ち抜かれたビームライフルを放り、シールドを掲げて爆発からのダメージを軽減させる。

ラウラは、大型対艦刀をパージさせ、ミサイルランチャー、三連小型ミサイル、ビームランチャー、レールガンを放ちながら突撃し、ダガー全機を破壊したのであった。




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