インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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長らくお待たせしました。
ヒロインのアンケート、ありがとうございました。
結果発表の方は後書きの方に書かせて頂きます。
いやぁ~、接戦でしたわ。

と言う事で、本編へ行きましょう‼


第三十三話

シャルルは一夏とは別の通路を使い、部屋に戻った。

 

「フゥ~戻った。さっぱりしたいし、シャワーでも浴びよ」

 

そう言ってシャルルはシャワールームに入って行く。だが、それにより、彼の正体をばらしてしまう事になってしまうが、この時、シャルルは知らなかった。

 

 

シャルルがシャワールームに入った数分後、一夏が部屋に戻って来た。しかし、一夏だけでは無かった。キラとアスランも一緒に部屋に来ていた。

 

「一夏、シャルルが居ないから言うけど……」

 

「……」

 

キラは真剣な面持ちで一夏に真実を告げる。

 

「シャルルは女の子だよ」

 

「………は?」

 

キラの言葉に一夏は聞き直す。

 

「だから、シャルルは女の子で本当の名前はシャルロット・デュノア。でも「そこからは自分で話すよ」…シャルロットさんか」

 

キラの言葉を遮る様にシャルル改めシャルロットが言う。その姿はジャージに本来はあり得ない所が膨らんだシャルロットが立っていた。

 

「僕の本当の名前はシャルロット・デュノア。でもね、僕は社長…父の愛人の子なんだ」

 

シャルロットの衝撃の言葉に一夏は驚く。しかし、キラとアスランは驚く表情をしなかった。

 

「その様子じゃ、僕が女だって事は知っていたんだね?」

 

「………ああ、ある組織に頼んで調べてもらった。シャルロット・デュノア。16歳。トゥルーア・デュノアの愛人、シルヴィア・ホルクスの第一子。その後、体調不良を起こし、シルヴィアは帰らぬ人となる。そして、デュノア家に籍を入れ替え、今に至る。だな?」

 

「そうだよ。僕はね、愛人の子で義理の母親からは『この泥棒猫‼』で罵られたっけ………はぁ、もう僕は此処には居られないね」

 

シャルロットは諦めたかの様な表情をする。

 

「でも、どうして男のフリなんてしたんだ?」

 

「会社の命令……正確には義理の母親の命令なんだけどね?」

 

この言葉を聞き、キラとアスランは確信を持った。社長である父では無く副社長の義母が命令する。即ち、父親は知らなかったと言う事である。

 

「質問良いかな? 君はお父さんと話したことはあるの?」

 

「最初と途中だけかな? いつも義母が僕に命令していたから……」

 

キラの質問にシャルロットは答えると、キラはアスランの方を向き頷くと携帯を取り出し、あるところに電話する。

 

「キ、キラ‼ お前何してんだ‼」

 

「黙ってくれるかな、一夏」

 

「ッ⁉」

 

キラの見た事も無い表情に一夏は何も言えなくなってしまう。

 

「あっ、楯無さんですか? キラです。今から来てくれますか? はい、判りました」

 

「キラ」

 

「うん、楯無さんが来てくれるって。これで大丈夫かな」

 

キラとアスランの会話に付いて来れない一夏とシャルロット。すると、扉がノックされる。

 

「僕が出るよ」

 

そう言ってキラが扉を開けると、一人の少女と女性が立っていた。

 

「パパ‼」

 

「「パパ⁉」」

 

少女の言葉に一夏とシャルロットが驚く。

 

「ごめんね、明日菜ちゃん。それと楯無さんも来てもらってすみません」

 

「大丈夫。ママと一緒に遊んでたから」

 

「良いのよ。私も直接、話を聞きたいと思ってたから。さて、と。事情はキラ君から聞いたわ。シャルロット・デュノアさん?」

 

楯無の言葉にシャルロットは表情を硬くする。

 

「大丈夫よ、取って食おうと言う訳じゃないんだから」

 

苦笑いしながら楯無はシャルロットに言うと、真剣は表情に切り替わる。

 

「先に自己紹介からね。私の名前は更識楯無。そこにいるキラ君の彼女よ。「楯無さん⁉」強ち間違ってないでしょ? 話を戻すわ。それとここでは肩書も持っているの」

 

そう言うと扇子を開くとそこには達筆で『生徒最強』と書かれていた。

 

「学園最強と名乗りたいんだけどね……織斑先生がいたら……ね?」

 

「「あ~あ」」

 

楯無の言葉に一夏とシャルロットは納得する。

 

「また、話が脱線したわ。君の事を調べたのは私よ。私はね日本を代々、裏から護って来た組織の長なのよ。まぁ、調べるのは簡単だったわ。だって、どうぞ調べて下さいって言ってるようなプログラムだったわ。そこで、君の情報を得た。まぁ、本当はお父様も君は学生として入学する予定にしていたんだけどね、横やりの所為でこんな形になってしまった。………フゥ~話し過ぎて疲れたわ。後はよろしくねキラ君。あっ、それと、シャルロットさん。君はある意味で今は自由の身よ。今は、ね。行きましょう、明日菜ちゃん」

 

「は~い。またね、パパ‼」

 

そう言って楯無と明日菜は部屋を後にする。

 

「色々とツッコミたい所があるが、それは置いとくとして、これで良いのか? シャルロット」

 

「えっ?」

 

一夏の言葉にシャルロットは意味が判らず傾げる。

 

「それで良いのか‼ 良くないだろ‼ 親がなんだ‼ 子供の未来を親が決めて良い筈がない‼」

 

「い、一夏……なんだか変だよ?」

 

シャルロットの言葉に一夏は冷静になる。

 

「ごめん、シャルロット。俺と千冬姉は親に捨てられたんだ」

 

「あっ………」

 

「「………」」

 

一夏の言葉にシャルロットは資料で見た『両親不在』の意味が判り、言葉が詰まってしまう。しかし、キラ達に至っては、両親が死んでしまっている為、一夏の処遇に関してはなんとなく察しが付いていた。

 

「さっき、楯無さん? が言ってた通り、この学園の特記事項第二一、本学園における生徒は、その在学中はありとあらゆる国家、組織、団体に帰属しない。また、本人の同意が無い場合、それらの外的介入は例外を除き、原則として許可されないものとする。これがある限り、シャルロットは3年間は何事も介入されないと言う事だ」

 

「よく覚えきれたね?」

 

「勤勉なんだよ、俺は」

 

シャルロットの言葉に一夏が答えるが、そこにキラとアスランが横やりを入れる。

 

「でも、特記事項にしてもISの事にしても僕達に泣き付いて来たのは誰だっけ?」

 

「そのおかげで今のお前が居るんだが?」

 

「はい、感謝しております」

 

二人の言葉に一夏は唯々、頭を下げるだけであった。

 

「まっ、冗談は此処までにして」

 

「これからの事でも話すか」

 

「これからの事?」

 

シャルロットの言葉にキラとアスランは頷く。

 

「シャルロットさん、今の貴女は自由の身でもあるけど」

 

「反対に束縛されているとも言える」

 

「えっ?」

 

キラとアスランの言葉にシャルロットは疑問を持つ。二人の言葉の意味に。

 

「君の今の置かれている状況としては、あやふやな所が多くある。自由の身と言っても、それは学園内と言う事」

 

「だが、一方で学園から出てしまっては束縛される事もある」

 

「だ、だけど‼」

 

「そう、『本学園における生徒は、その在学中はありとあらゆる国家、組織、団体に帰属しない。また、本人の同意が無い場合、それらの外的介入は例外を除き、原則として許可されないものとする』だけど、言ってるよね。例外を除きって…」

 

「あっ‼」

 

キラの言葉にシャルロットは漸く、キラとアスランの言っている言葉の意味が判った。

 

「僕は、学園から出てしまったら……」

 

「そう言う事だ。だが、それを回避する事も出来る」

 

「ホントか‼」

 

「ああ。だが、それにはそれ相当のリスクがある。それに耐えられる?」

 

「………」

 

一夏は希望が見えたと思った。しかし、現実はそう容易い物では無い。アスランはそれを確かめる為に、シャルロットに問うのであった。




シャルロットは、自分の正体をキラ、アスラン、一夏に明かした。しかし、学園を追放されるかと思われたが、楯無の力によって追放は免れた。
しかし、アスランはシャルロットにある事を尋ねる。

次回「篠ノ之束」

シャルロットの呪縛を解かせ、束‼

誤字、脱字、感想、指摘等ありましたら、どしどし送ってください‼





結果発表‼

キラ……シャルロット

アスラン……ラウラ

一夏……残り


「「残りってなんだ(ですの)‼」」

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