インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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前回の話は一部を消去して、書き直しを行いました。
少し、自分の納得と言うか、意味不明な事でしたので書き直しです。
まぁ、最初の所は書き直しは行っていませんが、中盤辺りから追加しました。

では、本編です‼ どうぞ‼


第二十七話

ジブリール率いる組織『ロゴス』は国際IS委員会と会談をしていた。

 

「では、これで我々の悲願は叶うのですね?」

 

「ええ、そうです。私達も無駄な事はしたくは無いですが、今回ばかりは協力が不可欠だという結論に至った為、こうして会談をしているのです」

 

委員会の委員長である西本恵梨香はジブリールの言葉に踊らされている事に気が付く事は無かった。

ジブリールからすれば、委員会は邪魔な存在でしか無い。その為、自分が考えている事に邪魔を入れてほしくないと思い委員会に協力をすると言う事で合意をした。しかし、ジブリールの内心では協力は兎も角、委員会自体を潰す算段で今回の会談を行っているのである。

ジブリールは、女性権利団体のトップに立つ人間である。この団体の目的は男性主義の会社を男女平等会社に変更させる為だけに設立された団体であった。

しかし、ISが登場した事により、男女平等社会が壊滅し、女性主義社会に変貌してしまった。これを助長させたのが国際IS委員会であった。

委員会は、全世界に女性だけの優遇社会を作る事を前提に、世界各国にISコアを渡していたのであった。その結果が、現在の世界の有様なのである。

ジブリールは何としてでも、女性主義社会から男女平等世界に戻そうとしていた。しかし、それをする前に勘付いていた委員会が、手回しを行いジブリールの行為をすべて無駄にさせていた。

それを知っても尚、今回の委員会との会談をすると言うのは、ジブリールにとって最高のチャンスであると考えていた。

 

 

 

そして、もう一つの組織ではギルバート率いる亡国企業である。

この企業は、表の顔は産業生産企業として名が通っており、裏の顔は反委員会に対するレジスタンスに武器を輸出している密輸企業として裏では名が通っていた。

特に、ギルバートが制作した男性でも搭乗できるパワードスーツ『ジン』はレジスタンスの中では最大の評価を得ていた。

ジンは、ザフトの主力機として活躍していた機体である。それをISサイズまでダウンさせ、コストダウンを行った結果が、現在のジンの姿である。

見た目はジンそのものであるが、内部構造が異なっており全面モニターを搭載しバッテリー型のジェネレーターを搭載する事により、現在世界で開発が進んでいる第三世代機よりもすべてが勝っていると言われているほどであった。

 

「ギル。もう少しで私の機体の調整が終了するようだ」

 

「そうか……最近では亡国企業が暗躍している時代だ。我々の機体の調整を早めなければ、後々に大変な事になりうる可能性があるな」

 

「昔みたいな事はごめんだよ」

 

「判っているよ、ラウ」

 

ギルバートとラウはそう言うと、一枚の用紙を出した。そこには、とある内容が掛かれている用紙であった。

内容は、国際IS学園解体作戦であった。

 

 

 

 

 

 

IS学園では、クラス対抗試合で学園中が熱気に包まれていた。一年の部では中国の国家代表候補生鳳鈴音と男性第一号IS操縦者の織斑一夏が向き合い、試合開始の号令を待っていた。

一度は離れてしまったが、学園で再開した二人は一年間と言う溝を埋めるかの様に話をしていた。それは、一人目の幼馴染である篠ノ乃箒やイギリスの国家代表候補生であるセシリア・オルコットが嫉妬を覚えるかの如くであった。

そして、現在は敵同士として向かい合っていた。対戦前に二人は、お互いに手抜きをしないと言う暗黙の言葉で会話をしていた。

 

そして、試合の号令が鳴るのであった。

 

『それでは、両者。試合を開始して下さい』

 

この開始の言葉を聞くと、一夏と鈴は同時に動いた。

 

「ハァァァァァァァァァッ‼」

 

「ウォォォォォォォォォッ‼」

 

お互いの武器で斬り合いが始まる。一夏の武器である『雪片弐型』はまだ実体剣で『零略白夜』を発動させていなかった。これは、キラとアスランの二人による訓練によって培った物であった。キラとアスランは、一夏の『雪片弐型』の本来の力の出し方に注目した。千冬の過去の戦績のデータは余り、出回っていないが学園に残されている物を研究し、キラ達二人や千冬からのアドバイスで、今回の戦闘の仕方を身に着けたのであった。

だが、実力としては鈴の方が格段、上であった。どう足掻いても一夏には荷の思い戦いを強いられていた。

 

「どうよ、降参でもする?」

 

「ハッ‼ 誰がするかよ‼」

 

鈴の言葉に一夏は大きく息を吐く。そして、一夏はキラに言われた言葉を思い出す。

 

『一夏、君には一つの弱点がある』

 

『弱点? それって何なんだ?』

 

『君の専用機の白式だけど、一切、遠距離武装を搭載する事が出来ない事は知っていると思う。それの所為で君の戦いは、近距離格闘での戦闘が余儀なくされている。そこで、君に一つ教えておこうと思ってね。これは織斑先生から教えられているかも知れないけど、実機を使った訓練はしていないと言う事だから、僕がその訓練に付き合うよ』

 

キラはそう言うと、機体を展開する。

 

『今から見せるから、自分で考えて行動してみて』

 

そう言うとキラは徐にストライクを展開させ、ストライカーパックをマルチプルアサルトにし、一気に加速させた。それは、イグニッション・ブーストと呼ばれるものであった。

 

『これが君にとって一番の力になる物だよ』

 

『判った』

 

時間は少なかったが、一夏は十回のうち二回は成功をするほど実力を上げて行ったのであった。

 

 

「鈴、本気で行くぞ」

 

「ッ⁉ 判ったわ。私も今以上の力で行ってあげるわっ‼」

 

一夏が白式を加速させようとした時、アリーナを覆うバリアが破壊され、其処から十五機の未確認機が入って来たのであった。

 

 

 

 

時を戻し、管制室ではキラ、アスランを始めとして千冬、真耶、マリュー、ムウの六人が一夏と鈴の戦いを観戦していた。

 

「ヤマト、ザラ。お前たちにはどう言う風に見える?」

 

「質問の意味が判りませんが、こういう事ですか? 『一夏と鳳鈴音とではどちらが強いか』……そうですね。正直、彼女の成績が判らないので、何とも言えないと言うのが答えです」

 

「僕も同じ考えです。アスランが言うに、彼女の力に関しては未知数です。それに、一夏に関しても同じことが言えます」

 

アスランとキラの回答にマリュー、ムウ、千冬は納得をする。しかし、真耶に関しては良く判っていない様子であった。

 

「お前たちならばどう言う風に戦うつもりだ?」

 

「そうですね…………今の機体で言ううのでしたらオオトリ型を使うかマルチプルアサルト型を使うかですね。彼女に対して近距離格闘戦では、少々分が悪いです」

 

「俺は、今の機体でしたらバックパック変更が出来ないので、一回、離脱して遠距離で攻撃を行い彼女の機体のタイプを見て考えますね」

 

「「本来の機体でしたら、一気に攻め込みますが」」

 

キラとアスランの言葉に千冬と真耶は冷や汗を掻く。一方のマリューとムウは苦笑いをするのであった。

ストライクとイージスでは、キラ達の本来の力を発揮する事が出来ずに、苦戦を強いられるかも知れないが、本来のストライク・フリーダム、インフィニット・ジャスティスであれば、発揮する事が出来るので楽に戦闘する事が可能であった。それを一番、判っているのはキラ達自身であり、身近で見ていたムウやマリューである。この結果になるのは致し方が無いと言える。

 

「一夏がイグニッション・ブーストを仕掛けるつもりだぞ?」

 

アスランの言葉で全員がモニターを注目し、一夏の特訓の成果を見ようとした。しかし、その瞬間、アリーナを覆うバリアが破壊され、其処からキラやアスラン、マリュー、ムウがよく知る機体が入ってくるのであった。




キラ達が知らない所で、二つの組織が暗躍しようとしていた。また、一夏がイグニッション・ブーストを仕掛けようとした時、アリーナを覆うバリアが破壊された。
中に入って来たのはキラ達が知る機体であった⁉

次回『二つの組織』

不届き物を破壊する為に翼を広げよ‼ ストライク・フリーダム‼



久々にしました。何度か、抜けていたので行わないといけないと思いしました。
誤字脱字、感想、指摘、質問等、受け付けております‼

感想くれたら嬉しいな。壁|д゚)チラ

指摘を受けましたので、修正を行いました。

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