インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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勉強の合間に書き上げました‼ 結構しんどかったです。


第二十四話

黄金のISが侵入機を破壊した後、一夏達に振り返ると一夏達はサッと身構える。

 

『おう、嬢ちゃん達……男もいるけど大丈夫か?』

 

黄金のISから男性の声がすると、一夏達は驚いた。男性操縦者は未だに一夏とアスラン、キラの三人だけだからである。

 

「お……とこ……」

 

『ん? 何か言ったか?』

 

「そこの機体、所属を教えろ」

 

すると、千冬が観客席に刀を持って現れる。

 

『おっと、これは失礼』

 

そう言うと黄金のIS。ムウ・ラ・フラガが機体を量子変換する。

 

「オーブ連合首長国宇宙軍第一機動艦隊旗艦アークエンジェル所属、ムウ・ラ・フラガ准将だ」

 

ムウはオーブ式の敬礼をしながら所属を千冬に言う。

 

「あー、すまない。私にはその国は聞いた事が無い。だが、知っているかも知れない奴らなら……」

 

「そうか………おっと、そうだ。ここにドックはあるか?」

 

ムウの言葉に千冬は頭に?を浮かばせるのであった。

 

 

 

 

少し時間を戻し、キラ達はアリーナに突入すると、ビームライフルやドラグーン、レール砲などを使い侵入機を破壊していく。

だが、それでも敵の数は減らずキラ達の体力が消耗していくだけであった。

 

「キラ、このままでは俺達がやられるぞ‼」

 

「判ってる。でも、二人だけでは対処しきれない‼ ッ⁉ アスラン‼」

 

「判っている‼」

 

キラ達が見たのは、セシリア達がいる観客席にジンが三機、突入している所であった。キラは一気に機体を加速させる。だが、敵もそれを見す見す見逃す筈もなく、キラの行く手を阻みに来る。

 

「君たちに構っている暇は無いんだよ‼」

 

キラは一気に畳掛ける気持ちで、全武装を放つ。しかし、それでもキラ達の行く手を阻むジン達。そこへ、一機の機体がキラ達に迫っていた。

 

「あれは……」

 

「アカツキ? どうして准将の機体が⁉」

 

『こちら、オーブ連合首長国第一宇宙軍旗艦アークエンジェル所属、ムウ・ラ・フラガ准将だ。そちらの識別を教えてくれ』

 

アカツキのパイロットはムウ・ラ・フラガであった。

 

「ムウさん⁉」

 

「どうしてここにいるんですか⁉」

 

『やっぱりボウズ共か‼ それよりもこれはどう言う事だ?』

 

ムウの質問に応えたかったが、先に侵入機の破壊を優先する事にした。

 

「すみませんが、僕達は先を急いでるんで‼」

 

「准将、すみません‼」

 

キラ達はそう言うとムウの後にし、侵入機の破壊に向かう。

しかし、後方で一夏達に向かっていた侵入機がムウの手によって破壊されたのを確認すると、少し安堵する。だが、まだ侵入機が山ほどいたので、キラ達はそちらをムウに任せ、先に破棄に向かって行った。

 

「邪魔をするな‼」

 

「僕達の邪魔をしないでくれ‼」

 

キラとアスランのコンビネーションにより、侵入機は破壊され残っているのは残骸だけであった。

 

「片付いたね、アスラン」

 

「ああ、俺達も機体を解除して准将の所に行かなくてはな」

 

キラとアスランは機体を上昇させ、誰もいない所で機体を量子変換しムウの元へと急いだ。

 

 

 

時を戻して、千冬とムウは真耶を含めた三人で話し合いがされる事になった。その際、ムウはアークエンジェルに機密に連絡を行い、一旦海底で待機する様にマリューに伝えていた。これは、ある意味で未開の地に空を飛ぶ戦艦がある事を知らせない為でもある。

 

「では、貴方はいつの間にかこの世界に来ていたと……?」

 

「ああ、そう言う事になるな。それに、俺の機体は元々は18mはある代物だ。だが、蓋を開けてみれば5m位に縮んでいる」

 

ムウはそう言うとキラ達の事が気になり、千冬達に質問する事にした。

 

「すまないが、一つ質問だ。さっきの二機の機体についてだが」

 

ムウのこの言葉に千冬と真耶が激しく反応する。

 

「あの二機についての事を知っているのか?」

 

「ああ、知っている。いや、正確には機体そのものは知っている。だが、パイロットが誰なのかを知りたいだけだ。もしかしたら知っている奴らかも知れないしな」

 

「「………」」

 

ムウの言葉に千冬と真耶は一度、顔を見合わせ頷いた。すると、真耶が懐から携帯を取り出しあるところに連絡をする。

 

「あっ、更識さんですか? 私です。山田です。そちらに天使と騎士はいますか? ………はい、判りました。では、今から言う所に連れて来てください。場所は…地下機密格納庫です」

 

真耶はそう言うと携帯をしまう。

 

「先生、楯無さん達が既に天使たちと合流していると言う事でしたので、こちらに呼びました」

 

「判った。さて、もうしばらく待って頂く事になりますがよろしいですかね?」

 

「ああ、大丈夫だ」

 

ムウはそう言うと千冬達に笑顔で返事をする。真耶はそれに当たってしまい顔を赤くしてしまうには、仕方が無い事である。千冬は、特に気にもしていなかったが………

 

 

 

 

それからしばらく時間が過ぎた頃、機密格納庫に女性二人と少女が一人、男性が二人の計五人が入ってくる。

 

「織斑先生。天使達をお連れしました」

 

「そうか、では中に入って来てくれ」

 

「判りました。キラ君、アスラン君」

 

楯無の呼び声でキラとアスランが中に入る。そこにはムウの姿があり、キラ達は驚きでその場で固まってしまうのであった。

 

「やっぱりボウズ共か‼」

 

「ムウさん⁉」

 

「准将⁉」

 

キラ達はアカツキのパイロットが本当にムウ・ラ・フラガだった事に衝撃が襲った。先ほども会っていたが、戦闘に集中していたので、ムウの事は頭の隅どころか頭の中に入っていなかったのであった。

 

「ムウさんが居ると言う事は………」

 

「カガリやラクスは……」

 

「………残念な事だが、この世界ではなく向こうで政治家としてやっている。それに、嬢ちゃん達はボウズ共を心配をしていたぞ?」

 

「「………」」

 

この言葉を聞いてキラ達は黙る他無かった。最愛の人を置いて来てしまった事が一番の心配であった。キラ達はずっとカガリとラクスの事を心配していたのだ。

 

「んんっ‼ よろしいか?」

 

千冬の言葉でキラ達は千冬達に向く。

 

「では、フラガ准将。あなたはヤマト達の知り合いと言う事で良いんですね?」

 

「ああ、そうだ。それで、俺は……いや、俺達はどうなる?」

 

「達? それはどう言う事ですか?」

 

ムウの言葉に千冬は聞き返す。

 

「おっと、そうだった。アークエンジェルの事をすっかり忘れてた」

 

「「アークエンジェル⁉」」

 

「「?」」

 

ムウの言葉にキラ達は驚きの声を上げ、千冬達は何が何やらでさっぱりであった。

すると、いきなり警報が鳴り響き始める。

 

「何が起きた‼」

 

千冬はすぐに格納庫に設置されている電話で司令塔に連絡を入れる。

 

『海底から高速で接近する熱源を確認しました‼ 数は一。大きさは……ッ⁉』

 

「どうした、何があった‼」

 

『落ち着いて聞いて下さい、織斑先生。大きさは戦艦並みの大きさです‼』

 

「は?」

 

司令塔の回答に千冬は変な声で答える。

 

『ですから‼ 大きさが戦艦並みの大きさなんです‼』

 

「………」

 

再度の回答に千冬の思考はショート仕掛けていた。

 

「すまない。それは俺が乗って来た戦艦だ。名前はアークエンジェルだ。一度、向こうに連絡をしたら判る。その際に俺とキラ達の名前を言えば大丈夫だ」

 

ムウの言葉に半信半疑の千冬であったが、背には代えられぬと思いでムウの言葉を司令塔に伝えるのであった。




次回予告‼
国際IS学園に突如として襲う襲撃であったが、キラ達の奮闘の末、壊滅する事に成功する。だが、一方でキラ達の馴染みの深い者達が現れる。
そして、暗躍する組織が二つあった。

次回、再会Ⅱ

全てを無にしろ、デストロイ‼



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