インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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皆様、お久しぶりでございます。
長らくお待たせしてしまい、この作品を忘れている方も多いのではございませんか?
大丈夫ですよ? ちゃんと書いています。
書いては消して書いては消しての繰り返しですがwwww。

と言うことで(どう言う事だよ)完成したので、投稿します。


第八話

キラとアスランの思惑に嵌ってしまった簪であったが、全くそれに気付いていなかった。

 

「キラ、言ったのは良いが、これからどうするんだ?」(ひそひそ)

 

「如何しようか」(ひそひそ)

 

「オイッ」(ひそ)

 

「ねぇ」

 

「「は、はいっ!!」」

 

「?」

 

キラとアスランは簪に聞こえないように細心の注意を払っていた所為か、簪の声掛けに驚いて変な声を出し簪は頭を傾げる。

 

「どうかしたの?」

 

「ううん、大丈夫だよ」

 

「ああ、俺達はまだこの場所に来た事がなかったからな。少し臆病になっているようなんだ」

 

「僕達って元々田舎育ちだからね。都会が眩しいんだよ」

 

「そうなんだ………それで、何を買いに来たの?」

 

「俺は文房具を」

 

「僕はコーヒーメイカーをね」

 

簪の質問にアスランとキラは素直に答える。

 

「そうなんだ。私はコーヒーに関しては無知だけど、売っている所なら知っている」

 

「案内してもらっても良い?」

 

「判った」

 

簪はそう言うと先頭を歩き出し、キラとアスランもそれに続き歩き出す。

 

「此処だよ」

 

「ありがとう。僕は中で買い物してくるからアスランと簪さんは文房具の方を見てきてよ」

 

「えっ? でもヤマト君が………」

 

「僕の事は良いよ。それに《ここでアスランにアピールしておくのも良い事だよ?》」

 

「ッ!! うん、判った。ありがとう」

 

「如何致しまして。買い物が終わったらアスランの方に連絡をするよ」

 

「判った。じゃぁな、キラ」

 

アスランはそう言って簪と一緒に文房具の方に向って行く。

 

「さて、僕も買い物するか」

 

そう言ってキラは店内に入り、コーヒーの豆を買うのであった。

 

 

 

一方、アスランと簪は文房具売り場に来ていた。

 

「それでだ、簪。使いやすい物って何かあるか?」

 

「そうだね………これなんて如何?」

 

アスランの質問に答える為に簪は一本のシャーペンを渡す。

 

「これはゲルシャーじゃないか? 使いやすいが、グリップが軟らかすぎて逆に使いにくい」

 

「そうなんだ…………なら、これは?」

 

「これは、固めのグリシャーか………ああ、こっちの方が使いやすいな」

 

「そうなんだ」

 

「ありがとう、簪」

 

「/////」

 

アスランの天然の笑顔で簪は顔を赤くする。

 

「どうかしたのか? 顔が赤いが…………」

 

「な、何もないよ!! うん、大丈夫!!」

 

「そ、そうか。それにしても、此処は何でも揃っているな」

 

「日本で大きいデパートだからね。アリゾナスは。それに、此処に無い物は無いって言われているほどだもん」

 

「そうか。さて、ノートやシャーペン、ボールペンも買ったしキラに連絡するか」

 

「そうだね。お願いするね?」

 

「ああ…………ん? おかしいなさっきまでは電波が立っていたのに」

 

「あれ? 本当だ。私の携帯も圏外になっている」

 

「おかしい…………」

 

アスランは何か嫌な予感がし、簪の手を引っ張る。

 

「ザ、ザラ君!!?」

 

「此処は危険だ」

 

「えっ?」

 

簪はアスランが言った事が良く判らなかった。

 

「一旦、キラの元に向うぞ?」

 

「う、うん」

 

アスランと簪はコーヒー売り場まで戻っていく。

その瞬間であった。デパートの出入り口からワラワラと武装した人間が入ってくるや否や、装備している銃を構えた。

 

「嫌な予感はこれかっ!!」

 

アスランは自分の予感の的中に悪態をつき、簪を抱え生垣の後ろに隠れた。その瞬間、構えられた銃から火が吹き、逃げ惑う人たちに襲い掛かっていく。

中には子供も混じっており、撃たれては倒れそのまま動かなくなってしまう子供や老人、大人達がいた。また、子供を抱えたまま絶命する親も混じっていた。

 

「クソ、こんな時に限って」

 

「ざ、ザラ君?」

 

「簪、少し黙っていてくれ。見つかる危険性がある」

 

「う、うん」

 

アスランの何も言わせない言葉に只、頷く事しかできない簪であった。

 

「チッ、銃を持ってきていれば………いや、此処で銃撃戦などしたらもっと犠牲者が出てしまう。如何すれば良い………考えろ。アスラン・ザラ」

 

アスランは悩んでしまう。

 

『き……る…ア……ン…ラ』

 

「この声は!!」

 

『聞えるか、アスラン・ザラ!!』

 

「聞えます。緊急事態です」

 

千冬の声がジャスティスから聞えてきたので、急いで個人通信に切り替える。

 

『聞えているなら、そのまま聞け。学園長から許可が出た。ヤマトにも伝えろ。限定的なリミッターも解除し終わっている。既に完全な状態で戦えるようにしている』

 

「感謝します。織斑先生」

 

『では、健闘を祈る。まぁ、すぐに終わると思うが』

 

そう言って千冬は通信を切った。

 

「これで何とか行けたな。簪、今から見ることは誰にも言うな」

 

「う、うん」

 

「キラ、聞えたら返事をしろ」

 

アスランはジャスティスの待機状態であるネックレスを首下から取り出した。

 

『聞えるよ、アスラン。さっき、僕の方にも織斑先生から聞いたところだよ』

 

「そうか、なら話は早いな。行くぞ」

 

『うん。誰を敵に回したかを目に物を見せないとね?』

 

「ああ!!」

 

アスランはそう言うと生垣から出る。

 

「誰だ、貴様は!!」

 

「撃て、撃てぇぇ!!」

 

すぐにアスランの姿を見つけるや否や銃の引き金を引いた。しかし、アスランに当たる前に光り輝き、そこには真紅の全身装甲のISが現れる。

 

「なっ!!? ISだと!! オイ、IS部隊を投入させろ!!」

 

「ハッ!!」

 

銃を構えていたリーダーらしき男が部下に指示を出し、部下は腰に装備してあったロケットランチャーを上に向けて撃ち、爆発が起きた。

その瞬間、上空のガラスが割れ、そこからラファール・リヴァイヴや打鉄が入って来る。ラファール・リヴァイヴはアスランが駆るジャスティスを見るや攻撃を開始しようとしていた。

しかし、そうも簡単に問屋は下ろしてくれず、ラファール・リヴァイヴの武装のみが、爆発した。

これには、IS部隊の女性は驚き、隙を見せてしまう。その瞬間、何処からか現れたビームによってシールドエネルギーが尽き、ISが強制解除されてしまう。

 

「なっ!!? どう言う事だ!!」

 

「こう言うことだよ」

 

「だ、誰だ!!」

 

リーダーの男は急に聞えた声に反応する。

 

「此処だよ」

 

すると、ジャスティスの横にもう一機の全身装甲型のISが降り立つ。

 

「此処で降参してください。ISには通常武器は通用しません」

 

「此処で撃たれるか、降参して命を大切にするか。どっちか選べ」

 

キラとアスランはビームライフルを構えた。

 

「クッソォォォォォォォォォォォォ!!」

 

男は急に上着を脱ぎ捨てると、体中にダイナマイトを装着した男が現れる。

 

「これだけの爆薬があればこのデパートもお仕舞いだな!!」

 

「リーダー!!」

 

「キャッ」

 

「簪!!」

 

部下の一人が簪に銃を付きつけながらリーダーの下に向って行った。

 

「よくやった。さぁ、形勢逆転だな? ええ?」

 

「クッ」

 

簪を人質に取られ、無闇に動けない二人は悔しがる。

 

「撃ち貫け!!」

 

その瞬間、キラ達の後方から水が出てきてリーダーと部下のみを水の塊の中に閉じ込めた。

 

「詰めが甘かったわね? キラ君、アスラン君?」

 

「「た、楯無さん!!?」」

 

「おねぇちゃん」

 

現れたのは簪の姉であり、学園最強(笑)と言われている更識楯無であった。

 

「作者、後でミストルティンの槍とクリアパッションのオンパレードを喰らわして上げる♪」

 

いえ、結構です。




誤字脱字、感想、指摘がありましたら、よろしくお願いします!!

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