インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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定期更新はいつまで続けれるんだ?


第百五話

翌日。キラ達はキラの運転するヴェルデファイアーに乗り、遊園地へと向かっていた。

 

「「遊園地‼ 遊園地‼ 楽しみな遊園地‼」」

 

後部座席に座るアリスと明日菜は、仲良く歌いながら遊園地に着くのを待っていた。

 

「大はしゃぎね、二人とも」

 

「それだけ楽しみにしていると言う事ですよ。楽しい思い出を作りましょうね。楯無さん」

 

「そうね…それはそうと……いつになったキラ君は私の本当の名前で呼んでくれるのかしら?」

 

助手席に座る刀奈はキラの事をジト目で見つめていた。

 

「いや…本当の名前と言われても……今の呼び名でずっと呼んでましたし………それに名前を変えると言うのも……」

 

「私はあなたの婚約者なのだけど? 本当の名前を呼んでくれないと……」

 

「呼んでくれないと?」

 

キラはハンドルを握りながら、嫌な予感がしていた。

 

「イタズラしちゃうぞ」

 

「待って⁉ 今されたら‼」

 

「誰も今するなんて言って無いでしょ? それに、今したら二人が危険な目に遭うじゃない」

 

またしても刀奈はキラの事をジト目で見つめた。

 

「そ、そうですよね⁉ えっ? 今じゃ無かったらいつするんですか⁉」

 

「……言わせる気?」

 

「………アッハイ。すみません………じゃなくて‼」

 

キラは目を見ながら刀奈に反論する。だが、それだけで動じる刀奈では無い。

 

「ダイジョウブよ。二人が寝静まってからね?」

 

「…………」

 

キラは考える事を辞めたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

キラ達一行は無事に遊園地へと到着した。

 

「わぁー‼ パパ、ママ‼ 見て見て‼ いっぱい面白そうなものがある‼」

 

「お父さん、お母さん。私、アレに乗りたいです‼」

 

明日菜は色々なアトラクションがある事に興奮しており、アリスに至っては既に乗るものを決めていた。

 

「まぁ、入る為には入場券を買わないとね。楯無さん、二人をお願いします」

 

「解ったわ。お願いね、お父さん」

 

「判っていますよ、お母さん」

 

キラはそのまま入場券を買いに向かうのであった。

 

「さ、二人とも。パパが帰ってくるまで「あれ? 楯無さん?」ん? その声は……一夏君?」

 

刀奈がアリスと明日菜の手を繋いでキラが帰ってくるのを待っていると、一夏が楯無の名前を呼んだのである。

 

「どうしたの? 一人なんて珍しいわね」

 

「いえ、友人と待ち合わせをしてまして……と言っていたらいました。おーい、弾‼ こっちだ‼」

 

「一夏‼ って、誰だその美人さんは⁉」

 

一夏の悪友である五反田弾は、刀奈の美貌に驚いていた。

 

「この人はIS学園の生徒会長だ」

 

「更識楯無よ。よろしくね」

 

「は、はい‼ ん? その子供たちは……」

 

弾は刀奈の足元で自分を見つめる子供の存在に気付いた。

 

「ああ、この子達は私の子供よ。正確には婚約者との子供ね」

 

「え⁉ まさかの子持ち⁉ ん? IS学園の生徒会長と言う事は俺らの……」

 

「学年は一つ上よ」

 

「…………」Σ(・□・;)

 

刀奈の言葉に弾は口を大きく開いて驚いていた。

 

「弾、言っておくが……この人の婚約者に驚くなよ?」

 

「………ダン、オウチ、カエル」

 

弾はそのまま回れ右して家へと帰ろうとした。

 

「待て待て、帰ろうとするな‼」

 

「俺、帰って祖父ちゃんの手伝いするわ」

 

「うぉぉい‼ マジで待てや‼」

 

一夏と弾の攻防は始まった。

 

「一夏? どうかしたの?」

 

「あっ、キラか……」

 

キラが入場券を購入して戻ってくると、一夏の他に男がいて一夏が引き留めている所を見てしまったのである。

 

「………一夏、僕はもう楯無さんと言う人がいるから、近づかないでね?」

 

「待って⁉ 絶大な勘違いをしているぞ‼」

 

「さ、皆。遊園地に行こうね」

 

「「はーい」」

 

「おいてかないでぇぇぇぇぇぇぇぇ‼」

 

一夏の叫び声をBGMにキラ達は遊園地へと入って行くのであった。哀れ、一夏。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊園地に入ったキラ達は早速、子供たちでも楽しめるアトラクションを探していた。

 

「キラ君、これなんてどう?」

 

「これなら二人も喜んでくれそうですね」

 

遊園地の地図を片手に二人は、楽しそうにアトラクションを探していた。何気にこの二人が遊園地を楽しんでそうである。

 

「明日菜ちゃん、アリスちゃん。行くわよ‼」

 

「「はぁーい」」

 

刀奈の呼ぶ声に二人は反応して、刀奈の傍へと駆け寄った。

 

「まず始めにこれから乗るわよ」

 

「ママ、かんらんしゃに乗りたいです」

 

「明日菜ちゃん。観覧車は最後に乗るものよ。最後に乗る観覧車はとてもいいわよ」

 

「なら、最後に乗ります‼」

 

刀奈の言葉に明日菜は最後の楽しみに観覧車を選ぶのであった。

 

そして、四人が来たのはジェットコースターであるが、子供が乗る様に設計された物である。因みに作者は幼少期に乗せられたジェットコースターの所為でトラウマになり、今でもジェットコースターに乗れません。と言うか、高所恐怖症にジェットコースターとか観覧車とか、拷問でしかないからね⁉ オッホン‼ それはさておき。明日菜たちは仲良く手を繋いでジェットコースターに乗り込んだ。

 

「きゃぁぁぁ‼」

 

「あはははは‼」

 

明日菜は降下の際に叫び声を上げ、アリスに至っては笑っていたのであった。

だが、降りて来た二人は笑顔であった。それだけ楽しかったと言う事であろう。

 

それから四人は色々なアトラクションに乗り、お化け屋敷では、刀奈がキラに抱き着いたり、明日菜がちょっと(と言いながら盛大に)チビッたり、アリスは動じない様子であったが、実はチビッていたりと中々、楽しいひと時を満喫していたのであった。




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