インフィニット・ストラトス~蒼の天使と紅の騎士   作:武御雷参型

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何故か、こっちが早くに出来てしまったので投稿します。


第五話

「これで、倒せたかしら?」

 

楯無はそう言って爆発した場所を見る。しかし、そこには誰も居なかった。

 

「えっ!? どう言う事!!」

 

「こう言うことですよ!!」

 

「ッ!!?」

 

楯無は驚きの余り声を出す。すると、後方からキラの声が聞え、そちらを見ると所々に損傷をしているラファールがイグニッション・ブーストをしながら楯無のほうに向かっていた。

 

「どうして、攻撃を直撃で受けたのに!?」

 

「簡単ですよ。爆発を利用して急上昇して、あなたを待っていたんですよ。さて、これでお仕舞いです!!」

 

キラはそう言うとアサルトライフルを二挺を展開し攻撃を開始した。しかし、ほぼ無傷の楯無にはそれを避けれる余裕があった。しかし、キラの射撃の能力が高い為、楯無の回避する場所を見破り、そこを重点的に攻撃をして行った。そして、気付けば、シールドエネルギーは残り300を切っていた。

 

「此処まで、私にダメージを与えた人はあなただけね」

 

「そうですか、では、そろそろ終わりにしましょうか?」

 

「そうね」

 

「「…………」」

 

キラと楯無はそう言うと構え、そのままの状態で静止する。

 

「「ッ!!」」

 

しかし、キラと楯無が同時にランスとブレードとの衝突が起きる。そして、また離れ、また衝突の繰り返しをしていた。そして、キラと楯無は最後と言わんばかりに、同時にイグニッションブーストを駆け、交差する。そして、勝利したのは…………。

 

『更識楯無、専用機ミステリアス・レイディーのエネルギーエンプティーを確認。よって勝者キラ・ヤマト』

 

キラが勝ったのであった。

 

「楯無さん、ありがとうございました」

 

キラはそう言って頭を下げ、ピットに戻って行った。

しかし、一方の楯無はそのままの状態で呆けており、ほのかに頬が赤くなっていた。

 

 

キラはピットに到着した。

 

「まさか、あの楯無に勝てるとわな」

 

「正直、ギリギリでしたがね」

 

「これで良いのでしょうか?」

 

「ああ、これで良い。では、今後のことについて説明する。今後はこの学園の最上階に当たるVIP専用の場所で寝泊りをしてもらう。これについては決定事項であるため、変更はしない。それと、元々の機体については先程話したとおり、自分達で持っていて欲しい」

 

「了解です」

 

千冬の説明でキラ達は返事をする。

 

「では、入学式は後二週間後だ。それまでにこれを覚えて置くように」

 

そう言って千冬は『参考書※重要!!』と書かれた本をキラ達に渡す。

 

「判りました。では、これにて」

 

「あっ、待て。もう一つ渡しておかなければならない物があった」

 

キラ達が離れようとした際に千冬が止め、二人に封筒を渡す。

 

「これは?」

 

「これは、先程学園長から渡された物だ。通帳、カード、クレジットカード、国際免許証。これらが入っている。無くすなよ。では、これで以上だ」

 

「では、今度こそ」

 

そう言ってキラ達は離れて行った。

 

 

「さて、更識。今回は如何だった?」

 

「はい、私もまさか負けるとは思っても見ませんでした」

 

「そうか………それと、良かったな」

 

「ヘッ!!?」

 

楯無は千冬が言っている事に理解が出来ていなかった。

 

「恋をしたんだろう?」

 

「ッ!!」

 

この言葉に楯無は顔一面が赤くなる。

 

「ふはははは。恋は自分で成し遂げろよ」

 

そう言って千冬もその場を後にした。そして、残された楯無は悶えていたのであった。

 

 

 

 

その後、キラ達は与えられた部屋に入って行く。その中はキッチン、トイレ、シャワールームなどが完備されている部屋であった。

 

「まさか、こんな高級な部屋に入れるなんて思っても見なかった」

 

「そうだな。だが、先にしないといけないんじゃないのか?」

 

アスランはそう言って教本を取り出す。

 

「ウッ………そうだね」

 

キラも諦めたのか教本を取り出しアスランと共に参考書を読み始める。

 

「ねぇ、アスラン」

 

「どうかしたのか?」

 

「いや、そうじゃなんだけど。どうしてこの篠ノ之束はISを造ったんだろうか?」

 

「………さぁな。それには俺でも判らない。まぁ、知っているのは本人だけと言う事じゃないのか?」

 

「そうだよね。でも、僕達の機体ってどんな物になるんだろうね?」

 

「それこそ、判らないな。それに、何処の会社が製造するかも知らされてないんだ。もしかしたら、篠ノ之博士が造ってくれるんじゃないのか?」

 

「まさか………」

 

キラもそう言いつつも考える。

 

「でも、ありえる話かもしれないね?」

 

「そうだな」

 

「さて、今日の勉強はこれぐらいにして明日、買い物に行かない?」

 

「そうだな。俺もこの参考書ばっかりにはいい加減、飽きて来た所だ。で、明日はなにを買いに行くんだ?」

 

「まぁ、明日になってからにしようよ」

 

「そうだな。では、俺は自分の部屋に戻るからな。おやすみ」

 

「うん、おやすみ」

 

アスランはそう言って自分の部屋に帰っていった。

 

 

 

 

とある海域に一隻の潜水艦が航海をしていた。その艦は従来の潜水艦とは違い、大きさが桁違いであった。

 

その潜水艦の名は『シュルクーフ改Ⅱ』である。この潜水艦は元々は1934年にフランスが巨砲潜水艦を就役させていたが、1942年のカリブ海にて米国商船である『トムソンライクス』と衝突して沈没しているしたとなっていた。しかし、これは嘘であり、亡国機業が密かに入手し情報改変を行い、沈没した事になっていた。しかし、その潜水艦はいつの間にか無くなっていた。

そして、その潜水艦は自動操縦になっており、中央部には研究所みたいなところでは一人の女性が四機のISを製作していた。

 

「まさか、いっくん以外にもこの子達を使える男が居たんだね。それに、ハッキングで入手した情報でキラ・ヤマト、アスラン・ザラ………この束様は君達がもっと知りたくなったよ!!」

 

そう言って高らかに笑い始めたのであった。




誤字脱字、感想、指摘があればよろしくお願いします。


それと、最後のシュルクーフに関しては本当に沈没しています。此処は自分の好きな艦であったので設定を変えました。

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