【非公式】 ダンガンロンパⅤ2   作:九星

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注意事項です。
※この話はダンガンロンパV3の一部のネタバレを含みます。ダンガンロンパV3をクリアしていない方で、ネタバレが嫌な方は見ないことを推奨します。
・グロくはないと思いますが、一応R-15です。
・この話は【非公式】です。
・プロローグを何回かに分けて投稿します。またその先もそのようになる予定です。

・≪pixiv≫に上げているものと同じものです。また、キャラクターと地図は≪pixiv≫にてあげています。


【非公式】ダンガンロンパV2 prologue5

 堂階君達と別れた後、俺等は2階を探索した。

 同じようなドアが廊下に並んでいる。そのドアには自分の名前が書かれたネームプレートが付いていた。他のドアには鏡崎君をはじめ、他の人の名前が書かれたものもある。

 自分の名前のドアを開ける。

天海「あれ・・・?」

 鍵がかかっていて開ける事が出来ない。

 試しに鏡崎君の部屋のドアも本人に開けてもらおうとするが

鏡崎「・・・開かない」

 このドアは一体何なのだろうか。

 

 ネームプレートのドアのある廊下は一周回るようになっていて、その上の階にも同じようになっていた。上の階が女子、下の階が男子のネームプレートが付いていた。また、下の階には、ネームプレートが無い部屋が2つあった。一つはランドリー。そしてもう一つの方の前に俺等は立っている。

鏡崎「ここは、食堂なのかな?」

 足元にナイフとフォークをクロスさせた看板があった。成程、ここで食事ができるのか。俺等は扉を開けて、中に入る。するとそこに、一人男子がいた。

???「あれ、君等は・・・?」

天海「俺は超高校級の冒険家の天海蘭太郎っす」

鏡崎「超高校級の小説家、鏡崎・・・橙榎、です」

 

???「あぁ、そう言う事ですね。自分は須ヶ原 均継(スガハラ ナオツグ)。一応、”超高校級の美化委員”やっています」

 

天海「美化委員?変わった才能っすね」

須ヶ原「えぇ、自分はよくボランティアで町の清掃や花壇の花植えをやっています。ただ、なぜか他の町に呼ばれたりして、自分でもよく分からないんですよ」

鏡崎「ボランティアって町の人が呼ぶものだったっけ?」

須ヶ原「いや、なんでも自分の場合、町の印象や景観もよくなるみたいで」

 須ヶ原君は照れくさそうに言った。

鏡崎「でも、あちこちの町から呼ばれるって結構大変な気がするような」

須ヶ原「大丈夫です。交通費も出してもらっていますし、それに、掃除も花植えも好きなんで」

天海「結局、町はボランティアを呼ぶのにお金を出すんすね・・・」

 

鏡崎「ところで、須ヶ原君はここで何をしているの?」

須ヶ原「お手伝いです。結構汚れているみたいで、これじゃ、料理が不味くなると言っていました」

???「そりゃそうだよ!」

 厨房の奥から女子が現れた。

???「美味しい料理は、健全なる魂と健全なる場所で生まれる。そうわたしの脳が言っているの!」

須ヶ原「あはは。この2人は挨拶をして回っているみたいですよ」

???「そうなの?じゃあ自己紹介ね」

 

???「わたしは速弥 芽依(ハヤミ メイ)。巷じゃ”超高校級の大食い選手”って呼ばれているよ!」

 

鏡崎「え、大食い選手には見えないよ」

速弥「疑ってる?でも、本当だよ。ふふふ、わたしはどんなに食べても太らない体質なんだ!」

 

速弥「・・・て、本当にわたしの事知らない?バラエティ番組によく出ていたんだけど」

鏡崎「ゴメン・・・。バラエティ番組はあまり見ないんだ」

天海「俺もっすね」

速弥「そっか。・・・あ、謝らなくていいよ!気にしないから」

天海「ところで、速弥さんは厨房にいて料理をしていたんすか?」

速弥「うん。わたし、食べるのも、つくるのも好きなんだ」

 

 バタン

 後ろの、入り口のドアが開かれる音がした。

 

 そこには段ボール箱を抱えた黒髪の少女がいた。

???「速弥、須ヶ原、これだけあれば大丈夫か?」

須ヶ原「はい。これだけあれば大丈夫です。すみません。女の子にこんなに荷物を運ばせてしまって」

 段ボール箱の中身は洗剤やスポンジ、雑巾といった掃除用具だった。

???「1階の倉庫にあった。・・・ところでそこの2人は?」

速弥「天海と鏡崎。さっきここに来たの」

 

???「そうか、私は零源 和華(レイゲン マドカ)。”超高校級の弓道部”だ」

 

零源「まぁ、この中じゃ私の才能は薄れてしまうがな」

天海「どういった才能なんすか?」

零源「そのままだ。矢と的があれば必中させる事ができる。それだけだ」

 それって、すごい才能だと思うが・・・。

鏡崎「ところで、今、会ったのって、全員で15人か・・・。結構、この船の中にいるんだね」

天海「どこに向かっているのか分からない船に、ね」

 

すると、速弥さんと零源さん、そして須ヶ原君は顔を見合わせる。

零源「いや、全員で16人だ」

鏡崎「え、そうなの?」

速弥「もしかして、アイツには会っていない?」

鏡崎「アイツ・・・?」

速弥「黒いコートを羽織っていて、銀髪で長髪の、変人」

 そんな人物には会っていないな・・・。

 

鏡崎「変人?」

須ヶ原「超高校級の人物なら、少しは変わっていると思うのですが・・・」

 

 その時だった。扉が勢いよく開け放たれた。

???「こんなところにいたんだな!新入り君達!」

 彼らの話と同じ人物がそこにはいた。黒いコートに銀髪。長髪がぼさぼさと跳ね上がっている。

須ヶ原「新入りってなんですか・・・。鏡崎君がオーバーに驚いていますよ」

 鏡崎君は腰を抜かしたまま、固まっていた。

???「あぁ、すまないな。今はハイでローな気分なんだ」

天海「どっちすか」

 

???「自己紹介させてもらうよ。俺は飯田橋 景(イイダバシ ケイ)”超高校級の機械工学者”とは俺の事だ!」

 

飯田橋「そこの2人の新人君。今後ともよろしくな」

天海「・・・・・・」

鏡崎「・・・・・・」

須ヶ原「・・・・・・」

速弥「・・・・・・」

零源「・・・・・・」

 

飯田橋「な、なんか言えよ。俺が痛い奴みたいじゃないか」

天海「・・・あ、すみません。こちらこそよろしくお願いするっす」

鏡崎「・・・・・よろしく」

飯田橋「それでいい。今回は許してやろう」

 

飯田橋「実はロボットの高校生の従弟がいるというのは秘密の話」

鏡崎「秘密じゃなくなっているよ・・・・・」

速弥「ツッコんだら負けだよ・・・」

飯田橋「ま、俺は何よりオリジナリティを愛している」

天海「いきなり話が変わったっすね」

飯田橋「俺のつくる機械は独創性と実用性に溢れているのだ!設計からデザインまでこの俺がするからな!」

 飯田橋君はそのまま、自分が如何なる存在か、という演説を始めた。

 

零源「私達は先程聞いたが、人と同じ体温を発する介護ロボットを設計したことがあるらしい。仕事はちゃんとするようだ」

天海「意外っすね」

 

鏡崎「・・・なんか、この人苦手だな」

飯田橋「本人の前で言うかな?それ!」

 飯田橋君は大袈裟にのけぞる。

 

速弥「あの飯田橋が押されてる!」

零源「それも、意外な人物にな」


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