インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~   作:憲彦

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今日は体力的にキツいので書かない予定でしたが何かお気に入りがスゴいことになってたので書くことにしました。

ゆっくりしていってね。


episode4それぞれの1週間その2

「SPシューターの調子が悪い?」

 

次の日の朝教室で一夏の報告を聞いて、司は意外な顔をしていた。

 

SPシューターは常にSPDが身に付けている護身用の拳銃、威力調節はふわふわしているがメンテナンスさえしていれば不調になることなどまずあり得ない。

 

一夏

「最近、メンテナンスしてなかったからですかね?色々とゴタゴタしてましたし。」

 

一夏の言う通り、ここ最近はISを動かしてしまったり、入学試験を受けたり事件に巻き込まれたりとゴタゴタしていてメンテナンスに割く時間が無かった。

 

その為に起きてしまった不調なのかもしれない。

 

「不慮の事故が起こる前に一度オーバーホールしてみる必要があるな。放課後に一度今の状態を確かめてから整備室に持っていこう。あそこなら道具が揃っている。」

 

一夏

「ロジャー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑千秋に専用機が渡される等の話があったが、取り敢えず全部飛ばして放課後。

 

現在2人は、IS学園内にある射撃訓練所に来ていた。

 

SPシューターの状態を見るためである。

 

その結果、

 

「確かに、弾が出なかったり威力が勝手に変わったり、…………一度完全にバラすか。」

 

その後、2人は近くに居た山田先生に整備室の場所を聞き、メンテナンスの為に向かった。

 

整備室の中に入ると、そこにはISが1機置かれていた。まだ完成していない状態だが、目の前にあるISの出来に、2人は息を飲んだ。

 

司がISに手を伸ばした時、後ろから声をかけられた。

 

「触らないで!!」

 

突然の声に少し驚いたが、2人は声の方向を見た。

 

そこには眼鏡をかけた青い髪の少女が居た。このISは彼女が作っていた物の様だ。

 

「SPDの隊服……。日本署のデカレンジャー?」

 

「あぁ、すまなかったな。邪魔するつもりは無かったんだ。俺は久我 司。日本署の署長だ。それでこっちが…………」

 

一夏

「……アッ!同じく日本署の姶良 一夏です!」

 

司が自己紹介をすると、妙な間の後に一夏も自己紹介をした。

 

「君は?見たところ俺達と同じ1年生の様だが。」

 

「1年4組の更識 簪、です。さっきは大きな声をあげてしまってすいませんでした。」

 

「いや、こちらこそ作業の邪魔をして申し訳無かった。更識さん。」

 

「簪でいいわ。名字で呼ばれるのはあんまり好きじゃない。」

 

「なら、俺の事も司で構わない。コイツも一夏で良い。良いだろ?」

 

一夏

「え?は?え?あ、あぁ、別に構いませんよ。」

 

「どうした?さっきから変だぞ。お前。」

 

整備室に入って、簪を見てからと言うもの一夏の様子が何か変だ。

 

妙に余所余所しいと言うか上の空と言うか、取り敢えず変だ。

 

そんな一夏を少し不審に思うが、すぐに司の意識は簪が作っていたISに向かった。

 

「ISを1人でここまでかぁ~。スゴいな。企業が作ってる物かと思っていたがこんなに身近な所で作っている人が居るとはな…………」

 

ISを1人でここまで形にした簪に対して、素直にスゴいと思った。

 

「いいえ。この子も元々は企業で作られてたけど、織斑千秋の専用機を作るために計画が無期限に凍結されたの。それを私が引き取って今も作ってるの。」

 

一夏

「そうだったのか…………」

 

またアイツか。と2人は心の中で思った。

 

本当にどこまでも人に迷惑をかけるヤツだ。

 

「なぁ簪、このISを作るのを、俺達にも手伝わせてくれないか?」

 

「え?何で?」

 

自分達にもISの制作を手伝わせてくれと言う申し出に、簪は驚いた。

 

「単純な興味だ。未だ謎が多いISを俺達と同じ1年生が作っている。それを聞いたら手伝いたくなるし、こんなに間近でISと触れ合う機会なんて無いからな。……何か可笑しいか?」

 

「ISの知識を持っている人なら興味があっても絶対に作ろうとしないし、そもそも作れても絶対にやろうとしないから…………」

 

一夏

「俺達は少し変わってるだけだから。気にしないで。」

 

少し考えて、簪は2人の申し出を受けることにした。

 

そして、簪からも2人に頼み後とをした。

 

自分に稽古をつけて欲しいと。

 

「お願い。私には超えなきゃいけない目標があるの。それを越えるために、私は力が欲しいの。」

 

頭を下げてお願いされた。

 

力を求める為に頭を下げる辺り、彼女も本気なんだろう。

 

「なら、お前はその目標を超えた後、どうするつもりだ?強くなるのを辞めるのか?その力を別の事に使うのか?」

 

この質問に簪は、自分の思いを伝えた。

 

「強さを……力を得た後は、もっと強くなるために己を鍛える。強くなって、あの人の隣に立てるくらいに強くなりたい。もう、弱いのは、見ているだけなのは嫌だから!それに、私は人として強くなりたいの!」

 

その答えを聞いて、司は決めた。

 

彼女を強くすると。

 

「その答えを聞けて良かった。……刀は人を斬るためではない、弱き己を斬り更なる高みに行く為の物だ。その答えを出せたのなら、お前は力に溺れる事は無いだろう。……ISが完成したら一緒に強くなろう。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪に稽古をつけることを決めた後、2人は整備室から道具をいくつか借りて部屋に戻った。

 

簪はまだやりたいことがあると言って整備室に残っている。2人が本格的に簪のIS製作に関わるのは代表決定戦以降からだ。

 

そして、部屋で2人は自分のSPシューターを分解していた。

 

「……これは酷いな。」

 

一夏

「えぇ、いろんなパーツにガタが来てますね。……予備のパーツで間に合うかな?」

 

「今度、一度日本署に戻ってフルメンテして貰おう。それまでは予備パーツでどうにかするしかないな。」

 

その後、2人は寝る時間を削ってまでSPシューターを直していた。

 

どんなものにもメンテナンスは大事だ。




取り敢えず予定していた簪の早期登場は出来ました。

明日は投稿できるか分かりません。主に体力的な事で。

感想よろしくお願いします。

次回もお楽しみに!

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