インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~ 作:憲彦
その為、駆け足気味になるかも知れませんが、ご了承下さい。
それではepisode1はーじまーるよー。ゆっくりしていってね。
司
「それじゃあ、試験の結果を伝える。」
試験を受けてから数ヶ月、司が一夏の試験の結果が書かれた書類を見ながら、固い表情で伝えようとしていた。
一夏
「ゴクッ!?」
一夏も生唾を呑み込み、結果を聞く覚悟を決めた。
司
「姶良一夏、SPD入隊試験、筆記・体力テスト共に合格!!」
一夏
「ヨッシャァ!!!」
合格の声と共に、両腕の拳を一気に振り上げ、大声で喜んだ。
司
「おめでとう。」
束
「おめでとう!いっくん!!」
2人から祝福の言葉も貰った。
司
「それでは、ブレスロットルを渡s……」
『ボス!!大変です!急いでテレビをつけてください!!』
司が一夏にブレスロットルを渡そうとした時、急に通信が入り、慌てた様子でテレビをつけるように伝えた。
何事かと思い、急いでテレビの電源を入れると、そこには「世界初の男性IS操縦者」とデカデカと出されていた。
そのチャンネルが五月蝿かったので別のチャンネルに回すが、どこも同じニュースが流れていた。
テレビレポーター
「あのモンドグロッソの覇者、織斑千冬さんの弟である織斑千秋さんが、なんとISを操縦出来ると言うことが判明しました!これを受け、政府は他の男性IS操縦者も居るのでは無いかと言うことになり、明日からでも、全男性に試験を行う事を決定しました。」
テレビレポーターが何か興奮気味に言っていたが、要約すると、「男性IS操縦者が見つかったから他にも探してモルモットにしよう。」との事である。
コマンドルームに居た3人は、そのニュースを聞いて露骨に嫌な顔をした。
司
「何でこんな忙しい時に、こんな下らないニュースが起こるんだ?」
束
「全くだよ。人の都合も考えて欲しいよ。」
ニュースの内容が気に入らない為、2人は悪態をついた。
束の発言については、完全に無理だと思うが。
一夏
「と言うか今全男性って言ってましたよね。俺達も含まれるんですか?」
司
「そりゃあそうだろ。とっととこんな下らない試験終わらせるぞ。」
一夏
「ロジャー。」
次の日、2人の居る日本支部に2機のISが送られ試験を行う事になった。
その結果、日本支部内から2人も新たな男性IS操縦者が出てしまった。
司/一夏
「はぁ……」
束
「あぁ……えっと~……」
司と一夏が見事に引っ掛かってしまった。
深い溜め息をつく2人を見て、束はフォローに困った。と言うよりもフォローする言葉が見当たらなかった。
司
「まさかIS学園行きとはな。牢屋に入れられる犯罪者の気持ちが分かった気がするぜ。」
一夏
「ISに関わるつもりは無かったのに…………」
学園から支給された「必読」と書かれているISに関する本のページをパラパラとめくりながら呟いた。
一様、2人には知識はあるため読む必要は無いのだが、目だけは通しておいた。
束
「えっと~…………頑張って?…………」
それ以外の言葉が見つからない。
2人はまた深い溜め息をついた。
数日後、2人は入学試験を受けるためにIS学園に来ていた。
まぁ、試験を受けようと受けまいが、どの道入らされる事に間違いは無いけどな。
千冬
「お待ちしていました。本日案内をされてもらう織斑千冬です。」
司
「SPD日本署署長の久我 司です。」
一夏
「同じくSPD日本署の姶良 一夏です。」
2人が挨拶をすると、千冬は驚いていた。
死んだと思っていた一夏の顔を見たからだ。
一夏
「どうしました?幽霊でも見たみたいな顔をしていますが。」
千冬
「な!何でもありません。試験会場はこちらです。」
何とか冷静を保ち、試験会場まで案内をした。
司
「部屋は別々の様だな。一夏、あの時渡せなかったこれを渡す。今日が初使用になるが、大丈夫か?」
一夏
「問題ありません。使いこなして見せます!」
ブレスロットルを受け取り、自信満々に左腕に付けた。
司
「それじゃあ、頑張れよ。」
一夏
「ロジャー!!」
その後、2人は別々の部屋に入り、各自試験を受けた。
真耶
「試験を担当させてもらう山田 真耶です。よろしくお願いします。」
司
「久我 司です。本日はよろしくお願いします。」
真耶
「それではISを展開してください。」
軽い自己紹介を終わらせ、司にISを展開するように伝えた。
司
「エマージェンシー!デカマスター!フェイスオン!!」
マスターライセンスのボタンを押し、デカマスターに変身した。
『それでは始めてください。』
試合開始の合図と同時に、司は真耶との間合いを一気に詰めた。
因みにディーソード・ベガの封印は解除していない。
司
「デリャ!!ハァ!」
真耶
「速い!?クッ!」
持っていた武装で何とか攻撃を受け止めたが、受け止めた際に生れたて一瞬の隙に後ろに回り込まれ、攻撃を受けてしまった。
司
「フン!ヤァ!!」
相手を蹴り付け、距離を取り、勢いを付けて斬った。
『そこまで!ラファール、シールドエネルギー0。勝者、久我 司!!』
司
「まさか初撃を受け止められるとは思いませんでしたよ。専用機だったらどうなっていた事やら。良い勝負が出来ました。」
変身を解き、倒れている真耶に手を差し伸べた。
真耶
「あ、ありがとう、ございます。」
真耶手をつかんで立たせると、
司
「また手合わせ願います。」
そう言い残して部屋から出ていった。
外には一夏がベンチに座って待っていた。
司
「そっちはどうだった?」
一夏
「バッチリです!これをしっかり使いこなす事が出来ました。」
司
「そうか。今日の予定はこれで終わりだ。日本署に戻ろう。」
そのまま2人は戻り、残っている入学の準備をした。
その頃、学園では、
千冬
「一夏が生きていた!これでまた家族で暮らすことが出来る!しかし、あの男は一体?一夏とどういう関係なんだ?まぁ良い。邪魔をするようなら潰せば良い。待っていろよ、一夏。」
100%無い事に嬉しそうになっていた。
絶対に戻ることは無いのに。
しかし、それにまだ気付いていない。だが、自分の力でどうとでも出来ると思っているようだ。
もう関係が修復出来ないことに、いつになったら気付くのやら。
ここからストーリーに入るので、事実上の第1話です。
一様、毎日更新の予定なのでこれからもよろしくお願いします。
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