インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~   作:憲彦

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皆さんおはこんばんちは。簪&ラウラペアの餌食を考えていた作者です。

今回はタッグトーナメントで司戦と簪&ラウラ戦です。

ゆっくりしていってね。


episode22 圧倒的な強さ

タッグトーナメント当日、司はピット内である錠剤をバリボリ噛み砕いて飲んでいた。

 

一夏

「何の薬ですか?それ。」

 

「胃薬。」

 

最近胃をやられた様だ。まあ、無理もない。最近簪とラウラがあれだから。

 

そして第1回戦。試合のカードは簪&ラウラVS鈴&セシリアだった。

 

まさかの1回戦から胃痛の原因である2人が出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんは『混ぜるな危険』と言う物をご存知だろうか?主にトイレ用の洗剤や実験等に用いられる科学薬品とかのラベルに書かれている言葉だ。

 

しかし、現実問題『混ぜるな危険』は薬品だけとは限らない。人間同士でもあり得ることだ。例えば「テロを起こしたいと考えてる人と爆弾を作れる人間が一緒に入れば危険。」と同じように、今回の試合でも「敵の動きを停められる人間と一撃で沈める事の出来る人間」がコンビを組めばとても危険である。

 

「さてと、1回戦ね。」

 

ラウラ

「ああ!絶対に勝とうな!」

 

ここにいる2人の様に。

 

別のピット内では、

 

「生き残るのに全力を尽くしましょう……。」

 

オルコット

「ええ。ここまで負けても良いから生かして下さいなんて試合はそうそうありませんわ……。」

 

試合開始前から勝つ気は失せている様だ。

 

『それでは両者規定の位置まで移動してください。』

 

簪とラウラからはやる気満々のオーラが、鈴とオルコットからは逃げる気満々のオーラが。ここまでの温度差は逆に珍しい。

 

『始め!!』

 

「まずはセシリアから!」

 

オルコットから潰すため、鈴の方向にミサイルを撃ち、動きを止めようとした。

 

「危な!!?」

 

確かに避けた。だが、

 

「へ?キャャャァァ!!!!」

 

ミサイルがアリーナの地面に着弾すると同時に内部から電撃が出てきて鈴を襲った。

 

その結果、機体の動きが鈍り、満足に動くことが出来なくなった。

 

オルコット

「鈴さん!?」

 

ラウラ

「大人しくして貰おうか。」

 

オルコット

「グッ!?動けない……!」

 

鈴を助けに行こうとしたオルコットをAICで停め、簪を呼んだ。

 

「ナイスラウラ。じゃあセシリア、バイバイ。」

 

物凄く良い笑顔で言った。

 

オルコットは簪の右腕に装備しているビーム砲を見て青ざめた。チャージが済んでいるからである。

 

オルコット

(あっ、死んだ……。)

 

躊躇なく放たれたビーム砲はオルコットを捉え、壁まで飛ばした。

 

「さ~てと次次!あっ、ラウラ今度は停めなくて良いよ。ちょっと見てて。」

 

ラウラ

「?」

 

ラウラは何故停めなくて良いのか分からなかったが、取り敢えず簪の指示通り見ていることにした。

 

「ん?ロックオン!?」

 

ISの警告アラームで気付き、危ないと思い回避しようとしたが、

 

「え?ちょ!?何あの量!!?」

 

回避のために動こうとしたが、自分の眼前はミサイルだらけだった。

 

「全部で348発の通常ミサイル。」

 

「どこが通常だぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

ズドォーーン!!!!!!

 

アリーナ全体が振動する程の威力。見ている観客も次の対戦相手も引いていた。

 

ラウラ

「おお!これはスゴい!!なんと言う数!なんと言う威力!素晴らしい!!」

 

間近で見ていたラウラは目を輝かせていた。

 

それをピットから見ていた司は胃薬を無言で服用し、一夏にも何錠か渡した。一夏もそれを無言で服用する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次は俺だな。」

 

一夏

「えぇ~っとボスの相手は……。3組?」

 

オルコット

「目立った噂は聞きませんわね。」

 

「でもSPD反対派の人や女尊男卑の人が多いらしいけどね。」

 

全身に包帯やら絆創膏やらギプスを付けた2人が3組の説明をした。……原作でも3組って出てたっけ?

 

「あの2人が相手じゃないだけマシだ。」

 

あの2人とは簪とラウラだろう。司でも極力戦いたくない様だ。

 

「へぇ、本当にペアを組まずに出てたんだ。SPDの署長さん。これは私達の勝ちだね。ここで勝てばSPDは不要ってことかしら?」

 

「男なのにISと言う神聖な物を動かすなんて、ここで死になさい。ついでに日本署にも消えて貰うわ。」

 

鈴の言うように女尊男卑とSPD反対派の人間が居るようだ。

 

相手はラファールと打鉄を纏っている。腕に自信があるのかもしくは策があるのか、実に余裕そうだ。

 

『始め!!』

 

試合開始と同時にラファールのアサルトライフルを乱射してきたが、全てディーソードベガで弾き地面に落としている。

 

(成る程。1人が俺を正面から抑え、もう1人は上から攻撃をする。か。)

 

司の読み通り、打鉄が頭のうえから斬りかかってきた。

 

だが、

 

「フン!デリャァ!!」

 

片手で攻撃を受け止めてもう1人の方に蹴飛ばした。

 

「俺にそんな作戦が効くと思われるとは……。嘗められたもんだな。」

 

『!?』

 

作戦が読まれていた事と、先程まで撃っていた銃弾を見て驚いた。

 

地面にある銃弾は今、×印になっていた。遊んだみたいだ。

 

「いつまで驚いてるつもりだ。いつでも攻撃できただろ。」

 

「警察風情が!男風情が!!」

 

「調子に乗るな!!!」

 

用意した策が不要となったのか、それとももう策が無いのか、2人は司に突っ込んできた。

 

「はぁ、こんなことで感情的になるとは話にならんな。」

 

その場から一歩も動かず、ディーソードベガを構えた。そして、2人が司の横を通った瞬間、シールドエネルギーが0となり、ISが解除された。

 

「少しは鍛えろ。戦場で相手を見下すと隙が生まれる。常に相手に敬意を払え。そうすればもう少しマシになるだろう。」

 

「男が偉そうに……!!」

 

「誰があんたの話なんか聞くかよ!!」

 

「そうか。まあ、聞く聞かないは本人の自由だ。」

 

それだけ伝えるとピットに戻っていった。




次回は再び師弟激突でも書きましょうかね。

簪とラウラ……。どこで間違えたんだろう。

それでは次回もお楽しみに!感想もよろしくね。

今日の名言・「どこが通常だぁぁぁぁ!!!!!!!」

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