インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~ 作:憲彦
ゆっくりしていってね。
シャルロットがIS学園に戻ってきた次の日、生徒達の間では2つの話題で持ちきりだった。
1つは当然シャルロットが学園に来たこと。そしてもう1つがデュノア社がSPDにより幹部の逮捕、社長および社長婦人のデリートについてだった。
IS学園にはフランス出身の者も多く在学している。自国の大企業が文字通り潰された事で大きな衝撃を受けていた。
そして、学園に居るSPD関係者である司、一夏、鈴は朝から沢山の生徒の質問攻めに会いグッタリしていた。
司
「何でこの年頃の女子ってのはやたらとどうでも良い情報を欲しがるんだろうな……。」
一夏
「フランスもしくはデュノア社関係者ならまだ分かるけど、何で関係の無い人達まで……。」
鈴
「この年頃の女子なんて大体そんなもんよ……。」
SPDに居ることでかなり精神的に鍛えられてる筈の3人でさえも少しイライラしている。
この様子を見ている簪達は苦笑いを浮かべるしか出来なかった。
鈴
「まあ、それは置いといて、お昼ご飯にしましょ。せっかく屋上に来たのに勿体無いわ。」
取り敢えず昼食を食べているが、司の愚痴がチョイチョイ漏れていた。
司
「大体何で会社1つ倒産したぐらいであんなに騒げるんだよ。会社の倒産何か昔からいっぱいあっただろ。と言うか新聞やニュース見ろよ。情報なんかいくらでも載ってるだろうが……!」
チョイチョイではなくガッツリ漏れていた。まあ、気持ちは分かる。……分かりたく無いけど。
シャルロット
「そう言えば、何で僕の専用機は無事なの?デュノア社潰れたのに……。」
司
「今回の件は政府にも非があると言うことになり、お前はお咎めなしになった。代表候補生の地位もそのままだ。」
因みに、この場にいるオルコット、簪、ラウラも事情を知っているため話しても問題はない。
午後の授業も終わり放課後に入ると、司達は質問を受けるのがイヤなので急いでアリーナに向かった。
アリーナに着くと、訓練の前に今回のトーナメントがタッグ戦だったのを思い出したので最初に自分のコンビを決めることとなった。
司
「さてどうした物か。」
鈴
「一夏と組めば良いのでは?」
簪
「他のクラスから苦情が来そうだけど……。」
そう。今回はより実戦的なバトルをするためにタッグ形式になったのだ。だがそこに司&一夏ペアが出場すれば周りのペアはなす術なく撃沈されてしまう。
そもそも7人なので1人は余ってしまう。
ラウラ
「ん?ちょっと良いか?ここに小さく何かが書いてあるんだが……。」
持っていたチラシの内容を頭に入れていたラウラが、あるものを見つけた。
そこには、
『久我 司は参加する場合、他の生徒とのパワーバランスを考慮し、1人での参加とする。』
シャルロット
「なにこれ?」
鈴
「ようするに強すぎるから1人で戦えって事でしょ。まあ、当然かな?」
教員も妥当な判断を下したと思う。司とペアを組んでしまえばそのペアの勝率は圧倒的に上がってしまう。それは不味いと思い打った布石なのだろう。
司
「成る程。これは助かる。1人なら気を配る必要もないからな。」
オルコット
「2人がかりでも勝てる気がしませんわ……。」
鈴
「私もよ。一撃入れられるかどうかね……。」
その後少しの間話し合い、ペアは、鈴&セシリア。一夏&シャルロット。簪&ラウラとなった。
鈴とオルコットは中距離からのオールレンジ攻撃の練習を、一夏とシャルロットは司と当たったときの戦法の練習を、簪とラウラは相手を一撃で沈める訓練をし、アリーナを使用時間ギリギリまで使っていた。
簪
「AICって助かるね。相手にガンガン当てられる。」
皆さんが予想した通り、簪とラウラの戦法は、ラウラのAICで相手の動きを止め、そこに簪がチャージしたビーム砲を撃ち込む。と言うものだ。相手は確実に一撃で終わるだろう。
ラウラ
「しかしそのビーム砲はスゴいな。なんと言う大火力!ロマンに満ち溢れているいるな!」
簪
「ラウラもそう思う!?やっぱり大火力は良いよね~。」
ラウラ
「ああ!女のロマンだ!!」
変なところで意気投合したようだ。
すみません。もう少し書く予定でしたが熱中症にかかったようです。体へのダメージが結構ヤバいのでここまでにします。
皆さんも半日以上外に居るときはお気をつけ下さい。
次回もお楽しみに!感想もよろしくね。