インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~   作:憲彦

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簪ちゃんのドSなIS打鉄弐式の初起動です。戦闘らしい戦闘はありません。

完成した簪の専用機、果たして期待の性能はいかに?

例のごとく今回もゆっくりしていってね。


episode11 弐式起動

一夏

「これでよしと。」

 

「ここで出来る最終チェックをしたらアリーナに行こう。」

 

司の言葉に簪は機体システムの最終チェックを行い、ついでに最適化処理と初期化も済ませた。

 

「色々と終わったわね。アリーナにいきましょ。」

 

最適化処理と初期化が終わるのを確認すると、待機状態にしてアリーナに向かった。

 

火力が異常に高いオールラウンダー。その実力はどれ程の物なのか。製作に関わった者なら気になって仕方無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナにて、簪が打鉄弐式を纏い一夏がデカブレイクに変身して立っていた。

 

「一夏!今回は機体の性能を見るだけだ!攻撃はするなよ!」

 

一夏

「ロジャー!分かってます!」

 

「じゃあ行くよ!」

 

そう言うと、簪は一夏に狙いを定めてミサイルを一気に放った。

 

一夏

「竜巻拳!トルネードフィスト!!」

 

日本署で行ったシミュレーションの様にトルネードフィストを使って迫り来るミサイルを落とそうとした。

 

一夏

「ゲッ!?危な!!」

 

ミサイルの数は148発。シミュレーションよりも100発多い。一撃で半分を落とせる筈がない。

 

一夏

「高速拳!ライトニングフィスト!」

 

トルネードフィストで破壊出来なかった分は避けたが、あのミサイルは簪の操作次第でいくらでも方向が変わる。

 

避けた筈のミサイルが背後から迫って来た。遠距離系の技を出せば巻き添えを食らう。避ければまた操作されて自分に向かってくる。

 

そこで一夏は1つずつ破壊して自分へのダメージを最小限にしようとした。

 

だが、

 

「狙いはOK」

 

一夏がミサイルに手こずってる間に、束お手製の大火力武器で一夏に狙いを付けていた。

 

そして、ミサイルを全て破壊したタイミングで撃ちだした。

 

一夏

「ハッ!?防御拳!バリヤーフィスト!!」

 

とっさにバリヤーフィストを展開して受け止めたが、ISのコア1個をまるまる使っているビーム砲。その火力の前ではSPDの装備でも抑えきる事は出来なかった。

 

一夏

「グワァ!!」

 

大抵の攻撃を受け止めるバリヤーフィストでも受けきれず吹っ飛ばされてしまった。

 

デカスーツも限界ダメージで解除された。

 

「マジ?」

 

オルコット

「何ですの?……あの火力……?」

 

「あぁ…………」

 

見ていた3人は顔を引きつらせていた。

 

SPDの、しかも特キョウのデカスーツを纏っている一夏を一撃で吹っ飛ばし、更にデカスーツをも解除させたのだ。ミサイルの数もそうだがビーム砲もシャレにならないレベルで危険だ。

 

「一夏大丈夫?加減はしたんだけど…………」

 

あれで加減していた様だ。

 

一夏

「あれで加減してたの!?」

 

加減してデカスーツを解除させる威力。マックスの威力で撃ったら絶対防御があったとしても危険だろう。

 

その後、簪は一夏を抱えて司達の所に戻ってきた。

 

「どうだった?一夏。」

 

一夏

「死ぬかと思った。割りとガチで。」

 

オルコット

「見ている此方もヒヤヒヤしましたよ…………」

 

見ている人をもヒヤヒヤさせる数と威力。絶対に敵には回したくないと思ったことだろう。

 

「補充したら次は俺とだ。他の武装も見てみよう。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もろもろ補充後、再びアリーナに立ち軽く模擬戦をすることになった。相手は司だ。

 

「いつでも良いぞ。」

 

ディーソードベガを構えて言った。

 

(正面からまともに行ったら勝てない…………。なら!)

 

試合が始まると、簪は司の上に急上昇した。

 

そして、

「当たれ!!」

 

上空からミサイルの雨を振らせた。

 

ただし、普通に降らせるだけではない。いくつかのミサイルは着弾する前に春雷でいくつか爆発させて、司の視界を奪った。

 

その後も簪は移動しながら、司の上、横、背後、ありとあらゆる方向からありったけのミサイルを放った。

 

そして距離を取り、ビーム砲のチャージを始めた。

 

ミサイルの爆発が止むと、煙の中に司は立っていた。

 

ここまでは簪の計算通りだ。煙が晴れ、司の位置を確認すると、躊躇なくビーム砲を撃った。

 

「グッ!!ハァァ!!!」

 

力任せに強引にビーム砲を弾き、簪へと斬りかかった。

 

しかしそれも予想済。日本刀を展開して、司の攻撃を受け止め、残っているミサイルを0距離で放ち、春雷も撃ち込んだ。

 

確かな手応えを感じた。

 

しかし、次の瞬間

 

「デリャァ!!!」

 

煙から司が飛び出し、簪の刀を弾き飛ばして首筋にディーソードベガを当てた。

 

「当たった筈なのにどうして?」

 

「俺のデカスーツは通常のヤツよりも防御力や色々な出力が上げられている。あの位の攻撃なら何とか受けきれる……。しかし、手は悪くなかった。視界を奪うなら煙幕弾でも混ぜてみたらどうだ?今回よりも確実に視界を奪うことが出来るぞ。それに、相手が俺じゃなかったらビーム砲を撃った時点でお前の勝ちは確定していた。」

 

煙幕弾を混ぜると言うアドバイスを伝え、変身を解いた。

 

「次は絶対に勝ちます。今よりももっと強くなって、必ず超えて見せます!!」

 

この試合が簪に新な目標を与え、更に強くなる決心を固めさせた。

 

次の日からは司の稽古に自主練、そして自分の機体の性能を更に上げるため、自分に1番良い状態にカスタムするのに励んでいた。

 

「ミサイルをもう200発追加して、煙幕も少し…………煙幕にはジャミングを起こす仕掛けもしておいて…………。後は春雷の出力を少し上げてビーム砲も調整…………。操縦者自信にダメージが行くようにしたいからミサイルにデスソースを仕込んでっと。臭いでやられる様にしたいから他にも香辛料を混ぜた特製ソースと粉末タイプの物を仕込んで…………。」

 

簪の目から光が消えて真っ黒に輝いていた。

 

更に恐ろしい魔改造が加わりそうだ…………。




簪がどんどん危ない方向に向かってる気がする…………。付き合う一夏君は大丈夫なのかな?

ドS街道まっしぐらな簪にご期待ください。

と言うわけでドSなISの初運転でした。

次回はクラス対抗戦。そして鈴の真の姿が!

次回もお楽しみに!!

感想もよろしくお願いします。

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